岩﨑 真吾(リージョンいわしん)

2023年4月から自治体からの派遣で地域DMOに勤務。 自治体時代を含めると観光6年目…

岩﨑 真吾(リージョンいわしん)

2023年4月から自治体からの派遣で地域DMOに勤務。 自治体時代を含めると観光6年目。地域活性化の在るべき姿を日々模索中。

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記事一覧

#025 自治体の観光部門のリーダーは顧客(観光客)の理解が必須要件

皆さん、こんにちは。 今回は、自治体からDMOに出向している立場の私が感じている自治体の観光部門のリーダーの必須要件について、掘り下げます。 自治体の管理職は、1年…

#024 DMOのエリアマネジメントは事業の企画から実施まで一気通貫して行うことが重要(狂犬ツアー①)

日本全国で312の登録DMO(2024年9月24日時点)でありますが、多くのDMO(観光地域づくり法人)は、市役所の観光部局が企画立案した事業の実施機関となっています。 も…

#023 組織マネジメントを担う人の必要条件は覚悟と責任感!

自治体からDMOに出向して1年半が経とうとしているが、この間、いくつかの問いと向き合ってきた。 その一つが、「DMOのマネジメントに適任なのは、DMOで採用されたプロパ…

#022 私のキャリアのクロスオーバー戦略(ジブン株式会社ビジネススクール②)

今回は、木下斉さんのvoicyのテーマになっていたキャリアのクロスオーバー戦略について、私が感じたことを掘り下げたい。 クロスオーバー戦略とは、キャリアにおけるレッ…

地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(飲食店編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#012】

DMO職員の私が地方の観光事業者向けに、売上UPのためのおすすめ情報を連載しています。第12回のテーマは、前々回の宿泊施設編、前回のお土産屋編に続き、「地域の観光客数…

#021 弱者の戦略を地方の観光業で生かすには(ジブン株式会社ビジネススクール①)

本日は、木下斉さんのvoicyで取り上げられていた「弱者の戦略」の生かし方について、触れたいと思う。 まず、弱者の戦略とは、ランチェスター戦略の「強者の戦略」と「弱…

地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(お土産屋編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#011】

DMOの職員の私が地方の観光事業者向けに、売上UPのためのおすすめ情報を連載しています。第11回のテーマは、前回の宿泊施設編に引き続き「地域の宿泊観光客数の推移を活用…

#020 別エリアの実践者との意見交換会は学びが大きい!

全国のDMO(観光地域づくり法人)が観光CRMに取り組んでいる。気仙沼地域戦略が、クルーカードアプリを活用した観光振興に成功していることもあり、現時点で12以上のDMO…

地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(宿泊施設編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#010】

DMO職員の私が地方の観光事業者向けに、売上UPのためのおすすめ情報を連載しています。第10回のテーマは「地域の宿泊観光客数の実績・予報を活用して売上UPを!(宿泊施…

#019 夏休みイベントが親子へ提供した価値とは?

先日、かごしま県民交流センターで開催されている「どげんなっちょっと?展 目の錯覚!どうなってるの?」に娘と2人で参加した。参加したのは、娘が行きたいと言ったのが…

#018 高校野球に学ぶ失敗の経験の意義

高校3年の息子の野球部が、夏の甲子園の県予選に挑んでいる。高校球児にとって、最も重要な大会。1戦1戦悔いのないように戦ってほしい。 2年3か月、野球部の練習試合…

自分のお店のロイヤルカスタマーを言語化できますか?【地方の観光事業者が取り組むべきこと#009】

仕事の繁忙期が続いてしまい久しぶりの投稿になってしまいました。第9回のテーマは「自分のお店のロイヤルカスタマーを言語化できますか?」です。 DMO(観光地域づくり…

鍼灸院に学ぶリピーター確保方策!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#008】

第8回のテーマは、「鍼灸院に学ぶリピーター確保方策」です。 高校3年の野球部の息子が、外野の守備で、左肩のインナーマッスルを痛めたため、先日、近所の鍼灸院を訪れ…

#017 地域経済の活性化のポイントは”輸入置換”!観光でも重要な原理原則!

ポッドキャスト(voicy)の中で、私の一押しがRe:gion Radio(リージョンラジオ)である。MCの瀧川奈津希さん、ナビゲーターの木下斉さん、呉琢磨さんの軽快なトークがたま…

#016 スターバックスは「第2のふるさと」!

