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小説大好き☘️毎週博物館か美術館に行く☘️コンサート・バレエも愛してる💖 美しいもの、楽しいもの、おもしろいもの、ドキドキするもの、もしよかったらご一緒に💖
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#本屋大賞

孤独であっても人のつながりをもう一度確かめる~本屋大賞2021

孤独であっても人のつながりをもう一度確かめる~本屋大賞2021

私は結婚が遅く、独身時代に何度も「結婚しないの?」「大丈夫?」といわれました。大丈夫って何が? 
真剣に心配されても返事のしようもなく、苦笑したり、ムッとしたりするだけでした。

それは気づかいではなく、おせっかいか、好奇心か、揶揄でした。
つまりは余計なお世話でした。

たまたまその後、私は結婚という形をとったけれど、そのまま独身の可能性も高かったのです。
私のすてきな友人たちに独身者は多く、私

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推しのいる生活のリアルに巻き込まれる~「推し、燃ゆ」感想文

推しのいる生活のリアルに巻き込まれる~「推し、燃ゆ」感想文

推しのいる方、多いですよね。キラキラした目で語ってくれます。
高校2年の息子にも、推しがいます。

息子の推し、友人の推しふだんあまり自分のことを話さない息子ですが、「推し」のことを聞くとちょっとうれしそうな顔で教えてくれます。
「この子は発言がおもしろいんだよ」
「この子は勉強は不得意みたいだけど、本を結構読んでいるんだ」
「この子はダンスがヤバい」

何人かいるんです。
私にはよくわかりません

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高校時代はまだ近いか☆もう遠いか~『犬がいた季節』感想文

高校時代はまだ近いか☆もう遠いか~『犬がいた季節』感想文

高校時代、交換ノートをしていたことを思い出しました。
クラスの男女4,5人でノートを回しては、創作やイラストを描いて回していました。
なつかしくてちょっと恥ずかしい思い出ですね。

高校時代に回した交換ノート私の高校は3年間クラス替えがありませんでした。
大学付属で文理に分けることもなく、選択科目のみで対応をしていました。

2年生の後半くらいから家族のように仲が良くなっていき、マンガや本が好きな

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キラキラした高校生活ではなかったけれど~オルタネート~感想文

キラキラした高校生活ではなかったけれど~オルタネート~感想文

私の初デートは高校1年の秋でした。
おく手かもしれません。

はかない初デートの思い出同級生で、帰りがけに「今度映画でも行こうよ」といったのは相手なのに、「電話ちょうだい」。

ええ!? 

ずるくないですか? 今思うと。
そのころは携帯などなく、ドキドキしながら電話したらお母さんが出て、気まずいというか恥ずかしいというか・・・。

デートは井の頭公園へ行き、ボートに乗るというおきまりコース。

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魂のつがいはパートナーとは限らない~52ヘルツのクジラたち~感想文

魂のつがいはパートナーとは限らない~52ヘルツのクジラたち~感想文

一人の時間が長かったので、孤独になれていると思っていました。
でもちがいました。
一人時間と孤独は全く違うものです。

「孤独の叫び」を聞きました。
「寂しい」を超えた「世界に自分一人」「どこにも行けない」「どうしたらいいかわからない」・・・悲痛なまでの声なき声。
今年の本屋大賞の候補作の1冊を読んで感じたことです。

長い私の一人時間私は晩婚で、長い一人暮らしの時間がありました。
実家と関係は悪

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あなたの居場所はどこですか?~お探し物は図書室まで~

あなたの居場所はどこですか?~お探し物は図書室まで~

小学校の時から、私の居場所は図書室でした。
いじめられていたわけでもないし、普通に友達といた気もするのだけど、記憶はいつも図書室です。

小学校の時から乱読だった毎日のように通っては借りて、図書カードが年に何枚もたまりました。
司書の先生がいた記憶はなく、カウンターにどなたがいたかも覚えていません。申し訳ないですね。

ただ名作シリーズ、伝記シリーズ、と読みたい本の本棚からどんどん選んでいました。

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家族はもっと自由でいい✨本屋大賞で2年連続考えた

家族はもっと自由でいい✨本屋大賞で2年連続考えた

少し前だが、本屋大賞が選ばれた。2年連続「新しい家族の形」を提示した作品だ。ストーリーは語る。もっと自由な家族を、と。

昨年の本屋大賞は『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ)、今年は『流浪の月』(凪良ゆう)だ。2作ともいわゆる政府が推し進めたい「普通の家族」ではない家族を描いている。

普通の家族、とは男女が結婚して子どもがいて(それもできれば二人以上)、祖父母が近くにいるか田舎にいるという

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