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2024年1月31日 09:16
「この荒れ果てた大地に、また花が咲くとは思わなかった。」彼女は、静かに、そう口にした私達は、神妙な面持ちで、其の声の湿度を想ったこの大地にどんな事が起ころうとも花は咲くのだ(人間だけが、様々な手段で汚してきた。)人の想像を超えた異常な事態は、未来を信じる力さえも奪った人の記憶は消えて行くしかし、大地は憶えているのだかなりの時が過ぎて行ったが去るのは活動している者のみである大
2024年1月30日 09:16
吐き出したい言葉が見つからなくてボールペンやシャープペン紙の中で私は眠った使わなれなければゴロゴロと頼りなく転がっているだけ日付が過ぎた新聞紙は何百年後にはお宝だけど忘れ去られた記憶の渦に私と一緒に回っている読まれなければ刻まれないただ、真っ白私の頭の中積もり積もった物の中で私は生まれ私は育ちそうしてその欲望の数だけ私は枯れる目に映るガラクタで創造
2024年1月29日 09:16
花の盛りを通り過ぎお互いを静かに見つめ合い胸に灯火がともる季節の移ろいと共にゆっくり時間を肌で感じて最期を意識するのにはまだはやいスローリィスローリィゆったりとしたステップでもう一度…景色もゆっくりとくるくるまわる優しい眼差しのあなたとスローリィスローリィ二人だけの日々を抱いて生命の鼓動を刻んで私達だけの独特な特別なリズムで
2024年1月28日 09:16
或る晴れた日レジャーシートをひかないで大樹の根元に寝転んだ土を全身に浴びて眩しい光が粒になって私の顔に首にいそがしそうに降り注ぐ私は軽く息を吸い込む現代社会に付けられた肩書きは投げ捨てて素のままの自分でからだで唸ろう右耳から左耳へ白い龍が移動したカセット時代の聴覚は奪い去られた目の中にぼんやり曼荼羅模様が浮かんだショーウィンドウに飾られた欲望が消
2024年1月26日 09:20
使い古された机の上に奇妙な点が四つ、五つ、六つそれは何かの暗号かい?宇宙に助けでも呼んでいるのか?「すぐ、消したまえ」と先生は言った意味もなく周囲は笑った気味が悪いと私は眉をひそめたそれでも、彼は止めなかった七つ、八つ、九つ上に、下に、中央にいつしか私は、彼の手の動きに合わせてその奇妙な点を眺める様になった書いている彼の口元は微かに微笑んでいたそれでも、私の目は冷
2024年1月25日 09:17
ステージに立って様々な役を演じてきた主役脇役…そういえば背景に溶けた日もあったっけ?いつでも私は相手に伝えようと必死だった我武者羅だった何かを訴えようとしていた聞いてもらえない日もあった感情を投げつけられた日もあった仕方ないのよ言葉を着飾らなきゃ誇張しなきゃ誰も振り返ってはくれないし目立たないとそこにある意味を感じようとはしてくれないから化粧は嫌いじ
2024年1月24日 09:17
廊下を歩いていた時にふと手と手が触れ合った完全に意図しない接触マイナスの電気があなたに移動してバチバチッと私の手にも電流が流れた決して目には見えない刹那の煌めき胸の疼きにも似た傷み小さな雷に打たれた運命という名の放電私は酷く狼狽した(いつも、あなたの存在が予定調和を狂わせる。)違う者同士が惹かれ合う昔からの因果教科書にも載っている自然界の理科の法則最初から上手く
2024年1月23日 09:16
テレビに向けてリモコンのスイッチを押すとふいにドラマの再放送タイムマシンなんかなくてもいきなりあの頃の自分にタイムスリップ心は宙に浮いたまま再放送を観る度に何度も甘酸っぱくてあの形容しがたい感情がバイオリズムの様に上がったり下がったりしたテレビの画面から青春の香りがするセーラー服のスカーフの三角の部分を最後まで出せなかった口を横に結ぶのが癖だったドラマの
2024年1月22日 09:15
トランク一つ持って宇宙ステーションに降り立った宇宙が果てしないって知らなかったら地球が丸いって理解していなかったらもっともっと大切に出来たのかな?地球は限界だった私は居場所を失った此処は息が続かない何処からか風も吹かない湧き出る様な汗もかかないだから喉も渇かない私の故郷は地球だった青い青い水の惑星宇宙ステーションで立ち尽くす包囲磁石は役に立たな
2024年1月21日 09:16
現実から逃れてはるばるやって来た誰かが造った空想指定都市建物の外観は素晴らしく感動すら覚えるけど中身は恐らく未完成現実とリンクする価値感内面重視される日はいつか突き抜けろじゃないと面白くないだろ?弾けろ生命を燃やせ飛ばして行こうぜ常識の壁をぶち壊せ奇人変人称号だろ?そんなの意味不明が当たり前文字も記号も解読出来ない位が心地良い結末も二転三転した
2024年1月19日 09:16
私が最後に残したいもの他愛ないあなたとの笑い話今まで受け取ってきた沢山の人々の優しさそれがここに生まれてきた証私はそう信じている風が今までの苦しみを連れ去り暁の空が胸いっぱいに広がる夜の闇を星が優しく照らし月は姿を変えるこの世に全く同じ瞬間は二度と巡っては来ない私にも同じ感情は二度とない魂に何かを残すのなら…辺りが静寂を包むこの選択は間違ってはいない
2024年1月18日 09:16
このペダルを漕げば私の気合い次第でどこまでもどこまでも遠くへ行けると信じていた坂を下れば私風とひとつになる道すがら人に助けて貰った優しさがタイヤと一緒にくるくる回る絶え間ない人の想いが強い強い原動力となる風を切って前へ進め私今まるごと自分自身を好きになってぐんぐん加速していくの
2024年1月17日 09:16
君の白く大きな手はいつも不安定に宙を彷徨っている口から溜め息と一緒に使わない方程式を吐く虚ろな目は私なんか見ないで黒く光ったアスファルトばかり駅のホームの階段で肩を落として座っているんだろう?未完成な黒い後ろ姿を横目で見ながら「ここにいるよ?」と呟いたきっと優しい形をして棘のないようなモノの方が刺さった時抜けなくて苦しいのを僕は知っている君
2024年1月16日 09:16
私はあの日確かに見たのだ電車の片隅で一人の人間の優しさが大気に溶けていくのを見たのだ(あの人の優しさは、ほんのりとした薄いピンク色でした。)その人に直に触れていないのに不思議と人間の温かさを感じたのだ人の罪を断罪するのとは違う勇気を言葉ではないあつい想いを魂の救済をピンと張り詰めた車内の空気が一気にほぐれたその人の優しいリズムと共に私は電車に揺られた