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わたなべ はな
2023年5月23日 21:43
夕空を見た時、人は何を想うのだろうか。一日を振り返ったり、誰かを想ったり、センチメンタルになったり、様々なのだろう。私はだいたいいつも、懐かしい風景が想起される。学校の放課後、小さい頃行った野外ライブの空、昭和の夕暮れ、海の向こうの遠い街。暖色に染められた混じり気のある空気が、同時に鼻の中に入ってきて、心が暖かくなる。息が吸える。自分でも、どうしてそれが想い出されるのかは分からない。心
2023年5月21日 15:16
雨だ。出かけるのが億劫で、ベッドに横たわっている。雨の中を歩く楽しみを知りたい。同じ様に、人生を歩む楽しみも知りたい。人生なんて、みんな必死のパッチなのだろうか。気を抜いたら、良くも悪くも自分をこの世界の中心みたいに考えてしまう私は、私ばかりが必死のパッチで生きているとつい思ってしまう。悪い癖である。と言っても、外側が必死なのではなく、内側が必死なのだ。思春期の頃から今に至るまで、心はいつ
2023年5月15日 10:13
先週、買い物をしに出かけた。ついでにお気に入りの洋服屋さんに立ち寄り、そこで真っ赤なワンピースを手に取った。暑い夏の日に炭酸ジュースを手に取る様に、理由も理論も言い訳もなく無防備に体へあてがった。「歳のわりに」なんて、幸か不幸かちゃんと考えられるのだけれど、そんなことで躊躇する隙もなく、私は体内を真っ赤に染めた。そう、内側だけ。ショッピングの醍醐味は二段階あって、まずは気に入った洋服を手に取っ
2023年5月7日 12:35
音楽を聴いてみても、本を読んでみても、テレビを観てみても、なんにもしっくりこない時はないだろうか。私はたまにそんな時がやってくる。時間を持て余しているから、何かしようと思うのだけれど、手を動かすこともなくて、じゃあ音楽を聴いてリラックス?などと思ってみても全然しっくりこない。結果、部屋の真ん中でぽつんと、時間の過ぎる音を聞く。そんな時の私はまるで、この世界の何にもフィットしていない感覚になる。