観光庁では、「何度も地域に通う旅、帰る旅」という新たな旅のスタイルを普及・定着させることで、国内観光の新しい需要を掘り起こし、地域経済の活性化につなげるため「第…

OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#007】

第7回のテーマは、「OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!」です。 観光業の宿泊・飲食・体験等は、国内客向けだと楽天やじゃらん、海外客向けだとVia…

#025 自治体の観光部門のリーダーは顧客(観光客)の理解が必須要件

#025 自治体の観光部門のリーダーは顧客(観光客)の理解が必須要件

皆さん、こんにちは。
今回は、自治体からDMOに出向している立場の私が感じている自治体の観光部門のリーダーの必須要件について、掘り下げます。

自治体の管理職は、1年から3年のスパンで異動することになりますが、中には、まったく経験したことがない部門に着任することもあります。

課長ともなると、市民の代表の議員やマスコミの対応が、中心業務となり、異動当日に、全然、知らない分野について、マスコミから質

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#024 DMOのエリアマネジメントは事業の企画から実施まで一気通貫して行うことが重要(狂犬ツアー①)

#024 DMOのエリアマネジメントは事業の企画から実施まで一気通貫して行うことが重要(狂犬ツアー①)

日本全国で312の登録DMO(2024年9月24日時点)でありますが、多くのDMO(観光地域づくり法人)は、市役所の観光部局が企画立案した事業の実施機関となっています。

もちろん、市の観光部局も、DMO側に事業内容について、相談はしますが、予算を出す側として、主導権を持っていることが多いのが実情です。

そして、市観光部局が考えた事業を財政部局の費用対効果のチェックや市議会による内容のチェックを

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#023 組織マネジメントを担う人の必要条件は覚悟と責任感!

#023 組織マネジメントを担う人の必要条件は覚悟と責任感!

自治体からDMOに出向して1年半が経とうとしているが、この間、いくつかの問いと向き合ってきた。

その一つが、「DMOのマネジメントに適任なのは、DMOで採用されたプロパー職員か、行政や民間の出向者か、または、別の人か」である。

全国のほとんどのDMOは、プロパー職員や行政・民間の出向者など、異なる背景を持った職員の集まりである。

マネジメントの適任者について、一般的には、人事異動でいなくなる

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#022 私のキャリアのクロスオーバー戦略(ジブン株式会社ビジネススクール②)

#022 私のキャリアのクロスオーバー戦略(ジブン株式会社ビジネススクール②)

今回は、木下斉さんのvoicyのテーマになっていたキャリアのクロスオーバー戦略について、私が感じたことを掘り下げたい。

クロスオーバー戦略とは、キャリアにおけるレッド・オーシャン市場しか思いつかなかったとしても、ジブンの取組や強み、柱を掛け合わせることによって、自分のユニークなポジションを確立できるというもの。つまり、ジブンのキャリアにおいて、100人に1人又は1万人に1人になれるブルー・オーシ

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地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(飲食店編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#012】

地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(飲食店編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#012】

DMO職員の私が地方の観光事業者向けに、売上UPのためのおすすめ情報を連載しています。第12回のテーマは、前々回の宿泊施設編、前回のお土産屋編に続き、「地域の観光客数の推移を活用して売上UPを!(飲食店編)」です。

1.観光客が多い時期のメニューの準備宿泊観光客数の予報や過去の売上実績等をもとに、多い時期は、観光客向けのメニューの充実を図ることが重要です。地域の日別の宿泊観光客数の予報のデータが

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#021 弱者の戦略を地方の観光業で生かすには(ジブン株式会社ビジネススクール①)

#021 弱者の戦略を地方の観光業で生かすには(ジブン株式会社ビジネススクール①)

本日は、木下斉さんのvoicyで取り上げられていた「弱者の戦略」の生かし方について、触れたいと思う。

まず、弱者の戦略とは、ランチェスター戦略の「強者の戦略」と「弱者の戦略」のうち、後者に当たる。そして、ランチェスター戦略は、第一次世界大戦の時に、イギリスのエンジニアであったF・W・ランチェスター(1868~1946)が提唱した戦争における戦闘の勝ち負けの法則が原点となっており、同じ武器であれば

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地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(お土産屋編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#011】

地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(お土産屋編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#011】

DMOの職員の私が地方の観光事業者向けに、売上UPのためのおすすめ情報を連載しています。第11回のテーマは、前回の宿泊施設編に引き続き「地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(お土産屋編)」です。

1.来訪が予想されるターゲット顧客に合わせた商品の準備宿泊観光客数の実績や予報を基に、どの時期にどのような人が訪れているか分析します。地域のDMOが配信するマーケティングレポートや行政がまとめ

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#020 別エリアの実践者との意見交換会は学びが大きい!

#020 別エリアの実践者との意見交換会は学びが大きい!

