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#エッセイ
創造性から見えてくるもの
中井久夫は「思春期の子供が精神病で入院治療する」ことを「階段の踊り場でやすむ」と表現している。なんと慈愛のある表現だろう。
統合失調症の急性期は、意識のアクセルが、べた踏みになる状態と見て取れる。中井はふんだんな投薬と休養がいいという。
薬にアレルギーがあり、投薬できなかった患者があったらしいが、24時間、医師を呼べば行けるよ、という状態にしていたら、なんとか乗り切れたという話もある。
ぼく
大切な人を亡くしたときに
家族を失って立ち直れないという話を聞くようになった。
よく書いているが、私は8歳の時に母をがんで亡くした。幼い頃から、従姉妹、祖父母、友人など、なぜか人を弔うことが多い。2年前も大切な人を亡くし、その時はさすがに死んでしまおうかと考えた。とはいえ父はまだ存命で、自らの人生を不幸だとは思わない。
死別は人が生きていく上で経験するかなり大きな絶望だ。回数を重ねれば慣れるものでもなく、精神が強くなる