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愛すべきイタリア食文化

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イタリア料理研究家です。 作るより、どちらかというと 歴史や発祥に興味ありがあります。
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ガルガネーガ

ガルガネーガ

ガルガネーガ種は、古代ギリシャ起源と言われています。
ガルガネーガ種を使ったワインと言えば、やはりソアヴェだと思う。

ソアヴェの歴史は、2000年前、古代ローマ人がこのソアヴェ・クラシコ地域にガルガーネガを栽培したことに遡ります。

なぜ、古代ローマ人は、この土地にぶどう栽培をしようと思ったのでしょうか。
その理由は、「ミネラルのあるワインを造りたかったから」です。

では、なぜ「ミネラルのある

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ローマでケバブを食して…

ローマでケバブを食して…

留学生時代、ローマで1番治安が悪いとされていた地区に住んでいた。そこはイタリアでなく、リトルアジアな所だった。でも、一度たりとも怖い思いをしなかった。安くて美味しいインド料理や中華料理、中東料理などがあり、中でも1番お世話になったケバブ。

よくテイクアウトして食べてた。懐かしい味。
アメリカやヨーロッパでは、移民が問題になってるけど、イタリアは他国に比べて寛大な気がする。
テイクアウトを待ってい

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もちろんオリーブオイルもイタリア産🇮🇹

もちろんオリーブオイルもイタリア産🇮🇹

2009年にイタリアでオリーブオイルソムリエになりました。なので、今回はイタリアのオリーブオイルについて書いてみたいと思います。

イタリアは生産量世界第2位。

では、イタリア国内は?

プーリア州が一番です。
日本では、なんとなくトスカーナ州のオイルが多い気がします。
イタリアでも産地偽装?他の州のオイルをもってきてボトルに詰める。でも、これは合法。
ボトルに詰めた場所でOK🙆‍♀️
でも、

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オリーブオイルの効能。

オリーブオイルの効能。

先日、漢方医の病院に行った時、受付にありました。

確かに、冬場って鼻の中が乾いた感じがする。

イタリア留学中、軽く火傷した時に、オリーブオイルつけるといいと言われたり、日焼けしてヒリヒリするって言えば、オリーブオイル塗ってくれたり、便秘してると言えば、オリーブオイル(大さじ1位)飲みなさいと言われたり、喉が痛いと言えば、オリーブオイルでうがいしなさいとか…髪がパサつくと言えば、オリーブオイルで

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イナゴ豆の話し。

イナゴ豆の話し。

2019.3のシチリア旅では、何故かイナゴ豆の話しに、ついていた。

今回の旅の運転手さんがまるでガイドかのように親切に色々と説明してくれた。
その一つがイナゴ豆carruba の話し。
"car"が付く名前は大体アラブからやってきた。
アラブの人が築いた街はたいてい"car"がつく。イナゴ豆carrubaもこのことからアラブにルーツがあると彼は言う。
そしてカラットの語源だと。
何故かと言うと、

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Caffè

Caffè

4月16日は、エスプレッソの日。
私が初めてイタリアで飲んだのは、1999年7月20日ミラノの空港。
初上陸にもかかわらず、出発の2週間前、テニスの練習中に足首にヒビが…(涙)
アリタリアに介助してもらう事をお願いしていた。
トラップにハイジのおじいさんみたいなオッちゃんが車椅子でお出迎え。

そのオッちゃんが、コーヒー飲むか?と空港の中のbarに連れて行ってくれた。
当時、片言だったが、ブラック

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聖アガタとオッパイ。

聖アガタとオッパイ。

2019.3月カターニャに滞在。
宿泊先していたB&Bのスタッフから紹介されたBarで朝食を食べてお会計をしていたら、『どちらか来たの?』と…
日本からですと答えると。
『カターニャの名物菓子をあげるわぁ』と、おもてなしをうける。

