立花実咲|Misaki Tachibana

何につけても「そもそも」を考えがちな編集者。いまはラトビア大学の文化人類学の大学院生。…

立花実咲|Misaki Tachibana

何につけても「そもそも」を考えがちな編集者。いまはラトビア大学の文化人類学の大学院生。月額購読マガジンで社会人大学院生の日記を(ときどき小説も)毎週月曜日に更新中。

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「どうにかなる」と「どうしよう」の乱高下/ラトビア日記 #1

◎ 2023年8月からラトビア大学の大学院に留学を始めました。毎日つけたひとりごとみたいな日記を、毎週1本更新したいと思います。なるべくそのとき感じた言葉や感覚をとらえておきたいため、ネガティブな発言もあります。そのため、一部有料にしています。 まえがきみたいなnote 2023年8月25日 電車に揺られ心も揺れ どうかしている、という気持ちと、なんとかなる、という気持ちを行ったり来たりしている。泣きそうになったり、ウキウキしたり。  いくつか、事前に準備しておかなければ

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    • 「学び」は孤独だが孤立を遠ざける #ラトビア日記34週目

      2024年4月15日 春になると現れる民たち 4月、もう折り返し。  今月で必修コースが一つ、終わる。  5月中に、エッセイの締切や必修プレゼンが用意されており、先生たちも、早く夏休みに入りたいのだろうな、と感じる。  日本に帰国するチケットは、6月26日(水)出発。  ラトビアの夏至祭は、6月24日(月)。  夏になると、夜の11時くらいまで明るいままらしい。マジか。どうやって寝るの?  ラトビアって、そんなに北に位置していたのだね。  最近はあたたかくなっ

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      • 中指は心の中で立てよう #ラトビア日記 33週目

        2024年4月8日 焦りの種類が変わってきた 学部時代の専攻は、日本文学。  とはいえ、文学作品や作家の研究より、比較文化学に興味があったため、結局「インドに行ってきた作家が分析する、インドと日本の文化観の違い」をテーマに卒論を書いた。  学部在学中に、国語の教師や学芸員、日本語教師の資格を取ることもできたが、興味がなかった。  心から興味があったり必要性を感じたりしない限り、まったく頭が働かない。頑固とも言える。  当時、極度の学歴コンプレックスをこじらせ、資格を取

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        • 落ち込むこともあるけれど私は元気です #ラトビア日記 32週目

          2024年4月1日 ポカポカ 今日から年度はじめらしいが、こちらにいると年度という概念がないため、あまり切り替わった感じはしない。  秋学期で修士2年になるわけだが、日本の感覚でいると、切り替わりのタイミングで変に煽られなくて、気持ち的には穏やかでいられる。  春は毎年メンタルがゆらぎやすいので、乱されないのは助かる。  今日はじめて、ダウンを着ずに出かけた。  陽射しもあって、きもちがいい。  この陽気がずっと続けばいいのにと思うが、今週また気温が下がるみたい。

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        • 平成生まれの自由帳
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        • 2023/01〜/日記、記憶、メモ
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        • 2022/01〜/日記、記憶、メモ
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        • たるメモ
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        • 一見さんお断りの秘密の地下室
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          今週は優勝 #ラトビア日記 31週目

          2024年3月25日 余計な一言が無くていい 人と会うことが少ないからか、会話の機会はめっきり減った。  だからか誰かと会話しても、もともとの性格にさらに輪をかけて、聞くほうに意識が傾くようになっている気がする。  個人的には、余計なことを言う気が失せて、ちょうどよい。  嫌味とか煽るような一言とか、言いたくなりそうな場面(ほとんどないけど)でも「言ったところで何になる?」と素面のメンタルでいられて、とてもよい。  言われたときは、それなりに傷つくけど、寝たらたいて

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          今週は優勝 #ラトビア日記 31週目

          自分と相手の境界線 #ラトビア日記 30週目

          2024年3月18日 お見送り 朝、ラトビアに滞在していた、黒井理恵さんをお見送り。  ラトビアの首都・リガからは、バルト三国のエストニアとリトアニアへは、それぞれバス、電車、飛行機のどれでも行くことができる。  バスに至っては便数も多い。  デンマークやスウェーデンには行ったのに、まだエストニアやリトアニアには行ったことがない。  ラトビアに住んでいる間に、どちらも行きたいな。 2024年3月19日 日本語に訳しても結局意味が分からない 課題の論文も授業も提出す

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          自分と相手の境界線 #ラトビア日記 30週目

          日本からの初めてのお客様 #ラトビア日記 29週目

          2024年3月11日 災害大国だからできること 東日本大震災から13年経った。  今年の1月1日には、能登半島地震が発生。  何度も何度も、天災を経験しているはずなのに、なぜ人は忘れてしまうのか。  人間は、今後300歳以上まで生きられる可能性があるという記事を読んだ。  しかし、わたしが生きるなら100歳でも長いくらいだと思ってしまう。  300歳まで生きる人間が一億人いたとして、何がどうなるのか想像もつかないが、なんとなく「地球が何個あっても足りないのでは?」

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          渇いたり潤ったり #ラトビア日記 28週目

