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ギャグやコントっぽいもの。ユーモア系の作品集

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ギャグやコント系の作品を収録。大胆不敵な自己中心派キシミン! 彼中心に今日も宇宙はきしんでる!?クスっとしてなぜだか元気になる日常ショートショートなど。
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#超ショートショート

【悪夢】ちょぷっ!

【悪夢】ちょぷっ!

絶対に想像しないで聴いてください

時間は正午くらいだったと思います

雨は降っていませんでしたが

薄曇りで

風がやけに肌に纏わりつき

生ぬるい水槽に浸かっているような

気味の悪い天気でした

あなたが散歩に出ると

近くの国道を大型トラックが頻繁に

相変わらずの猛スピードで

ビュンビュン飛ばしています

ゴツくて大きいタイヤを見つめていると

なんだか吸い込まれそうです

実際

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A「お前さ
アイツともっと仲良くできないの?
こっちまで噂が聞こえてきてるんだけど?」

B「や、マジ無理なんよ
俺とアイツ
シンプルに相性悪ぃから」

A「え、相性悪いってどれくらい?」

B「そうだな
控え目に言って
『芸術』と『金儲け』くらい」

A「ああ…そりゃ最悪だ」

目次だけ楽しい目次小説、始めました

「ボインなポインセチア」
「新妻クラスター」
「エリンギ注意報」
「下書きの魔女」
「背中のお裾分け」
「思い出まくら」
「僕たち男の娘」
「恥じらいをつかまえて」
「帝国のドレミファ」
「僕のストーカーになってよ」
「心の通り雨」

確かに僕なら月曜日を簡単に殺すことができる。二度と来ないように息の根を止められるよ。 でも正直お薦めはしないかな。だって結局火曜が月曜の代わりに押し出されて来るようになるだけなんだもん。で、土曜の次の日が天曜日になる感じ? つまりさ、曜日の世界も代わりはいくらだっているってこと。

『時代の中のひと』

『時代の中のひと』

時代の中の人を知りたくて
時代の扉をノックしたら
「呼んだ?」と出てきてくれた

(この人が時代の中の人かあ…)

感心してしまって眺めていると
「あなたー? どなたかいらっしゃったの?
もうご飯冷めちゃうから早く食べちゃってよ!」
と奥から声がした

(え!? 時代って家族持ちだったんだ…)

更に驚いて言葉を失っていると
「オギャー…オギャー…!」という赤ちゃんの泣き声が扉の奥から響いてきた

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令和元年。脳に特殊なチップを埋め込むだけで、人は挫折した際に感じる感慨に味と匂いを持てるようになった。挫折の度合いやシチュエーションによって送られる電機信号が違うため、味わいは都度変化する。世にいう挫折革命である。
「ダメじゃないか片山、誤字脱字が多すぎる!」
「わ、ミント味!」

オムライスがグラサンかけてこっちに向かってる…ってオムライスってバレバレやん!もうちっとどうにかならんかったのか!とろっとろの所が駄々もれやん!うまそだけども…ってこっち見んな!ケチャップぶっかけるぞ!や、もっとうまそなるやん!あぁ夜中のオムライスなんか恋人にするんじゃなかった…

わしの夢は「高田純次になること」だったんじゃが、内実的にはほぼ叶ってしまってて次の夢がなくて正直しんどいわあ。あ、「芦田愛菜」になるかな。なんか急に芦田愛菜になりたくなってきた。よしよしそうしよう。そうすりゃよかったんだ。何を悩んでいたんたわしは。こんなに近くに答えがあったのに。

「300円で君の人生レンタルしてみたけど
言うほど面白くなかったわ
次は誰の借りよっかな」

幸せになれそうもないな…

わかりました。では早速明日から、あなたが「うわ、やだなこの人!」「嫌いだわ」というタイプの人間を五人ほど見繕って、家庭や仕事場で常に一緒に行動してもらうように配置しておきますね。よろしいですか? かしこまりました。サービス停止や人員の追加など、いつでもお気軽にお申し付けください。

同居人は安長則夫48歳。元々寡黙な男だが今日は一層静かな気がする。晩飯はカップ麺。麺を啜る音だけが部屋に響く。ふと食べ終えたカップ麺の蓋の上に安長が爪先立ちになった。「え」驚く俺の前で安長は浮かび上がり、そのまま空飛ぶ絨毯の如くベランダから飛び出していった。それきり彼を見てない…