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ギャグやコントっぽいもの。ユーモア系の作品集

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ギャグやコント系の作品を収録。大胆不敵な自己中心派キシミン! 彼中心に今日も宇宙はきしんでる!?クスっとしてなぜだか元気になる日常ショートショートなど。
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#超短編

【悪夢】ちょぷっ!

【悪夢】ちょぷっ!

絶対に想像しないで聴いてください

時間は正午くらいだったと思います

雨は降っていませんでしたが

薄曇りで

風がやけに肌に纏わりつき

生ぬるい水槽に浸かっているような

気味の悪い天気でした

あなたが散歩に出ると

近くの国道を大型トラックが頻繁に

相変わらずの猛スピードで

ビュンビュン飛ばしています

ゴツくて大きいタイヤを見つめていると

なんだか吸い込まれそうです

実際

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目次だけ楽しい目次小説、始めました

「ボインなポインセチア」
「新妻クラスター」
「エリンギ注意報」
「下書きの魔女」
「背中のお裾分け」
「思い出まくら」
「僕たち男の娘」
「恥じらいをつかまえて」
「帝国のドレミファ」
「僕のストーカーになってよ」
「心の通り雨」

馬鹿め
カツラではないわ
これが余の本体よ

言ってみれば
人類こそが
余のカツラに値する

そこに直れ
どれを付けるか
吟味してつかわす
#超短編 #ショートショート #ほくそ笑みホラー #ナンセンス #シュール #詩人

いい加減に気持ちもおさまり
寄り道をやめ
まっすぐ家に帰ってみると
玄関が
丸ごとすっぽり無くなっていた

私は心底驚いた

いや
正確に言うなら
”驚いたふり“をした

なぜなら私こそが
他ならぬ
その“玄関”だったからである
#玄関の家出

そうだよ
僕がかの有名な“黄昏コレクター”さ

黄昏とあればもう
なんでもかんでも
見境なく集めちゃうんだ

だけどそれも今日で店じまいさ

だって見てごらんよこの僕を

こんなにも”たそがれて“いるんだぜ?
”この僕が放っておくはずがない“

確かに僕なら月曜日を簡単に殺すことができる。二度と来ないように息の根を止められるよ。 でも正直お薦めはしないかな。だって結局火曜が月曜の代わりに押し出されて来るようになるだけなんだもん。で、土曜の次の日が天曜日になる感じ? つまりさ、曜日の世界も代わりはいくらだっているってこと。

令和元年。脳に特殊なチップを埋め込むだけで、人は挫折した際に感じる感慨に味と匂いを持てるようになった。挫折の度合いやシチュエーションによって送られる電機信号が違うため、味わいは都度変化する。世にいう挫折革命である。
「ダメじゃないか片山、誤字脱字が多すぎる!」
「わ、ミント味!」

同居人は安長則夫48歳。元々寡黙な男だが今日は一層静かな気がする。晩飯はカップ麺。麺を啜る音だけが部屋に響く。ふと食べ終えたカップ麺の蓋の上に安長が爪先立ちになった。「え」驚く俺の前で安長は浮かび上がり、そのまま空飛ぶ絨毯の如くベランダから飛び出していった。それきり彼を見てない…

『のんきホーテとたんきホーテ』

『のんきホーテとたんきホーテ』

「おい! 駆けっこで競争しようぜ!」

「……え? ……なんで?」

「なんでって、俺がしたいからに決まってんだろ!
ほら早くしろ!」

「……ん? なんで早くするの?」

「競争だからだよ! バータレ!」

「……うーんと、走ればいいの?」

「ああもう! そうだよ! ほら行くぞ!」

「あ、じゃあさ」

「あん? なんだよ!?」

「……ボクが、『よーい!』っていうの言ってもいいかなあ?」

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『おまえら、モナカの気持ち考えたことあんのかよ?』

つぶ餡「なんでもっとありのままの自分を大事にしない?
だいたい裏ごししすぎなんだよ、お前は。
みんなが右向きゃ右向いて、皮までむくのか?
どこから食べようがどこまで食べようが同じ舌触りで同じ味。
そんな均一化されたおまえを見てアイツが喜ぶとでも本気で思ってるのかよ?」

こし餡「っせーなあ。いつまでも皮をかぶっていい子ちゃん気取りで
本心をさらけだせないのはアンタの方だろうが」

つぶ餡「な、なん

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