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鳥インフルエンザ発生はハエが関与している⁉感染した牛の牛乳で、感染するリスクも!

こんにちは、翼祈(たすき)です。
2023年は日本中が鳥インフルエンザの被害にあって、大量に鶏を殺処分したことで、卵の価格が高騰するといった、社会問題が人々にとって大きな困難となりました。

2024年も全く聞かなかったというわけではございませんが、2023年に比べると数も少なく、被害が最小限に抑えられたことは良かったかなと思っています。

この記事では鳥インフルエンザの2023年と2024年に明らかとなった、最新の研修成果となります。

鳥インフルエンザウイルスの媒介に、ハエが関わっている可能性があることが九州大学の研究チームの調査で判明しました。

従来鳥インフルエンザは、小動物などを想定して感染防止対策が取られていて、研究チームではハエの侵入を予防する対策を行って、その効果を検証しています。

今回は鳥インフルエンザの最新の研究について、多角的に取り上げます。

2023年、

鳥インフルエンザは2022年シーズン全国26の道と県で確認され、過去最多の1771万羽が殺処分されました。

九州大学大学院農学研究院衛生昆虫学分野の藤田龍介准教授の研究チームは、2022年12月、感染が相次いだ鹿児島県出水市にある養鶏場近くなど30ヵ所余りで約900匹の「オオクロバエ」を採取して詳細に解析しました。

すると、最も多かった地点では、15%ほどの「オオクロバエ」から高病原性の鳥インフルエンザウイルスを含む鳥のふんが検出され、ウイルスは感染力をそのまま維持していました。

参考:【独自】ハエが鳥インフルエンザウイルス媒介関与か 九大調査 福岡 NEWS WEB(2023年)

藤田准教授によれば、「オオクロバエ」は主に冬に活動し2kmほど移動ができて、鶏舎周辺でもよく見られ、ニワトリもハエを食べる性質があります。

藤田准教授は、「オオクロバエ」が、染した野鳥の死がいやふんからウイルスを取り込み鶏舎に持ち込んでいる可能性があるとし、「今までヒトや小動物などがウイルスを持ち込む想定で対策が取られてきましたが改善せず、『オオクロバエ』を疑うと、鳥インフルエンザのウイルスが検出されました。今後さらに詳細に調査して『オオクロバエ』の侵入を予防する対策を行い、効果を検証していきたいです」と説明しました。

2024年、

東京大学などの研究グループは、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)に感染した牛の乳には大量の鳥インフルエンザのウイルスが含まれ、その牛乳を飲んだマウスが感染したという研究成果を明らかにしました。熱処理せずに飲めばヒトも感染する恐れがあるとします。

アメリカでは2024年3月以降、牛の感染が9つの州で報告され、ヒトへの感染も確認されています。研究グループが、アメリカ内の感染牛の牛乳を調べた結果、1ミリ・リットル当たり1000万個以上という大量の鳥インフルエンザのウイルスを確認しました。この牛乳をマウスに飲ませると、全身の臓器で鳥インフルエンザのウイルスが増殖しました。

牛乳を63度で30分間か72度で15秒間熱処理すると、鳥インフルエンザのウイルスの量は3万分の1以下に減りました。熱処理しないと、5週間後も鳥インフルエンザのウイルスの感染性が維持されます。

東京大学新世代感染症センターの河岡義裕機構長は、「熱処理せずに牛乳を飲めば、ヒトでも感染する可能性が高いです」と注意を呼びかけています。

参考:鳥インフル感染牛の生乳から人に感染リスク、熱処理でウイルス減…東大などチーム論文 読売新聞(2024年)

論文が2024年5月24日、アメリカの医学誌[ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン]にて発表されました。

ウイルス学が専門の、北海道大学の教授の男性は、「関係者が注目していた重要な鳥インフルエンザの情報です。牛乳を加熱処理すれば、鳥インフルエンザの感染リスクはほとんど無くなりますが、非加熱生乳を扱う業者や酪農家は十分な対策を取る必要もあります」と述べました。

鳥インフルエンザなどの保健所の扱い方

動物の感染症は、この記事の本題の鳥インフルエンザだけではなく、豚熱や豚インフルエンザ、口蹄疫などがあります。

各都道府県で、鳥インフルエンザなどが発生した時は、保健所にある家畜保健所や県の関係者が、現地に行きます。

現地に行く前に、防護服を着ていきますが、全身を覆っていることで、とても暑く、1時間もすると動けなくなって、交代で消毒作業に当たります。

防護服を着る練習も事前にあって、発生時に備えて、すぐ行ける様に、そういった研修もあります。

防護服は、長靴を履いて、防護服の裾を入れ込み、ガムテープを留めます。

手首は普通の手袋をはめて、台所用に近いゴム手袋もした後、手にもガムテープで留めます。

目はゴーグルをして、口はマスクをして、ウイルスの侵入を阻止します。

着る時も脱ぐ時も慎重に扱うことで、1人では着れず、人に手伝って貰います。特に綺麗な状態である着る時より、ウイルスが付いているところに触れない様にする、脱ぐ時の方が大変です。

この様に保健所では様々なことを、発生時に備えてやっています。

2024年は比較的、鳥インフルエンザの発生は聞きませんでしたが、来シーズンも発生が少ない年になります様にー。


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