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【歌日記】6/12

◇歌
夏宵に雲居の月を待つ人や
風待つさらば寝ねずもあらなむ

◆本歌
雲にたゞ今宵の月を任せてん
いとふとてしも晴れぬ物ゆゑ

『山家集』 中 雑歌 952

 返歌のような気持ちで本歌取りをするようになったのは、小林秀雄『本居宣長』に描かれている契沖と下河辺長流の送りあっていた歌が、お互いの言葉を少しずつ採り合っていて本歌取りみたいだな、と思ったから。
 うまく眠れなくて心細いような夜でも、八百年の時を経てなお人気のスーパスター、西行と歌を交換しているような気分になれるのです。

(厳密には本歌取りになっていないかもしれません。歌に詳しい方、ぜひご指南いただけたら嬉しいです。)

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