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ロドルフ・テプフェール「エリザとヴィドマー」
【原典:Rodolphe Töpffer, « Elisa et Widmer » dans Nouvelles genevoises, 1845】
【本作の初出は「ジュネーヴ万有文庫 Bibliothèque universelle de Genève」誌の1834年3月号ですが、シャルパンティエ版『ジュネーヴ短編集』(1841)にはなく、のちのJ.-J. ドゥボシェ版『ジュネーヴ短編集』(18
ロドルフ・テプフェール「ふたつのシャイデック」
【原典:Rodolphe Töpffer, « Les Deux Scheidegg » dans Nouvelles genevoises, 1845】
【本作は、シャルパンティエ版『ジュネーヴ短編集』(1841)にはなく、のちのJ.-J. ドゥボシェ版『ジュネーヴ短編集』(1844)が初出となります。フランス語で書かれていますが舞台はドイツ語圏スイスの山々で、表題の「ふたつのシャイデック」とは
ジュール・バルベー・ドールヴィイ『テプフェール』
【原典:Jules Barbey d'Aurevilly, « Topffer » dans Les œuvres et les hommes : XII. Littérature étrangère, 1890】
【バルベー・ドールヴィイは厖大な作家評を書いており、その中にジュネーヴのロドルフ・テプフェールについての短評があります。テプフェールの作品は、大まかにいって漫画・小説・紀行文の三分野
ロドルフ・テプフェール「牧師館」
【原典:Rodolphe Töpffer, « Le Presbytère » dans Nouvelles genevoises, 1850】
【シャルパンティエ版『ジュネーヴ短編集』(1841)に収録された「牧師館」は、その後テプフェールが加筆して長編の書簡体小説として別に刊行したため、のちのJ.-J. ドゥボシェ版『ジュネーヴ短編集』(1844)では省かれています。ただ、テプフェールの魅力は
テオフィル・ゴーティエ「藝術における美について」
【原典:Théophile Gautier, « Du beau dans l'art » dans la Revue des Deux Mondes du 1er septembre 1847】
【副題に「没後出版されたテプフェール氏の『ジュネーヴの画家による考察と閑話』について」とあるとおり、ジュネーヴの作家・マンガ家であるロドルフ・テプフェールの美術批評に対する応答として書かれていますが、実
ロドルフ・テプフェール「進歩について、小市民および学校教師との関係において」
【原典:Rodolphe Töpffer, « Du progrès dans ses rapports avec le petit bourgeois et avec les maîtres d'école », 1835】
【ジュネーヴで寄宿学校の校長をしていたロドルフ・テプフェールは、ジュネーヴ・アカデミーで修辞学講座の教授を務め、また保守派の論客として「ジュネーヴ万有文庫 Biblioth
ロドルフ・テプフェール「ド・ソシュールの旅行記における絵画的な部分について」
【原典:Rodolphe Töpffer, « De la partie pittoresque des voyages de De Saussure », 1834】
【ヨーロッパで観光旅行が一般にも広まった19世紀はじめ、アルプスには登山客が押しかけるようになりました。しかしジュネーヴにいて観光客を迎える側だったロドルフ・テプフェールは、そうしたスイス旅行の流行や紋切型のスイス描写にうんざりし
オランプ・ド・グージュ「黒人についての考察」
【原典:Olympe de Gouges, Réflexions sur les hommes nègres, 1788】
【オランプ・ド・グージュは「女性と女性市民の権利宣言」(1791)の著者として有名ですが、それに先立つ1788年、黒人奴隷制度を主題とした自作の劇「ザモールとミルザ、あるいは幸福な難破 Zamore et Mirza ou l’Heureux Naufrage」を書き、コメデ
フジュレ・ド・モンブロン「ガリア人の首都あるいは新たなるバビロン」
【原典:Louis-Charles Fougeret de Monbron, La Capitale des Gaules ou la Nouvelle Babylone, 1759】
【放浪の諷刺作家ルイ=シャルル・フジュレ・ド・モンブロンが、晩年にパリの堕落を難じた小冊子です。都市の頽廃とは虚飾と実態の乖離であり、その最たるものが賭博と演劇だと考えているのは興味深いところです。なお本編に対する