マガジンのカバー画像

ゆるエッセイ

100
ゆるくて、軽く読めるエッセイをまとめています。
運営しているクリエイター

#創作

ずっと同じ景色を見ていた

ずっと同じ景色を見ていた

 先日、インフルエンザにかかった。
 きちんと予防接種をしたにも関わらず、それでも感染し発病し、ぼくのウイルスがもとで家族全員が最終的にインフルエンザで寝込むことになった。
 もちろんぼく以外の家族もみんな予防接種をしていたのに、だ。

 程度の問題なのかもしれないけれど、こうでもあれば結局予防接種なんて単なる気休めでしかないのかもしれないな、などと考えてしまうわけだ。

 ワクチンをしない主義の

もっとみる
ロードバイクが欲しい!

ロードバイクが欲しい!

 こないだ、ほんと久しぶりにサイクリングに出かけた。

 愛車はクロスバイクで、もう購入してから10年近くなる相棒だ。

 乗り始めた当初は、色々とサイクリングというか、のんびりのポタリングなどをよくしていたけれど、次第に行く回数が少なくなり、今ではもっぱら家と駅との往復がほとんどになっている。

 宝の持ち腐れだ。

 それでもメンテは必要で、最近では変速ギアの切り替えの反応が鈍くなってきていて

もっとみる
がんばれ!

がんばれ!

 毎朝乗る電車に、小さな女の子がいつも一人で乗っている。紺色の制服を着たその子はおそらくこの春小学校1年生になったばかりだ。

 4月のはじめのころは、お母さんとおぼしき女性とふたりで並んで座っていたのだけれど、何日かすると、母親が少し離れたところから見守るように座るようになり、そしていつからか気がつくと、女の子がひとりだけで電車に乗るようになっていた。

 電車の乗ってひとり、遠い小学校に通う少

もっとみる
人事異動があると、いつもライオンの子殺しを思い浮かべてしまう

人事異動があると、いつもライオンの子殺しを思い浮かべてしまう

春は、別れと出会いの季節。
そして会社では人事異動の季節だ。

今年は人事異動は(少なくとも自分自身は)関係ないだろう、それよりも同じチームのスタッフが異動してしまったら、それこそ私のとこの部署はえらいことになってしまうな、などと心配をしていたのだけれど、なんとなんと、薮からボーというか、青天の霹靂というか、人事異動で私の名前が呼ばれてしまったのだ。

突然降って来た矢に、私の頭はいっぱいいっぱい

もっとみる
地球も人も、三寒四温

地球も人も、三寒四温

 三寒四温。

 冬から春にかけて、地球はだんだんと暖かくなっていく。

 前日はあんなにポカポカ陽気だったのに、翌日にはまた、冷たい北風が吹いて、冬に逆戻りしたみたいな気温になっていたりする。

 三日寒い日があり、その次に四日温かい日が続く。

 三寒四温。

 昔の人は、うまく言ったものだ。

 それを繰り返しながら、ゆっくりと、だが着実に温かい春に近づいていくのだ。

 毎日を過ごしている

もっとみる
クリスマス・イブの思い出

クリスマス・イブの思い出

 12月24日。クリスマス・イブ。

 子どものころは、その日には心がワクワクしたものだ。この日は大抵小学校の終業式で(今は違うみたいだけれど)、学校は午前中に終わった。

 母親はいつものように仕事で夜にならないと帰ってこない。

 昼間はいつものように、寒空の下を友だちと走り回り、しかしその日は少し早めにぼくは家に帰ってくる。

 夕方には、ぼくはこたつに入りながら、クリスマスの特別アニメなん

もっとみる
本を貸すというコミュニケーション

本を貸すというコミュニケーション

 人に本を貸すのは、難しい。でもそれは、ネガティブな意味ではない。難しいけど、楽しいのだ。
 本を貸そうと、自分の本棚を眺めるときには、必ず貸す相手のことを考える。

 その人の好きなものや興味を持っているもの、どんな本、どんなジャンルがが好きそうなのか。

 これを貸したら、どう思うだろうか、など、本を選びながら相手のことを色々と思い描く。

 そしてまた、自分が気に入っている本を、その人は気に

もっとみる
やりたいことはいっぱいあるのだけれど。

やりたいことはいっぱいあるのだけれど。

 基本的に、ぼくは怠け者である。なにかきっかけがあると、怠け癖がひょっこりと顔を出して、そのまま居座ろうとするからたちが悪い。

 2週間ほど前から咳が出始めた。ぼくのひく風邪は咳風邪が多く、今回も下手をすれば2,3か月咳が続いてしまうかもしれない。しかも今はコロナのこともあるので、咳にはみんなとても敏感になっている。

 なので、この2週間ほどは、咳を少しでも早く治すため、テンションを低く保ち

もっとみる
優しい世の中に

優しい世の中に

 NHKのドラマ、「古見さんは、コミュ症です。」を見ている。

 もともとは漫画が原作のドラマで、しゃべりたいけどしゃべることがうまくできない女子高生の物語だ。

 ドラマには、そんな彼女と同じように、友達を作りたいけど、うまく友達を作れない、といった同級生がいて、彼らの間をごく普通の高校生、只野仁人がつないでいくのだ。

 ドラマに出てくる登場人物は、みんないい人だ。理解があり、多様性を受け入れ

もっとみる
YES MUSIC, YES LIFE!

YES MUSIC, YES LIFE!

 最近になって、再び音楽を聴き始めている。学生時代には好きでよく聴いていたのだけれど、その後音楽とはかなりの距離を置くことになってしまっていた。

 でも、最近になって、音楽をよく聴く人と知り合いになり、再び聴き始め、やっぱり音楽というのは「いいな♪」と再認識しているところだ。

 ぼくはお酒が好きで、日本酒が特に好きだ、とその知り合いたちに伝えていたので、彼らは勝手にぼくの好きな音楽は、「演歌」

もっとみる
人生いろいろあって、だから楽しい、だから燃える

人生いろいろあって、だから楽しい、だから燃える

 若いころはよく、いつか田舎でのんびりと、ストレスなく暮らしていきたいな、と思っていた。

 でも、今は少し違ってきたかもしれない。

 生きるということは、いいこと、嫌なこと、楽しいこと、辛いこと、それは仕事でも人間関係でも、いろんなことがあるから楽しいし、刺激があるし、燃えるんだな、と考えるようになってきた。

 それは、経済的にも同じかもしれなくて、裕福で何もしなくても生活できるのもいいけれ

もっとみる
平常心は善か悪か?

平常心は善か悪か?

 ぼくは毎日、仕事が終わる時に手帳の下に3行日記を書いている。
 3行日記とは、一日にあったことなどを3行で書くというもので、書き方にはルールがある。
 1行目には、「今日のよくなかったこと」を書く。
 2行目には、「今日のよかったこと」を書く。
 3行目には、「今のしたいことや目標、興味」を書く。
 というルールだ。
 この作業で1日を振り返ることによって、頭が整理され、気持ちが前向きになるとも

もっとみる