          2024年3月4日 春の陽気 今週の天気予報によると、毎日晴れ。  先月までの曇天が、嘘のよう。  このまま晴れの日が続くといいな。  久々に国立図書館へ。  以前は、窓際の席に座ると寒くて足先が冷えてしまっていたが、気温が上がってきたからか、快適に過ごせた。  午後から行くとまあまあ混んでいて、春学期の始まりを感じた。 2024年3月5日 免疫あげたい また喉があやしい。  なんで?  しっかり寝て、食べ、基本は歩いて移動している。  寝るときは乾燥をや

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          渇いたり潤ったり #ラトビア日記 28週目

          バトルモードはいつまで有効? #ラトビア日記 27週目

          2024年2月26日 “30代はもらったものを返し始める年齢”説 交換留学に関する連絡が届いた。  第一関門は突破したみたい。  アプライしたあと、確認メールも何も来なかったから、正直ちゃんとアプライできているかどうか不安だったが、無事次のステップに進めそうで、よかった。  このあと、さまざまな手続きを踏んで、正式に受け入れてもらえるかどうかが分かる、はず。  昨日のnoteを書いてから勉強する範囲を、あるテーマに絞ろうか、という気持ちになっている。   ラトビア

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          バトルモードはいつまで有効? #ラトビア日記 27週目

          絶望がデフォルトの世界で #ラトビア日記 26週目

          2024年2月19日 「先進国」なんて言えない ジェンダーの授業の宿題である、レポートを書いている。  違う世代の、日本人女性たちにインタビューするという課題。  まとめる際、避けては通れないのが、セクハラや痴漢の話。  英語でレポートにすると、その異常性がよく分かる。  心底うんざりする。うんざりという表現でも軽い。  ただ、この授業の先生は日本でジェンダーの研究をしていたこともあるから、きっと「日本ではどう?」と聞かれるに違いない(聞かれないかもしれないが)。

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          結局「やってる」人の言葉がすべて #ラトビア日記 25週目

          2024年2月12日 「分ってほしい」はナルシシズム 交換留学のための書類を提出した。  なかなか筆が進まなくて、文字通り悶えながら書類を作った。  書きながら、1月に風邪を引いて以降、もともと好きだったけど一層ファンになった渡辺直美さんのYouTubeを流し聞きしていた。  その中に、星野源さんとコラボしている回があったのだけれど、放送中に「(自分は)このままでいいと思って変わろうとする努力をしないまま、自分のことを分かってもらいたいと思うのはナルシシズムじゃないか

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          新学期スタート、新しい友達、新しい目標 #ラトビア日記 24週目

          2024年2月5日 はじめまして 新しいルームメイトが来た。キューバの首都・ハバナから。  物腰やわらかい感じの人でよかった。しかも、既婚者。リガで6月まで勉強したらベルリンに行くのだという。  玄関で靴を脱ぐ習慣があるらしく、なんとなくうれしい。  さらに「ONE PIECEが好き」と言って、一番お気に入りだというシャンクスのフィギュアのを見せてくれた。  たくさん荷物があるだろうに、大事に持ってきたそうだ。  もちろん暮らし始めないと分からないこともあるが、ト

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          スウェーデン一人旅。ますます迷子になる #ラトビア日記 23週目

          2024年1月29日 環境先進地・ヴェクショー 8時過ぎの電車に乗るため、朝7時にはコペンハーゲンの宿を出発。  おいしいコーヒーを飲みたいなと、駅構内をさまよい歩くも、どこもピンとこず、結局セブンイレブンのコーヒーを。  日本のセブンイレブンのコーヒーも美味しいから、デンマークのセブンもイケるのではとオーダーしたところ、とても美味でした。  コーヒーを飲みながら電光掲示板をぼーっと眺めて数分後。  わたしが乗る予定の電車がキャンセルされたという表示が。  やっぱり

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          秋学期終了、ドイツとデンマークへの一人旅 #ラトビア日記 22週目

          2024年1月22日 課題終わった〜! やっと平熱に戻った。  とはいえ、立ち上ったり座ったりしていると、少しめまいがする。  横になっている時間が長かった影響だと思う。  1本残っていたエッセイを仕上げ、ぜんぶ提出完了!  これでやっと、わたしの秋セメスター2023が、終わった。  とはいえ、来週からはもう春セメスター2024が始まるのだけれど……。  ねぎらいに、外でなにか美味しいものでも食べたいなーと思うが、作り置きのキャベツの味噌炒めが残っているので、それ

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          秋学期終了、ドイツとデンマークへの一人旅 #ラトビア日記…

          「自由である」って、それはつまり「平和である」ってことなんだな。たぶん、何度も擦られてる台詞だろうけど、初めて腹落ちした。

          「自由である」って、それはつまり「平和である」ってことなんだな。たぶん、何度も擦られてる台詞だろうけど、初めて腹落ちした。

          プレゼンしたり記憶が飛んだり #ラトビア日記 21週目

          2024年1月15日 はみ出し者なりの忍耐力 今日は、試験期間で唯一の、グループプレゼンテーションの日。  早めに集まって、スライドを準備する。  プレゼンは、ネットが途中で切れて動画がうまく表示されず、なんだかグダグダに……。  けっこう、他のグループプレゼンでもネットが切れて慌てる場面があった。大学のネット環境、本当にどうにかしてほしい……勉強しやすくなるための投資をしておくれ……。  コースの先生の評価が比較的ゆるくて「みなさん、well done. 全員10点

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          プレゼンしたり記憶が飛んだり #ラトビア日記 21週目