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これから教員になる方へ

高校で国語の教員をしています。
今年で3年目が終わろうとしています。
まず、私の経歴について、お話しします。
新卒で出版の会社に入り営業として3年半勤めました。
その後、20代半ばの元気なうちに死ぬまでに「やってみたかったこと」をやろうと退職し、前向きなニート生活をしていました。
その半年後くらいに、次はお金に関わらない仕事に就きたいと思い、教員になることを決意し、
(大学生の時、母に言われて教員免許取っていて本当に良かった。)
ほとんど勉強せず東京の教員採用試験を受け…
見事に落ちました。
しかし、翌年の教員採用試験は、半年くらい前から地道に勉強始めたこともあり無事合格しました。一安心。
30歳目前にして、講師経験もない!社会人経験枠でもない!教育学部でもない!不安だらけの教員生活をスタートしました。

職員室の人間関係① 聞いたら、快く教えてくれる


これは、本当に驚いたんですが、一般企業に勤めていた時と比べて親切に仕事を教えてくれる人が非常に多かったです。
「すみません…これって」とおずおず尋ねると、割と忙しそうにしながらこちらも見ずにやり方を教えてくれる、そんな人が新卒の会社では多かった。
でも、教員は元々、教えることが好きなのだろうか、質問すると手を止めて、こちらを見て教えてくれる人が圧倒的多数です。
安心してね。

職員室の人間関係② 「学生かよ」ってツッコミたくなる若手の仲良しグループあり


最初、本当に嫌でした。
いい大人が何を群れているんだ…と。おそらく原因は三つ。
まず一つは、教員の特性として人間好きだから。人と話すのが好き、みんなで協力して何かしてきた、集団でまとまるのが楽しいみたいな。そりゃあ群れるよねぇ。自分は遠慮しときますって雰囲気がない。
二つ目は、一緒にいる時間が長い。部活やら行事の準備やら、何かとみんなでわいわい活動する時間が多いし、運動部での先生たちなんて土日も会うことも多いですよね。
三つめは、ストレスを分かち合える存在として大切だから。
これは私の勤務している学校の特性かもしれないけれど、生徒がよく問題行動を起こすので、そういう悩みを話せるのって同僚になりますよね。人と人とのことだから、どうしてもストレスたまります。しかも、仮にも大切な生徒とのストレスだと、「あーあいつウザい、関わらないでいよ」と切り替えることもできないので。
こういう理由で、若手の教員が学生みたいにべたべたしてしまう気がします。最初はその輪に入るのがきつかったけど、今では個人的な集まりをめっちゃ楽しみに頑張れるような大好きな仲間になりました。
もちろん全員と仲良しなわけでないですが。

アドバイス①一年目は教科指導を頑張るべき


アドバイスなんて偉そうなことを…という感じですが、自分が上記したような不安だらけのスタートだったので、そういうこと教えてほしかったなぁと思いました。
学校が始まったら次の授業のために、教科書の指導書とかみたり、プリント作ったりと準備に手を抜かないことで、教科指導力って上がると思います。
もし私みたいに教育学部卒でもなくて、情報も少ないし、模擬授業もほとんどしたことないって不安なかたは、ネットに上がっている動画を見るのがいいかと思います。ユーチューブもですし、家庭教師のトライが見せてくれるTry ITもおすすめです。有料だけどスタディサプリに入るものありかと。
人前で話すのもすごく緊張する!って状態だったので、そもそもどんなふうに話すのか、イメージがわくと思います。

アドバイス② 同調圧力高めです 最初は空気を読む

そりゃあ、気にしない心の強い人は同調圧力なんて無視しちゃってください。でも、なかなかできないですよね…。特に、そういう周りからの視線とか気にして生きてきた人が教員って多いと思うんです。だから最初は女性もスーツ!だし、朝も早く出勤して電話をとる!、仕事も積極的にやる!変人っぽいことしない!は大切かなと思います。
ただ!それは最初だけでOKです。というのも、教員は行事やらなんかで一緒に過ごす時間は多いけど、一人でできる仕事ばかりです。過ごす時間は多いけど、結局裁量は個人個人。特に授業なんか、一年目からこんな自由にやっていいの?っていうくらい好きにできます。だから、慣れてきたら自分のペースで行動しても、そんなに人に影響ありません。最初だけ、演じておいて夏休みすぎたくらいから本当の自分らしく振舞えばよいと思います。

アドバイス③ 結局は人間性!


教科指導力も、生徒指導力も!生徒からの人気も!どれも経験や情熱によって身につけれることばかりだと思います。ただ、やっぱり人と人との関わりで成り立つ職業だから、人間性と呼ばれるような不思議な魅力が求められると思います。それは、奇抜な経験とかカリスマ性とかだけでなく、平凡でも、くそ真面目でも、誰もが持っているものだと思うんです。人間臭さ、弱さ、だささ、でも芯を貫くカッコよさっていうか。いかに人に対して心を込めて接したか、何かに夢中になったか、失敗したか、成功したか、そういう経験値によって磨かれるものだと思います。だから、月並みな言葉だけど、教員になるまでの残り数か月、思いっきり人生を楽しんでもらいたいなと思います。
コロナでできること限られてしまいますが・・・。

最後に


今回は自分が初任として働く前の2月不安だったなぁという気持ちから、あの頃の自分に向けて書きました。
生徒はとってもかわいいです。腹も立つし、悲しいし、うまくいかないし、苦しいけども。
最初は慣れないことで、すごーく大変だったけど、先生という職業を選ぶ人たちは基本的に「おせっかい」な人種だから、思い切って飛び込んでいってください。


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