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不妊治療

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不妊治療中に、悩み、傷つき、考えたこと。 届くべき相手に届きますように。
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妊娠が分かった時って、もっと感動的なのを想像していました。〜妊娠検査薬編〜

妊娠が分かった時って、もっと感動的なのを想像していました。〜妊娠検査薬編〜

体外受精を続け、毎回妊娠検査薬は陰性で、もうこの方法でも妊娠は難しそうだと分かっているのに、諦め半分のつもりなのに、何故か妊娠検査薬をする朝はソワソワして早朝に目が覚める。

5回目の体外受精のその日も朝も同じだった。確か3時位に一度目が覚めて、早すぎるか、とまた目を閉じて、4時位に「だってトイレに行きたいから」と自分を納得させて、検査薬の袋を開ける。

キッチンタイマーをセットしてカウントが始ま

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妊婦さんを見て、思っていたこと(妊娠編)

妊婦さんを見て、思っていたこと(妊娠編)

~はじめに~
前回は不妊治療中の妊婦さんに対する羨望の眼差しや、妊娠直後の心の機微を書いてみました。いつもよりコメントやいいねを頂けてとても嬉しかったので早速続編を書く次第です。

不妊治療中、妊婦さんたちがとっても幸せそうに見えていた。マタニティマークは手の届かないアイテムで、ひよこクラブは手をとるのも憚られる。妊婦さんの側に旦那さんが居るときには、心なしか旦那さんも未来の我が子へのわくわくと身

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妊婦さんを見て、思っていたこと(不妊治療編)

妊婦さんを見て、思っていたこと(不妊治療編)

不妊治療で通っていた産婦人科は、妊婦さんの検診なども同じフロアでやっていて、お腹の大きな方やマタニティマークをバッグに付けている方が多かった。

体外受精の胚移植の前後には、私ももしかしたらもうすぐ向こうのグループに仲間入りかも知れないと高揚した気持ちになったり、着床に至らず振り出しに戻った日には、向こう側には到底追い付けないような気持ちになることもあった。妊婦さん達が、なんだか神々しく、凄い人た

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いつか産まれる日を待っている受精卵たち

いつか産まれる日を待っている受精卵たち

不妊治療をして、出産でもお世話になった産婦人科から、封筒が届いた。

「凍結受精卵の凍結継続か廃棄か決め、1ヶ月以内に同意書に署名して支払いを済ませるように」とのこと。

凍結している受精卵は、あと9個。
もちろん、胚移植しても全部が全部、赤ちゃんになれる訳ではないけれど。

それでも、今は確かに9人。
冷たく、冷たく、兄弟たちと眠っている。

今回は勿論、「凍結の継続希望」の同意書に署名をする。

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ふわっとした新しいワンピースを着た日、おめでた?って聞かれた話

