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【読書日記】『シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界』立花隆
葉山の神奈川県立美術館で開催された「生誕110年 香月泰男展」でシベリア・シリーズを初めて見たのが2021年の秋。入手しづらくなっていた「私のシベリヤ」などを収録した立花隆による文庫版が発売されたのが2023年2月。積読していたこの本を読み始めたきっかけは、去年の秋に舞台化された村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」を観たからだった。太平洋戦争における「黒い死体」(原爆で殺された被害者としての日本人)
もっとみる古書の流通でも本の作り手に還元する仕組みは可能か?ーー本棚記録サービスを作りたい(2)
前回「本棚を写真で記録するサービス」を作りたい、と書いた。人の本棚を「見たい!」と思う理由を探り、「本棚人格」の現れがその理由ではないかと考えた。現状では物理的な本棚にそれが最も現れるので、本棚の写真をベースにした本好き同士のコミュニケーションの場を作りたいのだ、と。
そしてもう一つ理由がある。「二次流通(以降)でも作り手(著者、出版社など)に利益をもたらす仕組み」が必要だと考えるからだ。そ