マガジンのカバー画像

シンセサイザー

12
運営しているクリエイター

記事一覧

テクノ歌謡の金字塔 真鍋ちえみ 不思議・少女 「うんととおく」は最早プログレ

テクノ歌謡の金字塔 真鍋ちえみ 不思議・少女 「うんととおく」は最早プログレ

不思議・少女は1982年8月にリリースされた真鍋ちえみのアルバム
2017年にリマスタリング、 ボーナストラック2曲と初CD化Instrumental5曲収録しリリース

スーパーバイザーに細野晴臣、サウンドプロデュースに清水信之、作詩・作曲に阿久悠、安井かずみ、EPO、大貫妙子、大村憲司、加藤和彦、矢野顕子、プログラマーに松武秀樹、聴かない理由が無い!

このアルバムを知ったのは1986年の夏だ

もっとみる
ドラムマシンと音楽ジャンルの関係性と考察 前編 (黎明期~TR-808の登場まで)

ドラムマシンと音楽ジャンルの関係性と考察 前編 (黎明期~TR-808の登場まで)

何故自分はドラムマシンを集めだしたのかのきっかけの一つに、聴いてきた音楽の中に多くの特徴的なドラムマシンの音が存在していたという事があります。
気になるドラム音があるとそのミュージシャンがどのマシンを使っているかなどを調べていた時期がありました。

ドラムマシンが数々の音楽ジャンルを生み出した!って、そんな大げさな事は思いませんし、実際そのジャンルのオリジネーターが偶然そのマシンを用いて音楽を作り

もっとみる
11-5.イメージ・シンセサイザー●「企画書」1980年書下ろし

11-5.イメージ・シンセサイザー●「企画書」1980年書下ろし

 人間は死ぬ間際になると、自分の一生が走馬燈のように映像化されて、目の前に現われるのだそうだ。その時、目の前に繰り広げられる映像は、決してムービーではないだろう(ムービーだったら、時間の進行がリアル・タイムなわけでして、自分の一生を見るためには、自分の一生分の時間が必要なわけだから)。おそらくはそれは、極度にスピード・アップされた、早回しの時間映像だろう。人間はいくつもいくつもの個的ドラマを複合的

もっとみる
テクノ歌謡という言葉

テクノ歌謡という言葉

 80年代前半、“テクノ歌謡”と呼ばれるジャンルが一世を風靡した……とまでは行かないかもしれないが、それなり以上に人気があった。念のために追記すると、当時この言葉は存在せず、後々のバイヤーもしくは好事家が考案したものである。

 『ジェニーはご機嫌ななめ』『ハイスクールララバイ』『Last Pretender』などが代表曲だ。定義は簡単、「シンセサイザーが随所に挿入されている歌謡曲」である。シンセ

もっとみる
Roland SH-101のハナシ(2024/3追記)

Roland SH-101のハナシ(2024/3追記)

SH-101は、ローランドが1982年の秋に発売したアナログシンセサイザーで、当時中学1年生だった僕が最初に所有したシンセでもあります。

日本においてシンセサイザーという楽器がティーンにまで普及したきっかけは、間違いなく1980年のYMOブームでしょう。うわ、40年も前か。

肩にかからない程度の長髪が許されていた中高生であれば、ちょいと刈りあげ、もみあげを落としたテクノカットを気取り、文化祭の

もっとみる
🆙古いシンセ使ってみた。

🆙古いシンセ使ってみた。

屋根裏に保管していた古くて重いシンセ。会社の後輩から譲り受けたものを🙇🏻‍♂️去年処分しました。

🎹適当にルーパー使うとこんな曲。純粋アナログシンセYAMAHAのCS-10を引き取った2011年、この単音しか鳴らないシンセだけを使って、KAOSSILATORでルーパーのように重ねてみました。ベース、ドラム、すべてが不安定〜🤦🏻リズム感が問われますね‍…。オープニングから鳴っている音はリ

もっとみる
Klaus Schulze の『Moondawn』を聴いてみた編

Klaus Schulze の『Moondawn』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

ジャーマンプログレシリーズ!

今回は Klaus Schulze の『Moondawn』を聴いてみた編をお届けします。

焦らすように緩やかに展開していくシンセサイザー、奥行きを生み出すドラム、トランス感覚に襲われるスペーシーなサウンド。

2曲で50分越えの大作。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

1.Floating

怪しげな始まり方。キラキラ宇宙。あ

もっとみる
【初心者向け】シンセサイザーの音作りに迷わない3つのステップ

【初心者向け】シンセサイザーの音作りに迷わない3つのステップ

初心者の頃、高価なシンセ音源を買ったのに使い方がわからず、結局プリセットを選ぶだけだったダサメロンパンです。

シンセサイザーのつまみが多すぎて苦手意識があったり、どうすれば狙った音になるんだろうかと困っていませんか?

実は、シンセサイザーは、ある程度基礎を理解すれば、誰でも音を作ることは簡単です。

そこで、今回は初心者でもプリセットに頼らず、狙った音が作れるようになる方法を3ステップに分けて

もっとみる
YMOとシンセサイザー

YMOとシンセサイザー

ピアノは、子供の頃従姉妹が習い始めたと聞いて私もってねだって習っていた気がします。
ピアノは楽しかったけど先生が超絶怖かった><
もう怒られるのが嫌でやめちゃった感じです。
音楽はいろんなジャンル聞きましたけど、中でも初めてバンドに参加した時にメンバーから紹介されたYMO!
歌無しで音だけで奏でられる世界観がすごいなって思ったのを覚えています。
そうそう!真似してYMOが使っていた楽器・・・シンセ

もっとみる
自分だったらDX7をこんな風に作ったのになあ

自分だったらDX7をこんな風に作ったのになあ

DX7はシンセサイザー界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めた革新的な名器である。しかし、それ故に粗が多いのも事実。もし40年前(当時は生まれてすらいなかったけど)にYAMAHAに勤めていて、DX7の設計に携われる栄誉を与えられたらどうするかを考えた。

数値入力はテンキーに数値入力がスライダーと増減ボタンのみというのは、正確な制御がかなり困難である。今だったらジョグダイアルとテンキー

もっとみる