全国のDMO(観光地域づくり法人)が観光CRMに取り組んでいる。気仙沼地域戦略が、クルーカードアプリを活用した観光振興に成功していることもあり、現時点で12以上のDMOや自治体に広がっている。

観光CRMは、観光地全体でのCRM(顧客関係管理)の取組で、アプリでのポイント付与等で、顧客の消費データ等を把握することにより、上顧客(地域のファン)を見える化し、ファンに喜んでもらえるイベントやキャンペ

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地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(宿泊施設編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#010】

地域の宿泊観光客数の推移を活用して売上UPを!(宿泊施設編)【地方の観光事業者が取り組むべきこと#010】

DMO職員の私が地方の観光事業者向けに、売上UPのためのおすすめ情報を連載しています。第10回のテーマは「地域の宿泊観光客数の実績・予報を活用して売上UPを!(宿泊施設編)」です。

DMO(観光地域づくり法人)や自治体は、地域の観光事業者の売上UPに貢献できるよう宿泊観光客数の実績や予報を発表していますが、なかなか活用されていないが現状だと思います。

DMOによっては、マーケティングデータを公

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#019 夏休みイベントが親子へ提供した価値とは?

#019 夏休みイベントが親子へ提供した価値とは?

先日、かごしま県民交流センターで開催されている「どげんなっちょっと?展 目の錯覚!どうなってるの?」に娘と2人で参加した。参加したのは、娘が行きたいと言ったのが、直接のきっかけだが、私もテレビや新聞で事前にこのイベントのことを知っていたのも大きかった。

1.イベントの内容イベントは、展示されている目の錯覚を楽しめる作品を直接体験できるという内容で、来場者は、親子連れが約80%、中学生のグループが

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#018 高校野球に学ぶ失敗の経験の意義

#018 高校野球に学ぶ失敗の経験の意義

高校3年の息子の野球部が、夏の甲子園の県予選に挑んでいる。高校球児にとって、最も重要な大会。1戦1戦悔いのないように戦ってほしい。

2年3か月、野球部の練習試合や公式戦を観戦してきたが、改めて、息子が野球をやってくれて良かったと思う。

もちろん、素晴らしいチームメイトに恵まれたことが一番であるが、失敗の経験を通じて、息子自身、大きく成長できたと思うし、野球を楽しむ意義を改めて考えるきっかけとな

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自分のお店のロイヤルカスタマーを言語化できますか?【地方の観光事業者が取り組むべきこと#009】

自分のお店のロイヤルカスタマーを言語化できますか?【地方の観光事業者が取り組むべきこと#009】

仕事の繁忙期が続いてしまい久しぶりの投稿になってしまいました。第9回のテーマは「自分のお店のロイヤルカスタマーを言語化できますか?」です。

DMO(観光地域づくり法人)の仕事で、宿泊の動向や観光客のニーズ等がわかる地域のマーケティングデータを活用して、地域の観光事業者の売上アップに向け伴走支援する仕事をしていますが、お店の経営がうまくいっていないお店は、ロイヤルカスタマー(優良顧客)が、どんな方

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鍼灸院に学ぶリピーター確保方策!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#008】

鍼灸院に学ぶリピーター確保方策!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#008】

第8回のテーマは、「鍼灸院に学ぶリピーター確保方策」です。

高校3年の野球部の息子が、外野の守備で、左肩のインナーマッスルを痛めたため、先日、近所の鍼灸院を訪れました。
今回は、鍼灸院に学ぶリピーター確保について、話を掘り下げます。

1.施術をした有名人の色紙の掲示錦織圭選手や氷川きよしさんなどの色紙やPUMA社からの高度な技術を持つ鍼灸師の認定証などが掲示されていました。
初めて訪れた鍼灸院

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#017 地域経済の活性化のポイントは”輸入置換”!観光でも重要な原理原則!

#017 地域経済の活性化のポイントは”輸入置換”!観光でも重要な原理原則!

ポッドキャスト(voicy)の中で、私の一押しがRe:gion Radio(リージョンラジオ)である。MCの瀧川奈津希さん、ナビゲーターの木下斉さん、呉琢磨さんの軽快なトークがたまらなく面白い。また、学びが多く、無料であるが、30万円以上の学費を払っても聞く価値がある。

”輸入置換”というワードは、Re:gion Radioで初めて聞いたが、ジェイン・ジェイコブス氏の本「発展する地域 衰退する地

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#016 スターバックスは「第2のふるさと」!

#016 スターバックスは「第2のふるさと」!

観光庁では、「何度も地域に通う旅、帰る旅」という新たな旅のスタイルを普及・定着させることで、国内観光の新しい需要を掘り起こし、地域経済の活性化につなげるため「第2のふるさとづくりプロジェクト」を推進している。

「第2のふるさと」の私のイメージは、落ち着き、安心感がある。会いたい人がいる。わざわざ行く価値がある。など。

私は旅先ではできるだけローカルな店を選ぶ傾向にあるが、時々、スターバックスに

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OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#007】

OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#007】

第7回のテーマは、「OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!」です。

観光業の宿泊・飲食・体験等は、国内客向けだと楽天やじゃらん、海外客向けだとViator(ビアター)やGetYourGuide、Booking.comなどのOTA(「Online Travel Agency」の頭文字をとった略語で、オンラインだけで旅行手配を完結させる旅行会社)の評価や口コミを見て、予約

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