ウイルスは忖度をしない

ここ最近、私が本当はもっと弾きたいと思いながらも練習見送りはぐれメタル逃げをしているのは、今こそが「これまで対策をしてきて感染を免れてきた層」にとって最もリスクの高まっている時期だからである。ちなみに私は都内&高リスク環境で昨年度末まで働いていたが(無症状であればわからないが、これまで発症のある)感染歴が無い。

8月末までは学校が夏休みだったので、感染は主として大人間、もしくは家族間や身近で日常的に接触のある関係性の中で起きていて、かつ、それは会社の夏休みで旅行や帰省、飲み会や親戚の集まり等リスクの高い行為を平気でノーガードで行う「対策を放棄した層」の周りで多かった。だから、職場などのどうしても避けられない環境以外では、感染したくない者が感染リスクを下げることは比較的容易でもあった(危険な輩や場所を避ければいい)。加えて良識的な人間の多い職場であれば、感染対策や感染者発生時の対応など、勿論完璧はないにせよ、リスクはある程度抑えられていただろう。

しかし、9月からは全く違う。5類化後初めて、感染者が既に一定以上に出ている段階でノーガードで学校が始まり、ノーガードの子どもを仲立ちに、必死で感染対策をしている家の子どもまでもが感染させられ、そこからこれまで対策をして感染を免れてきていた良識ある大人の感染もさらに増えている状態なのだ。
いつもの繰り返しになるが、ワクチンは発症や重症化リスクを下げる可能性があるもので感染及び感染拡散防止に効果は無い(あくまで自身の利益のためのもの)。社会の感染拡大を押さえるための方策はワクチンではなくマスクなのだ。しかし、マスクは感染したくない者のみがつけたとしても効果は決して十分ではない。重要なのは、たとえ無症状であっても感染源となる感染者が、適切にマスクを着用していることによって、ウイルスの飛散、特にウイルス含有量の多い飛沫を拡散させないようにすることである。だから、どんなに自分が対策を行っていたとしても、周りがノーガードで、そのノーガードと過ごさなければいけない時間が長くなってしまったのなら、かつその人数が多ければ多くなるほど、感染を避けることはできなくなるのである。実際、皇族も感染したではないか。それも文化祭直後のタイミングで。楽しくノーガードで盛り上がれば、それがたとえ皇族だったとして、平等に感染するのである。
学校のノーガード化は、社会へのウイルス拡散装置化に他ならない。あろうことにか千葉などは、県が児童生徒だけでなく教師にも「マスクを外すよう」「指導」をしているようで、もはや狂気としか思えない。そして見事に最悪の学級閉鎖数を叩き出している。教師にも人権はある。果たして最低限の形で自分の身も守れないような環境で働こうと思い続けられるだろうか(そもそもたとえ自分がマスクをしたとしても感染リスクが非常に高い環境であるのに)。

先週末は学校以外にもあちこちで祭り(勿論ノーガード)をしていて本当に物騒だった。私は見かけ次第、即道を変え逃げたけど、自分の欲求だけが最優先の反知性達には「5類になったからコロナは終わった」あるいはQには「ウイルスははじめから存在しない」ことになっているので、ノーマスクで楽しく騒ぎ盛り上がり、感染者は思う存分ウイルスを撒き散らし、非感染者も積極的に感染者の飛沫を摂取し続けめでたく感染連鎖を作り出したことだろう(ノーガードは感染していようとお構いなしに街頭に出るし当然ノーマスクで汚い咳鼻水を撒き散らす)。
なお、マスクの主効果は飛沫のブロックなのだから、屋内でも屋外でも効果に差は無い(「屋内ではマスク(屋外は不要)」というのはマスクの性能を適切に理解できていないことによる誤解である)。たとえ屋外であっても、ウイルスは問答無用で飛沫に乗り拡散され感染は起きるのだから、屋内外問わず、人がいる限り、マスクは必要なのだ。Qを中心に「マスクに効果は無い」等と吹聴して回る人間がいるが、これは要は「使いよう」のアイテムの性質と「使い方」を弁えていないと自らを晒しているだけである。
今週は祭クラスター及びその周辺、つまりノーガードでめでたく感染し、感染を知りながらも平気でノーマスクで出歩きウイルスをばら撒く層の発症時期だから、私は特に厳重に、危険な人間達と遭遇するのを避けている。とはいえ、クラスター源はまだまだ終わらない。この先都内はサンバカーニバルもあるしシルバーウィークに秋祭りも続く。ますます楽しいことになるね。

