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【歌日記】6/8

◇歌
雪を無み色浅からぬ不尽の峰
裾の青垣わけてよく見む

◆本歌
いかならむうひ山ぶみのあさごろも
浅きすそ野のしるべばかりも

本居宣長「うひ山ふみ」


南関東にいると見えて当たり前の富士山も、例えば関西では見えない。見えて当然と思っているものも、場所を少し移動するだけで見えなくなる。見える場所にいても、雪のない夏の間は、空の青が迫ることでさらに遠くに見える。
どんなに山が遠くて高くても、まずは裾に広がる森から、その一本の木から、一枚の葉から見るような気持ちでいたい。

自分がどんなに非才無能であっても、受けた恩を返さなくていい理由にはならない。生きているうちにできるだけ恩返しをしたい。

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