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脱・新自由主義宣言

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反緊縮、反ネオリベラリズムのためのマクロ経済学マガジンです。
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記事一覧

Z世代Ryuseiから見た『人新世の「資本論」』

Z世代Ryuseiから見た『人新世の「資本論」』

"人新世(Antropocene)"という新たな時代の定義が広がりつつある。
人新世とは人類の経済活動が地球に与えた影響があまりにも大きく、地質学的に地球は新たな年代に突入したとしてノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェン氏が名付けた地質年代のことであり、斎藤幸平氏は「人類が地球を破壊しつくす時代」とまとめている。

18世紀の産業革命以降、人類は化石燃料を大量に使用し膨大な二酸化炭素を排出する

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脱・新自由主義第六話 日本は小さな政府?政府支出と労働時間に相関!

「水槽の中の魚たちに十分な餌を与えてやれば、魚たちは食べ終わるとそれ以上餌を求めることなく自由に泳ぎ回る。しかし餌の量を絞ると、魚たちは常に餌を待つ体制を取り、我先にと常に餌の取り合いを続けるようになる。」

いきなりですが、私が初めてヨーロッパを旅した時の話しをさせていただきます。それは大学生の頃、ロシアと言いたいところですが、実はフランスとイタリアの旅でした。何も決めずふらりと1ヶ月弱飛んだの

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脱・新自由主義宣言第五話 税は財源ではない理由

脱・新自由主義宣言第五話 税は財源ではない理由

税は国の財源ではないといきなり言っても「何いってんだ」と言われるのは間違いないですが、現在の自国通貨建てかつ変動相場制を採用する主権国家においては、税は財源ではありません。それについて説明していきたいと思います。

まず、先日我が国の2021年度の一般会計予算案が衆参通過し、過去最大規模106兆円の予算が決定しました。この予算というものは、税収などの財源があった上で発行されているのかとお思いでしょ

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脱・新自由主義宣言第四話 アベノミクスにおける量的金融緩和とは?

脱・新自由主義宣言第四話 アベノミクスにおける量的金融緩和とは?

アベノミクスと聞いて皆様はどういったイメージをお持ちでしょうか?もはや経済の話ではなく、昨年流行語にもなりかけた「アベノマスク」が浮かぶ人のほうが多いのかもしれません。ですがTV等で「アベノミクスの異次元の量的緩和により・・・」といった言葉は聞いたことがある方も多いでしょう。

アベノミクスというのは、安倍前首相とエコノミクスという言葉をかけ合わせた造語であり、アメリカのロナルド・レーガン大統領が

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国会議員VS最高指導者 永田町緊急対談

国会議員VS最高指導者 永田町緊急対談

令和3年2月某日、当店の最高指導者KAZUMAが永田町の衆議院議員会館に出向き、立憲民主党の衆議院議員、小川淳也代議士と日本経済再建のための経済政策について意見をぶつけ合った。

小川淳也代議士に関して小川代議士と言えば、ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」が昨年公開され話題を呼んだ。大島新監督が小川代議士の17年間の議員生活に密着し、長年の選挙活動や議員生活を隠すこと無くリアル

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脱・新自由主義宣言第三話「国家破綻論」は本当?

例えば某有名ジャーナリストが時事ネタをアイドルやお笑い芸人に教えるニュースバラエティ番組なんかで、「日本は国民一人当たり900万円の借金を抱えており、それは国債という形で孫子の代に引き継がれていく将来の借金。それを返済できなければ日本はギリシャのように国家破綻(デフォルト)します。」といったような話をされているのを、聞いたことのある方は多いかと思います。

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脱・新自由主義宣言第二話「信用創造」

脱・新自由主義宣言第二話「信用創造」

金細工職人が、預かった金を貸し出す際に金の代わりに「金匠手形」という手形を発行し、それが金の代わりに市中で流通、お金の起源となったお話を前回させていただきました。今回はその「お金の起源となった」という部分を掘り下げていきます。

皆さんの持っているお札には、「日本銀行券」と書かれています。多くの人は、お金は日本銀行が発行していると思っています。ある意味ではそれは当たっています。目に見えるお札は、日

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脱・新自由主義宣言第一話「ゴールドスミスノート」

脱・新自由主義宣言第一話「ゴールドスミスノート」

2020年、COVID-19の出現により顕となった新自由主義の欠点。自由経済とグローバリゼーションの弊害が叫ばれる中、日本におけるレーニンのお膝元ともいえるBUNKER TOKYOは、オープン当初よりポスト資本主義を研究してきました。このコロナ禍で新自由主義による格差拡大を止め、今こそ革命を起こすためには、少しでも多くの方に経済、政治等様々な真実を知って頂き、理解を深めていただく必要を感じておりま

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