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記事一覧
【白4企画】いぬいゆうたさんに朗読してもらいました。
note4周年の節目に、白鉛筆が今までやってこなかったあれこれに取り組んでみる『白4企画』。
第二弾として、人気noterであるいぬいゆうたさんとコラボレーションし、白鉛筆の作品を朗読していただきました。
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いぬいゆうたさんと初めてお会いしたのは、2022年11月の文学フリマ東京。
当時何も交流が無かった中で、ありがたいことに自分のブースにお立ち寄りいただき、ご挨拶をさせていただきました。
彩りと心のしわあわせ【第1話】はじまりのとき
「誰でも、輝きを持っているはずなんだ。その原石を、一人ひとりが見つけられていないだけ。まかせたよ。」
わたしがまだ小さい時から、おばあちゃんは、こう話していた。
もしかしたら、おばあちゃんと言葉を交わしたこの日から、この挑戦は、すでに始まっていたのかもしれない。
ある日、不思議な夢を見た。
あたたかい光が差し込む部屋に、わたしはいた。
目の前には、今よりもだいぶ若めだけど、一目でおばあち
残夢【第一章】①手錠
女は髪を振り乱して俺から逃れようともがく。手首は白くて折れそうに細い。
俺はそのコートから伸びでた手首を素早く掴んで捻りあげ、女がそれ以上抵抗できないようにブロック塀に体を押し付ける。
「イヤッ……」
小さく息を漏らした女のおくれ毛は汗ばんだ頬に張り付き、思うように身動きの取れなくなった上半身を必死に動かし振り向こうと再び藻掻く。
抵抗しても無駄だ。
俺は必要最小限の力を込め女にそれ
創作大賞2024 | ソウアイの星①
ああ、あの日は。
空はグレーで、体を抜けていく音は澄んでいて。
胸の奥に小さな不安を抱えたまま、きっと大丈夫って。
何を根拠に大丈夫だって思ったのだろう。
あなたはあの日、どんな思いであのグレーな空から隠れたのだろう。
(一)
スマートフォンを手に握ったまま、郁美と肩を寄せ合っていた。
開場したら、わたしたちは脇目も振らず最前列を取りに行く。できれば最前列の一番右
夢と鰻とオムライス 第1話
◇
飛んできたのは五百円玉だった。
よりによって一番攻撃力の高そうな硬貨の側面が、俺の眉間に命中したのだ。
鋭い痛みが目頭から眼球の裏へと伝わり、泣きたくもないのにじわりと涙が滲んだ。
「いってぇ……」
俺は両手で目を覆い隠した。痛みのせいで勝手に湧いてきた涙をそれとなく拭って、顔を上げる。
「何すんだよ!」
渾身の力を込めて睨みつけると、ほんの一瞬だけ、兄はうろたえた表情を見せた。
小説『モモタマナと泣き男』 第1話
Mana eva manuṣyāṇāṃ kāraṇaṃ bandha mokṣayoḥ |
人は心。
束縛も、解放も、あなたの心のうちにある。
(サンスクリットのことわざ)
第1章 紅葉の冬
1.
小さな背中をさすりながら、真那は後悔をしていた。
五歳になりたて
総勢21メディアからデビューのチャンス!日本最大級のコンテスト「#創作大賞2024」募集開始
出版社やテレビ局を合わせて過去最多の21メディアの協力のもと、「創作大賞2024(第3回)」を開催します!
応募期間は、4月23日(火)から7月23日(火)まで です。
募集部門は全部で12。昨年の部門に加えて、新たに「#ホラー小説部門」「#創作漫画部門」「#レシピ部門」「#ビジネス部門」を追加。いずれの部門も、プロ・アマチュア問わず応募可能です。
各部門には、21のメディアが選考に参加。受