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創造性から見えてくるもの

中井久夫は「思春期の子供が精神病で入院治療する」ことを「階段の踊り場でやすむ」と表現している。なんと慈愛のある表現だろう。

統合失調症の急性期は、意識のアクセルが、べた踏みになる状態と見て取れる。中井はふんだんな投薬と休養がいいという。

薬にアレルギーがあり、投薬できなかった患者があったらしいが、24時間、医師を呼べば行けるよ、という状態にしていたら、なんとか乗り切れたという話もある。

ぼくも、急性期を投薬治療を受けられずに4日過ごしたが、それだから何かが悪いということはないようである。まあ、4,5日目にスルピリド少量で目覚ましく回復した。

思春期のロールシャッハテストが統合失調症患者に似ることがあるというが、創造性の病というだけあって、思春期に草案ができたすさまじい作品を目にする。西田幾多郎の「善の研究」は高校生の頃草案が、カリール・ジブランの「預言者」は15歳で。

創造性とはすさまじい。

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