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読書記録

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2022年8月の記事一覧

殺人の門/東野圭吾

殺人の門/東野圭吾

600ページ以上の長編で、なかなかに読むのに時間がかかった。

 
お金持ちの家に生まれた田島はまぁまぁ幸せな日々を送っていたが
家は崩壊し、学校ではいじめられ
初恋の子は自殺してしまい
仕事すればクビになり
結婚すれば離婚になり
幸せを掴みかけては不幸になる。

 
そんな田島のそばにはいつも幼馴染みの倉持がいて
倉持に関わると、まず田島は不幸になる。
関わらなきゃいいのに、倉持は口上手いんだよ

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絶唱/湊かなえ

絶唱/湊かなえ

阪神淡路大震災で大切な人やものをなくした主人公が、トンガに行く物語。
短編集で主人公がそれぞれ異なるが、登場人物は被っており、それぞれの人が何を失い、何を求め、トンガに行き、どのような変化があったかが描かれている。

 
「楽園」はやや非現実的で
「約束」は恋人同士でよくあるあるなことが描かれていて(はたから見た恋人と、彼女に接する彼の違いはリアルだった)
恋愛中心かなぁと思いきや
後半の「太陽」

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正しいブスのほめ方/トキオ・ナレッジ

正しいブスのほめ方/トキオ・ナレッジ

タイトルはブスだが、ブス・デブ・ハゲ・チビに始まり、意識高い系・不幸自慢・便乗野郎など約100種類の様々なジャンルの人に対して何種類かの褒め言葉が載っている。

 
ブスの褒め方に特化した本ではなく 
一般的に誉めにくい特性を持っている人に対する、接し方(褒め方)を載せた本と言える。

 
本書のいいところは、褒め言葉だけでなく、そのような人の見分け方、褒め言葉の言い方、逆にこのような言葉はけなし

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終末のフール/伊坂幸太郎

終末のフール/伊坂幸太郎

8年後に地球に小惑星がぶつかり、人類は滅亡すると言われた世界での話だ。

 
最初は半信半疑だったものの、やがて人々は自分が生き残る為に物を盗んだり、人を襲ったり、殺したり、殺されたり、自殺したりします。
学校は機能しなくなり、仕事を辞める人も多数。引きこもる人も大半。
ただし、仕事を続ける人もいる。

 
世の中は荒れて、心は荒んでいく。

 
この小説は8年後に地球が滅びると言われた人々がその

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対岸の彼女/角田光代

対岸の彼女/角田光代

主人公は35歳の女性二人。
専業主婦の小夜子と、独身で社長の葵。

 
葵の会社で働くようになる小夜子目線の現在の話と、葵の高校時代の話が交互に載っている。
葵は明るいタイプだが、実は昔はいじめられていて、人間関係が上手くいかず、引っ越しをするレベルだった。
高校時代はとにかく人に嫌われないように生きていたという葵の過去は
あまりにも現在の葵とは異なる。

 
というより、小夜子は昔の葵に似ている

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スピッツのデザイン

スピッツのデザイン

私はスピッツが好きである。 

公言しているので私に近しい人は知っている。

私はスピッツが好きなのである。

スピッツの音楽だけでなく、アルバムデザインも大好きで
アルバムデザインのTシャツは本当によく着ているし(公私共に)
待ち受けもアルバム「醒めない」である。
この、モニャモニャと女の子の表情やバランスが本当素晴らしい。
このデザインのTシャツを仕事に着ていったら
何人かに「その生き物なに?

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素敵な日本人 短編集/東野圭吾

素敵な日本人 短編集/東野圭吾

東野圭吾さんの短編集である。
ミステリーだが、殺人事件少なめ。
星新一さんが好きなら、今回の短編集オススメかも。

 
「正月の決意」は、参拝に来た二人の真の目的に個人的にそう来たか!?と驚かされた。
結果オーライなハッピーエンドで良い。

 
「今夜は一人で雛祭り」は娘を持つ父親の描写が見事で、お父さんが切ない。
夢を諦めて資産家の元へ結婚かぁ。しかもあの姑つき。私なら嫌やわぁ。
親戚で似たよう

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永遠の0/百田尚樹

永遠の0/百田尚樹

以前、金曜ロードショーで映画版の「永遠の0」を観て号泣し、次の日に早速小説を買いに行って読んだ一冊。

 
映画版では宮部さんのなんとも言えない表情で観客に無言の問いかけをしつつ終わりですが(岡田くんの演技がグッジョブでした!!)
小説版だとその続きが描かれていました。
映画を観てから小説版を読んでみてよかった。

 
小説を読むと、映画版だとかなりはしょられていたと分かりました。
小説の映画化が

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M 愛すべき人がいて/小松成美

M 愛すべき人がいて/小松成美

浜崎あゆみが離婚して日本に帰国した際の出来事(数年前)→福岡から上京~1stアルバムのヒットの頃までの内容(デビュー当初)→そして今

といった内容である。
タイトル通り、プロデューサーの松浦さん(M)と出会い、付き合い、別れ、それでもなお繋がっている話。

 
私が女子高生の頃に歌姫として全盛期だったあゆ。
クラスメートからアルバム「Duty」を借りてハマり、数年前まで全アルバム買ってました。

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志村流/志村けん

志村流/志村けん

志村けんさんの話し言葉で書かれた、成功哲学の本である。
さくさく読める。読みやすい。

 
「個性は変人。常識は凡人」
「二等賞がホントの一等賞」

 
等、プライベートの志村けんさんが仕事で大切にしていることがたくさん描いてある。
バカ殿等は緻密な計算や準備の上に成り立つキャラクターなのである。

 
志村けんさんは仕事において、非常に真面目でストイックである。
 
  
それでいて、お酒やタバ

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