氷月

主な関心は宗教・思想・哲学と古典言語。エッセイや気に入った文学、音楽、漫画・アニメ作品…

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主な関心は宗教・思想・哲学と古典言語。エッセイや気に入った文学、音楽、漫画・アニメ作品の感想を書いていきます。そのうち詩や小説も書いていきたい...!

記事一覧

音楽感想:いのち(2024 ver.)/AZKi

はじめに 「いのち」およびそのリメイク版である「いのち(2024 ver.)」はホロライブ所属のVirtual Diva AZKiちゃんのオリジナル曲です。作詞・作曲・編曲は瀬名航さんが担…

氷月
13日前
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エッセイ:この世界を愛せるか――宗教思想散策

はじめに この世界、もちろん愛せるなら愛したほうが人生楽しそうな気はします。しかし世の中はとても愛する気が起きなくなるような悲惨な出来事に満ち溢れています。ウク…

氷月
2週間前
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読書感想:宇佐見りん『推し、燃ゆ』

はじめに 宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)は、第164回芥川賞を受賞した作品です。昨今話題の「推し」を題材としています。  僕は「推し」という言葉にはあまり…

氷月
4週間前
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エッセイ:シオラン――敗北者の守護聖人

はじめに エミール・シオラン(Emil Cioran、1911-1995)はルーマニア生まれの作家、思想家です。後にフランスに移住し、フランスで生涯を終えました。著作には初期のルー…

氷月
1か月前
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旅行記:東京水族館巡り(サンシャイン水族館)とアクアラミィウムの思い出

 2024年5月に所用で東京を訪れた際、空いた時間にすみだ水族館、サンシャイン水族館、アクアパーク品川と東京の三つの水族館を巡ってきました。その記録の後編となるこの…

氷月
1か月前
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旅行記:東京水族館巡り(すみだ水族館、アクアパーク品川)

 2024年5月に所用で東京を訪れた際、空いた時間にすみだ水族館、サンシャイン水族館、アクアパーク品川と東京の三つの水族館を巡ってきました。その記録になります。この…

氷月
1か月前
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音楽感想:nayuta『ArtemIs』

『ArtemIs』はM3-2024春において発売されたnayutaさんのファンタジーアルバムです(BOOTH販売もあり)。別売りのStorybookもあります。 楽曲はRD-Soundsさん、シナリオはさん…

氷月
1か月前
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音楽感想:いのち(2024 ver.)/AZKi

音楽感想:いのち(2024 ver.)/AZKi

はじめに 「いのち」およびそのリメイク版である「いのち(2024 ver.)」はホロライブ所属のVirtual Diva AZKiちゃんのオリジナル曲です。作詞・作曲・編曲は瀬名航さんが担当されました。原曲の「いのち」は2019年にAZKiちゃんの8番目のオリジナル曲としてリリースされて人気を博しました。そしてその5年後の2024年4月27日、AZKiちゃんのチャンネル登録者100万人&100曲耐

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エッセイ:この世界を愛せるか――宗教思想散策

エッセイ:この世界を愛せるか――宗教思想散策

はじめに この世界、もちろん愛せるなら愛したほうが人生楽しそうな気はします。しかし世の中はとても愛する気が起きなくなるような悲惨な出来事に満ち溢れています。ウクライナやガザ、国内だと能登半島地震などの本格的な例を待たずとも、病気、労働、嫌な人間関係、そしてどんなに楽しい人生を送ったとしても、老いと死から逃れることはできません。世界はどうしてこんな風にできているのでしょうか。

グノーシスの誘惑 も

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読書感想:宇佐見りん『推し、燃ゆ』

読書感想:宇佐見りん『推し、燃ゆ』

はじめに 宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)は、第164回芥川賞を受賞した作品です。昨今話題の「推し」を題材としています。

 僕は「推し」という言葉にはあまり馴染みがなく、一応世の中に合わせて使ってはいるものの、あまりしっくりくる言葉ではないです。しかし近年、僕にも世間一般で言うところの「推し」ができたので、以前から名前を聞いたことがあったこの本を読んでみました。

あらすじ 勉強もできず

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エッセイ:シオラン――敗北者の守護聖人

エッセイ:シオラン――敗北者の守護聖人


はじめに エミール・シオラン(Emil Cioran、1911-1995)はルーマニア生まれの作家、思想家です。後にフランスに移住し、フランスで生涯を終えました。著作には初期のルーマニア語によるものと後期のフランス語によるものがあります。
 今はもう動いていませんが、Twitterにシオランの言葉をツイートするbotがあります(@Cioran_Jp)。停止して一年経ちましたが、フォロワー数はまだ

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旅行記:東京水族館巡り(サンシャイン水族館)とアクアラミィウムの思い出

旅行記:東京水族館巡り(サンシャイン水族館)とアクアラミィウムの思い出

 2024年5月に所用で東京を訪れた際、空いた時間にすみだ水族館、サンシャイン水族館、アクアパーク品川と東京の三つの水族館を巡ってきました。その記録の後編となるこの記事では、サンシャイン水族館について書きます。サンシャイン水族館には以前、「#アクアラミィウム」というイベントで訪れたことがあります。それについても書こうと思ったので、記事を別立てしました。

◇前編

アクアラミィウム 「#アクアラミ

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旅行記:東京水族館巡り(すみだ水族館、アクアパーク品川)

旅行記:東京水族館巡り(すみだ水族館、アクアパーク品川)

 2024年5月に所用で東京を訪れた際、空いた時間にすみだ水族館、サンシャイン水族館、アクアパーク品川と東京の三つの水族館を巡ってきました。その記録になります。この記事ではすみだ水族館とアクアパーク品川を取り上げます。

◇後編

すみだ水族館 すみだ水族館は押上駅からスカイツリータウン入り、四階のテラスをスカイツリー展望台と逆の方向に進んでいくとあります。スカイツリータウンの五階と六階部分に当た

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音楽感想:nayuta『ArtemIs』

音楽感想:nayuta『ArtemIs』

『ArtemIs』はM3-2024春において発売されたnayutaさんのファンタジーアルバムです(BOOTH販売もあり)。別売りのStorybookもあります。
楽曲はRD-Soundsさん、シナリオはさんしおさんが担当されています。

はじめに『ArtemIs』はとあるアンドロイド少女と研究員の物語です。
アンドロイド少女は見た目も内面も人間とほとんど区別できず、人間としての記憶すら植え付けられ

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