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エッセイ・コラム

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2023年3月の記事一覧

女性のキマった前髪と男の髭のダンディズム

女性のキマった前髪と男の髭のダンディズム

男女とは理解しえない生き物である――長らく語られてきた男女関係の真理である。

確かに、女性はいきなり不機嫌になったり、感情的になったりと、男性から見てよくわからないところも多い。
かたや男性も謎のコレクション(プラモとか)をしたり、付き合っているのに浮気をしたりと、女性から見て理解できないことも多い。

そういう「理解できないもの」はこの世にたくさんあふれている。代表的なもののひとつにあるのが、

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15年ぶりに全国大会のメンバーで水泳のリレーを組んだ話【下】

15年ぶりに全国大会のメンバーで水泳のリレーを組んだ話【下】

指を攣ったときにはターンで壁を蹴る時に指を伸ばしてなんとかするしかない。懸念材料だったバタフライはとりあえず抑えながらキックも控えめにしのぐ。もともと苦手なバタフライがなおさら遅くなった。

ターンはうまくいき、ひとまず指は治った。一つ安心と思いきや、背泳ぎから平泳ぎのターンで見事に壁に激突。モタモタしてタイムロス。その後は一生懸命泳いだだけで何も覚えていない。
泳ぎ終わった後は吐きそうだったし、

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15年ぶりに全国大会のメンバーで水泳のリレーを組んだ話【中】

15年ぶりに全国大会のメンバーで水泳のリレーを組んだ話【中】

とはいえ、私がちゃんと泳ぐなんてそれこそ全国大会に出て以来だから15年ぶりだ。
「100mのメドレーリレーなので25m泳げばいいだろ」と思っていたら、どうやら個人種目も出ないといけないらしい。

とりあえず、みんなノリで1分30秒でエントリーして100m個人メドレーに出ることになった。

個人メドレーというか100mなんてこの私に泳げるのだろうかーー出場をノリで決めたあとに猛烈な不安に苛まれたので

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15年ぶりに全国大会のメンバーで水泳のリレーを組んだ話【上】

15年ぶりに全国大会のメンバーで水泳のリレーを組んだ話【上】

東京辰巳国際水泳場——それは水泳選手にとっての聖地ともいえる場所である。

ジュニアのころであれば「辰巳で試合に出る」ことは一つのあこがれである。
ちょっとした大会のみならず、全国大会や国際大会も開かれるプールであり、それだけに「あの北島康介もここで泳いだんだぞ」などとコーチなんかに言われながら、憧れを日々募らせて水泳に打ち込むわけである。
私も何度か辰巳の試合に出たけれども、なんとその辰巳が、な

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贅沢とは無駄にあり

贅沢とは無駄にあり

今の会社に入った時に研修(2日だけ)をしてくれた部長から
「人は小太りなくらいが一番長生きなんだ」
と言われたことがある。

もっとも、その部長は小太りどころかかなり太っているのだが、言われてみればごはんがなくなったとき一番最初に死ぬであろう人は痩せている人である。
それは肉がなく、すぐにエネルギーが底をついてしまうと考えられるからだ。

でも、今の時代であれば急に飯が食えなくなる、なんてことは幸

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大人になると意外と子供の心がわかるものである(と思う)

大人になると意外と子供の心がわかるものである(と思う)

子供の頃、親と言い争いになって思うようにことが運ばないときに「なぜ俺のことをわかってくれないんだ」と憤り続けていたものである。
「『親の心、子知らず』なんてことわざがあるけれど、『子の心、親知らず』じゃないか」なんてことを真剣に思っていた。

しかし、いざ大人になってみると、意外と大人は子供の心というものをわかっていたのだなと感じるものだ。
電車で泣いていたりする他人の子でも、なんとなくではあるが

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早く帰れと言われて「うるせーな」と思う心って実は大事では

早く帰れと言われて「うるせーな」と思う心って実は大事では

人間誰しも、夜遅くまで仕事をする日がある。
この世の仕事の多くは"Bullshit Jobs"ではあるけれども、私にとっては成長のために必要だし、そもそもやりたい仕事だったりするから夜でも残っているだけの話なのである。体調が悪かったり、必要のない仕事であればさっさと仕事を切り上げて帰るだろう。

しかし、夜遅くになると人事統括をするマネージャーが「あんまり夜遅くまで無理しないように」などと言ってく

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適当に人生を区切ること

適当に人生を区切ること

小学生や中学生のころには、漫然と生きているだけでそのうち「卒業」というものがみなに平等に訪れ、否応なしに学校を追い出される。
それゆえ自然と様々なコミュニティに触れることになることもあって、卒業を機に友人とのつながりが増えたり、振り返ることで自分なりに卒業から卒業までの期間を振り返って意義付けをしたりする。

言ってしまえば、何も考えなくても人生に「区切り」が設けられているのである。そして区切りと

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むずむずを大切に

むずむずを大切に

わからないことがあると、私はむずむずする人間である。
中学くらいのころだったか、「駿台模試」というものがあった。
これが爆裂に難しくて、特に数学とかだと30点くらいしか取れないのだが、たびたびむずむずして集中力が途切れてしまうことがあった。
だからきまって、むずむずがあると点数が悪かった。

いまでも、このむずむずがある。
英語を読んでいたりして、分からない文章に出会ったときなんかは典型的だろう。

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