ふわっとした新しいワンピースを着た日、おめでた?って聞かれた話

不妊治療中、
心がちくっとしたエピソードは山ほど。

山ほど?
うーん、正直“山ほど”は、、
盛ってしまった。

けれど、なんというか思い出の密度が高いので、
多く感じるのだと思う。

特に危ないのは、リラックスモードの時。
無防備な心は、急に向けられた悪意があったりなかったりする言葉たちに、いとも簡単に風穴を空けられる。

言葉は、必殺仕事人と化し、心の穴から漏れ出る空気に内臓が次々に冷やされて

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足りない何かをデパートで探した日

足りない何かをデパートで探した日

前回は、節約家の夫について書いてみた。

今回は、
そんな夫が大奮発したある日について。

私の30歳の誕生日が近付いていた、とある休日。
夫が「プレゼントを一緒に探しにいこう!」と言ってくれた。

不妊治療も行き詰まりの雰囲気が出てきた頃で、励まそうとしてくれている節もあったのかも。

私の中で欲しいものは明確には決まっていなかったけれど、何かと小物が増えるので、ちょっと大きめのバッグかなぁ、な

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将来、子供できなかったらどうする?に対する模範解答

将来、子供できなかったらどうする?に対する模範解答

大学時代、当時お付き合いしてた年上の彼と
冗談交じりに話した“将来”。

「将来、もし結婚して、
もし子供が出来なかったらどうする?」

もしもしだらけの会話を
くすぐり合うように交わすのが楽しかった。

当時の私は、“将来”には無限の可能性があって、
それは自分自身で掴んでいくものなんだという気概みたいなものに満ちていた。

もしも、もしも、
沢山のもしもがあって、気持ち一つで
どの選択も出来る

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採精室で思い出したら、本気の愛だと思う。

採精室で思い出したら、本気の愛だと思う。

採精室、と打って、自然とこのタイトルを思い付いたけれど、一旦保存して検索した。

本のタイトルは、著作権が無い。

一安心して、
両手の親指で続きの言葉を探してゆく。

妊活を始めて、半年位経った頃。
通っていた婦人科から大きめの病院を紹介されて、そこではまず様々な検査をした。

採血、超音波検査は勿論のこと、
卵管造影に、精子の検査。

夫の検査の日。
私の診察が終わり、二人でソファで待っている

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ルナルナのハートマークも二人の思い出にしたかった

ルナルナのハートマークも二人の思い出にしたかった

妊活のタイミング法では、婦人科に通い、
内診を定期的にしながら排卵を予測した。

途中、排卵検査薬を使ってみた時期もあったけれど、
少し濃くなった、、これからもっと濃くなる?みたいなところからまた薄くなったりして結局曖昧なままなケースが多かった。

結局内診でも、排卵が分かりづらいようではあったけれど、恐らくの日にちを教えてもらう感じ。

生理周期が乱れていたので、ルナルナの排卵予測や生理日予測も

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不妊治療と漢方

不妊治療と漢方

漢方、というと
どういうイメージだろうか。

西洋薬と比べて劣ったイメージ?
はたまた、副作用が少なくて良いイメージ?

私はというと、
漢方は基本的に好きだし、信頼している。

漢方の効き目は比較的マイルドだけれど、
その分やっぱり副作用が少ない。

証にあった漢方は確かに効き、
体質改善に役立つ場合が多いと思う。

かくいう私は、実は薬学部出身。

婦人科で、当帰芍薬散や桂枝茯苓丸、温経湯を処

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婦人科や産婦人科の先生の奥さんは思うところあるのだろうか

婦人科や産婦人科の先生の奥さんは思うところあるのだろうか

もしかして、、
不妊、、?

そう思い始める前に、何度も
もしかして、、妊娠、、?!
と思うことがあった。

中々来ない生理、
いつもと違う下腹部の違和感、、

もしかして、もしかして。。!

妊娠検査薬を使ってみようか、
もう少し待ってみようかと
その間、薬やアルコールはなんとなく気をつけて。

殆どは、検査薬を使う前に生理が来た。

元々生理不順もあったけれど、
こんなにも妊娠しないのは、、と

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子供何人欲しい?っていう無邪気な会話

子供何人欲しい?っていう無邪気な会話

ゼクシィを買って、
式場の見学を予約した。

広告だらけのゼクシィは、
コンビニの袋の中で、幸せに重たかった。

一緒にウェディングドレスのデザインを見たり、指輪どうする~?って話したり。

式場見学の帰りには、美味しいイタリアンを食べたりして。

幸せ真っ只中*

二人の話題も尽きなかった。
何しろ結婚式のことだけで、初めてのこと、二人で決めなければいけないことが沢山。

結婚式の席次表は折り返

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占いと不妊治療

占いと不妊治療

占い。
信じますか?

私はというと、、
The日本人平均の信頼度?だと思う。

独身時代。
出勤前にはニュースの占いコーナーをなんとなく目の端で確認する、
けれどその日一日結果を意識することはほぼ皆無。

時々、突拍子も無いラッキーアイテムが出てきたら思わず苦笑いもする、くらい。

一度、実際に占ってもらったことがある。
休日にぶらぶらとショッピングの最中、モール内にブースを出していた占い師さん

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お子さんは?

お子さんは?

結婚3年目。
私達夫婦には相変わらず子供は居なくて、時々それぞれの友達の妊娠報告を受けて、少しだけ寂しい雰囲気に包まれながらも、それなりに楽しく過ごしていた。

週末にドライブに行ったり、美味しいと評判のレストランを予約してみたり。

不妊治療は結婚2年目から始めた。
いま、不妊の定義は性生活がある夫婦が1年授からない場合をさすらしい。

生理不順もあり、まずは漢方から。
次にタイミング療法、そし

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