おはなしを伺うと、聖アガタのお祭りに捧げられるolivette di Sant'Agataというお菓子だとか。

聖アガタ?と尋ねると、
カターニャの守護聖人だと、教

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Seltz Catania

Seltz Catania

2019.3月にカターニャにて。
現地発のカターニャストリートフードツアーなるものに参加した。色々食べながら街を歩いてまわった中で、出会ったseltz Catania 。
何と!塩入りなんです!Seltza limone saleといいます。

レモンを絞って炭酸水で割る。
そこに塩が入っているドリンク。
夏によく飲まれるとの事。
確かに、熱中症予防に最適な飲み物だ。
理にかなった食文化を体験しま

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コーヒーの洗礼。

コーヒーの洗礼。

4月16日は、エスプレッソの日。
それにちなんで、イタリアでのコーヒーの歴史について。
イタリアでの登場は、ヴェネチア からだとか…

当時ムスリムの飲み物だったのに…香りに魅せられた教皇さま…コーヒーを洗礼してしまいました。晴れてご公認!

でもまだ、それはエスプレッソではない。
トルココーヒーのようなものだったが、コーヒーハウスは大人気。
1645年にヴェネツィアのサンマルコ広場周辺にコーヒ

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Bignè,お前もか⁈

Bignè,お前もか⁈

シュークリーム
イタリアでは、Bignè (ビニエ)と呼ばれている。

はて?
何故イタリア独自の呼び名があるのか?

シュークリームとは、フランス菓子🇫🇷ではないのか?
フランス語では「chou à la crème」(シュー・ア・ラ・クレーム)。

もしかしたら…もしかして…

「カテリーナ・デ・メディチがフランス王アンリ2世のもとへ嫁ぐときにイタリアから伝えたお菓子」

やはりBig

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クッキーから垣間見た食育 その2

クッキーから垣間見た食育 その2

パーム油不使用に続き、気がついたのが…

なんじゃこら!スーパーの普通のクッキーが平飼いの卵使ってるんだ💕
流石スローフード発祥の地!

しかし、イタリアの凄さはこれにとどまらない。

卵のパックの裏目の説明にビックリ‼️
卵にナンバーリングしてあるのは、知っていた。
オーガニックって…餌も平地もオーガニックじゃないと名乗れないから…そらぁ大変。

以前ワイナリーに見学に行った時、「イタリア

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クッキーから垣間見た食育。その1

クッキーから垣間見た食育。その1



私の大好きなクッキー。
イタリア行くと必ず買って帰る。
ついにラスト一枚に…

名残り惜しく(笑)しげしげとパッケージを眺めていら…

1月と3月にイタリアに行った時、スーパーの
お菓子売り場で目にしたのは、

“senza olio di palma”
パーム油不使用の文字。

どれにもこれにもついていた。
?何故、パーム油がダメなんだ?
と思い調べてみました。

問題その1
健康に害がある

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コルネットだよ!

コルネットだよ!



イタリアでは定番の朝食。
カプチーノとコルネット。
しかし、数年前に…
北イタリアでは、これをブリオッシュと言うと知った。

イタリア語の授業で、コレはブリオッシュかコルネット問題(笑)が持ち上がり…
先生はトスカーノでどっちも言うといい…
先生の友達のロマーノに聞いてくれたところ、コルネットと言うと…まさか…ローマだけそう呼ばれてるの?

ブリオッシュなんてフランス語だし、私のイメージではお

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ズコット、お前もか⁈

ズコット、お前もか⁈

先日ネットの記事で…😭
イタリア語学習者なら違和感を感じるはず。

『ル』ではじまるのって…フランス語🇫🇷じゃない?って。

イタリア語🇮🇹では、このケーキの事、ズコットzuccottoと言います。
ルシャポは、 le chapeau
フランス語🇫🇷
と、言う事は…
もしかして…もしかして…
調べてみた。

ズコットもCaterina di Lorenzo de' Mediciがフラ

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