私はコロナは感染率の非常に高いAIDSプラス帯状疱疹のようなものだと見ている。感染直後の急性症状は入り口の入り口で、本丸は持続感染及び生涯にわたる身体へのダメージ。急性症状の有無及び大小にかかわらず、ウイルスは確実に体を蝕む。免疫、ミトコンドリアを破壊し、血管臓器に炎症を起こし負荷をかける。ウイルスの行き着いた&増殖した&血栓を作った場所によって発生する症状は変わり、それは株によっても個体によっても差が大きい。脳へ行けばブレインフォグや知能低下(それが認知症の誘発になる可能性もある)、循環器系であれば心不全など、肺へ行けば肺炎だし、最近の株でまた増えている味覚嗅覚障害は、鼻&認知を司る脳でウイルスが作用しているということ。
重要なのは、持続感染の認識を持つこと。水疱瘡と同じで「ちょっと苦しんでハイ終わり!」では済まず、一度感染したらウイルスは完全に消えることなく体内に潜み続け、そして忘れた頃に再び覚醒し、悪さを働き始める。そしてその時期は加齢その他で体力が落ちた時期だったりする。不快な時期の不快さがますます増す。AIDSだって感染直後の症状は目立たないではないか。
そして忘れてはならないのは、AIDS、梅毒、風疹や麻疹(はしか)など、これらはわりと重大視されているものだが、全て5類だということだ。「5類だから大したことがない」「ただの風邪」「コロナは終わった」とノーガードをひた走る人間達は、これらにも同じことを言えるのだろうか。例えば、AIDSを移されたとして、その相手に、何より自分がAIDSを移した側になった時に「ただの風邪だから」と思うのか?・・・と、考えてはみたけど、もはや今の落ちに落ちた日本では、もうそれでも「今ここ自分だけ」で進んでインパールしていく、厄介な病気を他人に移し危害を加えることに何の問題も感じない、「わざとじゃなかった」「知らなかったから」「めんごめんごのテヘペロ」で済ませられると思っている、見事に統一された層が主流なんだろうなと、ひたすら虚しくなった。

繰り返す。
ウイルスは忖度をしない。
大人でも子どもでも、平民でも皇族でも、感染が起こる環境にあれば、感染は起こる。気持ちは関係ない。感染者は、老人であろうと子どもであろうと、対策なしに感染を広げれば加害者になる。まさか自分が?移すなんて思わなかった?そんなの通用しない。
そして最悪なことに、自分がどんなに対策をしていたとしても、周りがノーガードなら逃げ切れない。学校のノーガード化によって、全国の感染はますます増える。その状態で秋祭りやシルバーウイークでまた山ができる。
私は被害者にも加害者にもなりたくない。だから無駄なリスクは避け、可能な限りの対策をする。マスク着用は感染連鎖を少しでも減らすための最低限の行為である。他人を守れば自分も守られる。ニッポンがすっかり失った利他的発想や行動こそが、きちんと社会や経済を回し、労働人口を維持するためにも本来必要なのだ。

「子どもは症状が軽いから(感染しても問題ない)」と思う大人も多いようだが、若ければ若いほど、複数感染の可能性も、持続感染や後遺症の悪影響を長期間受けるリスクも高くなる。本来、一番感染させてはいけないのは子ども達なのだ。それを何故わざわざノーガードで揃って感染させるのか。為政者はよほど国も未来も破壊したいのだろう。しかし非常に面白いのは、その、「5類」や「ノーマスク」を強行した政治家が、先月末に豊洲の視察を行った際は厳重にマスクをしていたことだ。つまり、今は「そういう状態」であるということ。アンダーコントロールされているメディアでは報道などされないし、世間は楽しく踊り続けている一方で。

私は生きながらに死ぬこと、そんな状態が長期間続くこと、良くなる見込みのないことの絶望を知っているから、コロナなんかには絶対かかりたくないと思っている。
死なないから問題なしとノーガードを直走れる人間達は、よほど幸せな暮らしをしてきたのだろう。おめでたいことである。しかし、他人を、必死に対策している人間を巻き込むな(ご自身の感染は、何回でもご自由に)。本当に、公共の場でノーマスクで汚い飛沫を撒き散らしているノーガードだらけになったのが、この国の救いの無さの象徴だよな。

感染されられたくない方々、共に知恵をしぼりつつ、何とか乗り切りましょう。。(もう本当にいつ移されてもおかしくない状況だけど、、)


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ウイルスは忖度をしない
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