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唯心的音楽論 / Elvis Presley 「My Happiness」
母親思いだったエルヴィス 。彼は18歳の時、メンフィスでサン・レコードを経営していたサム・フィリップスの録音スタジオを訪れ、母・グラディスの誕生日プレゼントにするために、「My Happiness」と「That`s When Your Heartaches Begin」の2曲をレコードに吹き込んだ。その歌声からは、少しでも母親に喜んで貰いたいというエルヴィスの優しさが伝わってくる。
反抗する
Johnny Cash 『American Ⅳ:The Man Comes Around』
ディランが2012年に発表した『Tempest』について、「荒んだその歌世界に漂う宗教的なある種の荘厳さ。そこにはロックの一つの極北を見る思いがする」と、以前、ある雑誌の解説で書いたことがある。ジョニー・キャッシュの遺作となった本作にも、同じ印象を受ける。聴こえてくるのは、この世の果てを見つめる、孤独な魂の声だ。
プロデュースはリック・ルービン。様々な楽曲のカヴァーで構成する、"Americ
「フォークミュージック」
昔からフォーク・ソング、特にブリティッシュ・フォークが好きで、ずっと聴いてきた。フォーク・ソングというものに思いを巡らせるときに想起するのが、ディランが『ボブ・ディラン自伝』のなかで書いていた、セロニアス・モンクとのエピソードだ。
グリニッジ・ヴィレッジ界隈で歌っていたころ、ブルーノートにセロニアス・モンクを聴きに行ったというディラン。モンクに「近くの店でフォークミュージックを歌っている」と
胸にしみる国旗掲揚と君が代だった。間伐材を使った五輪マークも良かった。すべての選手のご健闘を祈っています。
「どんな映画にも一つだけはいいところがある」
もう十年以上前のことだが、日比谷シャンテに、ゴダールの『アワーミュージック』という映画を観に行った。上映前に「おっ」と思ったのが、スクリーンのサイズが「スタンダード」に切り替わったこと。昨今の映画は、大体「シネスコ」か「ビスタ」の場合が多いので、洒落てるなあと思った。
映画は昔から好きで、以前は映画館にもよく通っていた。子どものころ、親に連れられて立川の映画館に『ドラえもん のび太と竜