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学校の先生として

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高校の国語教員。 日々感じたことを記事にしました。
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記事一覧

宇宙を歩く君を見たい

宇宙を歩く君を見たい

とても面白い漫画を見つけた。

まだ一話しか読んでないのに、涙がボロボロ出てきて、とても素敵な作品だと心動かされた。

学力底辺校と呼ばれる場所で勤務していたので、まさに同じようなことで苦しむ生徒をたくさん見てきた。
「普通に生きる」それを「宇宙を歩く」と表現するところも詩的で素敵だ。

そんな読後感の中、テレビでYouTubeを付けると下記の動画がおすすめで上がって来た。

夫が格闘技が好きだか

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人の為になる仕事をしたい

人の為になる仕事をしたい

33歳を迎えて、表題の気持ちにやっとなれた。

高校教諭なので、進路指導の時間に「仕事」について他の先生が話していることを聞いたことがある。

その時、私より少し年下の男の先生が、「仕事を通して社会貢献するべき」と言ったのだけど、全然ピンと来なかった。

大学生の頃の就活は、熱心に自己分析しなかったこともあり、好きなことを仕事にしたいという気持ちしかわかず、出版業界と旅行業界ばかり申し込んだ。

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“ JKブランド”と”老害”①

“ JKブランド”と”老害”①

”JKブランド”という言葉について

駅前で女子高生が、「JKブランドが…」と話をしていて、戦慄した。
最悪の言葉だと思った。

そもそも”JKブランド”とは、女子高生である時期をステータスだと感じて使う言葉だ。
私は高校教諭をしていたので、そういう表現で自分たちをくくる派手で元気な女の子を何人も見てきた。
特に、制服姿のインスタに「#JKブランド」などのタグを付けて使っていた。

私がこの言葉に

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朝井リョウさんの言う「解像度」について

朝井リョウさんの言う「解像度」について

先日、岐阜市の図書館で開催された中高生を対象にしたショートショートの文学賞のイベントを観覧した。
タイトルは…「ぼくのわたしのショートショート発表会(ぼくわた)」とのこと。

高校教諭をしていること、朝井リョウさん作品の(そこまで熱心ではないけれど)ファンの一人であること、何より時間が存分にあること、の理由で軽い気持ちで参加した。

受賞した中高生本人が朗読をし、短い文章の中で描く、彼らの世界に触

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ノートの落書き

ノートの落書き

私は国語の教員です。
私の授業では、ノートの落書きを禁止していない。

よっぽどひどいのはのぞいてだけど。

理由は、学力がどうのとか、自由な発想を身につけるためにとか、そんなことではなくて、

単純に、とても面白くて、尊いと思うからだ。

***

ノートの落書きは、『板書以外でも、授業で大事だなって思ったことや大切だなって思ったことを自由にノートに書いて良いよ!イラスト使ったり、自分の感想を交

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心の見える化
-学校嫌いの私が「せんせい」になるまで-

心の見える化 -学校嫌いの私が「せんせい」になるまで-

#この仕事を選んだわけ

『人生で大切にしていること』をキーワードで表するなら、
あなたは何が浮かびますか?

人それぞれの人生のキーワードがあると思う。

私は大学を卒業後、出版業界で4年間営業をし、退職を機に1年ほど海外を貧乏旅し、今は国語の「せんせい」という仕事をしている。
深く考えることが苦手で、直感でしか生きられない私は、いつもキーワードで人生の選択をしてきた。

例えば・・・
大学進学

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これから教員になる方へ

これから教員になる方へ

高校で国語の教員をしています。
今年で3年目が終わろうとしています。
まず、私の経歴について、お話しします。
新卒で出版の会社に入り営業として3年半勤めました。
その後、20代半ばの元気なうちに死ぬまでに「やってみたかったこと」をやろうと退職し、前向きなニート生活をしていました。
その半年後くらいに、次はお金に関わらない仕事に就きたいと思い、教員になることを決意し、
(大学生の時、母に言われて教員

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先生の仕事は天職?

先生の仕事は天職?

こんな毎日

気になる!気になる!気になる!

そう思ったら、職員室の無機質な時計を見つめてまだかまだかと授業が終わるのを待つ。
チャイムが鳴ると同時に教室に向かう。
そして声をかける。

「ねえ、原田さん!」

私は、前職は出版業界で営業の仕事をしていました。

「本が好きだから」というシンプルな理由で出版業界の会社ばかりをエントリーして、運よく入社できた会社でした。
恥ずかしながら、キャリアだ

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