マガジンのカバー画像

社会

582
運営しているクリエイター

2021年6月の記事一覧

信用取引の恐ろしさ ― ライブドア事件を振り返る

信用取引の恐ろしさ ― ライブドア事件を振り返る

今、暗号資産に投資する人がおおい。しかし、ごぞんじのとおり上がり下がりのはげしい相場である。とはいえ、買うだけなら、最悪ゼロですむ。しかし、「信用取引」というやり方もあり、これに手を出すといっしゅんで、億単位の借金を抱えることもある。

2006年のライブドア事件の際には、信用取引で多額の借金を抱え、自殺に追い込まれた人があいついだという。当時のさわぎを記録したサイトをみつけたのでご紹介する。

もっとみる
温暖化で世界の中心は北上していく

温暖化で世界の中心は北上していく

今もむかしも世の中ではさまざまな騒ぎが起こっているが、いまぼくの視界に映っている範囲で、世の中のさわぎをざっくりまとめると3つに大別できる。

1つ目は、sars-cov-2とワクチンにまつわるさわぎである。
2つ目が、世界の政治経済にまつわるさわぎである。
そして3つ目が、陰謀論にまつわるさわぎである。

1つ目は、おもに自然科学の問題だといえる。
2つ目は、おもに地政学の問題だといえる。
3つ

もっとみる
鳩ポッポのおかげです

鳩ポッポのおかげです

さてさて、近々に迫ってきたオリンピックだが、応援したい人は、精いっぱい応援したらいいと思う。そういう意見を封じ込める雰囲気はよくない。しかし一方で、開催に反対している国民が多いのも事実だ。

それでも大会は強行されそうだ。いろんな事情があるのだろうが、まずはカネの問題だ。しかし、議員にはカネよりも切実なものがある。票である。

秋には衆議院選挙を控えているにもかかわらず、このタイミングで自民党政権

もっとみる
彼らの伸びしろが見えない

彼らの伸びしろが見えない

今から10数年前。たぶん2007~08だったと思う。知人がニューヨーク旅行に行った。そしてマンハッタンを見物しながら「ここにはもう変化の余地がないな」と思ったそうである。つまり、アメリカにはもう伸びしろがないということだ。

ちなみにこの人は経営者で、20~30年先のことをぴたりと当てる。しかし、ご本人いわく、つねに「140億年先を考えている」そうで、宇宙の消滅まで視野に入れて行動している人だ。だ

もっとみる
現上皇に唯一「さん」づけされなかった男

現上皇に唯一「さん」づけされなかった男

もうずいぶん前になるが、ぼくはごく一時期「さかなサン」というハンドルネームを使っていたことがある。はっきりおぼえていないが、なにかのグループに誘われて一時的に名乗っていた。ほとんど使わずにやめたけど、たぶん10年以上前のことである。

ぼくは「さかなサン」を名乗れるほど魚に詳しくない。鯖(さば)という漢字すら書けない。それにもかかわらず「さかなサン」を名乗ったのは"さかな"ではなく"サン"にこだわ

もっとみる
ダチョウ倶楽部さんの偉大さをうたがうつもりはまったくない

ダチョウ倶楽部さんの偉大さをうたがうつもりはまったくない

うちのテレビはアナログである。ブラウン管だ。「ヘイ、ミスタブラウン!ヘイ、カール!」。。。なぜミスタブラウンなのかというと、いろいろ理由をならべることはできるが、いずれにしろミスタブラウンであることに変わりはない。しかも、数か月前に知り合いから地デジテレビをもらっているにもかかわらず、ミスタブラウンである。こだわっているのではなく、めんどくさくて放置している。

ところで、いきなりの余談だが、日本

もっとみる
正義を主張する人は、正しさに依存している

正義を主張する人は、正しさに依存している

年長の知人で、かなりのヘビースモーカーがいる。あるとき彼が「行き過ぎた嫌煙論がいかに間違っているか」という講釈をはじめた。日ごろたまったうっぷんを晴らすようにとうとうとしゃべった。たしかに、彼の言い分にまちがいはない。「オレのいうことはまちがっているか?」と聞かれたので、ぼくはこう答えた。

おっしゃるとおりだとおもいます。しかし、世間のながれがこうなっている以上戦ってもムダですから、ぼくなら吸う

もっとみる
スクリーンショット1枚でも人を恨むのはきもちがわるい

スクリーンショット1枚でも人を恨むのはきもちがわるい

ちょっとSFっぽい発想をしてみたい。いまは2021年ではなく2019年だ。あなたは野比のび太である。手元にはドラえもんに借りたタイムマシンがある。それで2020年をのぞきにいってみたところ、世界中で感染爆発が起こっていた。

ふたたび2019年に戻ってくると、だれも感染症のことなど心配していない。あなたが「ちょっと心配したほうがいいのでは?」というツイートを入れると「バカバカしい。感染爆発などおこ

もっとみる
ウラの世界はある

ウラの世界はある

考え方のバランスをとるのは難しい。昨年、アメリカ大統領選挙の不正疑惑を通じて思い知らされた。不正を信じる側も、不正を信じない側も、ほとんどの議論は「信じる・信じない」の域を出なかった。「不正があったに決まっている」or 「そんなバカなことがあるわけがない」という結論ありきの水掛け論でしかなかった。

いまさかんに論じられているワクチンの効果とリスクについても同じことがいえる。医師の資格を持ちながら

もっとみる
まともな科学者は少ない

まともな科学者は少ない

去年から今年にかけて、ぼくは医学者や科学者の意見に接する機会が圧倒的にふえたが、みなさんもおなじだろう。長い論文などをイヤイヤ読んでいるんだけど、よかった点もある。それは、科学者といってもしょせんは人間だなあとつくづくわかったことだ。思い込みの激しい人が思ったより多い。その点では、アメリカ大統領選挙と変わりなかった。

科学者にはシロートレベルの思いこみはないかもしれないが、思い込みそのものがない

もっとみる
いまさら「ふつうの男の子に戻りたい」といってもムリ

いまさら「ふつうの男の子に戻りたい」といってもムリ

昨日書いたこととは正反対のことを書いてみたい。昨日は「もし別な人生を生きられるならゲームコレクターになってみたい」と書いたのだが、ぼくにゲームコレクターになる資格はない。そう考えるのはムシがよすぎるということについて『コマンドー』という映画を例にあげて考えてみる。

アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『コマンドー』('85)は、以下のような内容だ。

元特殊部隊兵士ジョン(=シュワルツェネッガ

もっとみる
赤信号みんなで渡れば怖くない

赤信号みんなで渡れば怖くない

集合知と集団思考は、字面がにているが、似て非なるものだ。集合知は、みんなの知恵があつまって全体がカシコクなること。

集団思考は、みんながあつまってバカになることである。「赤信号みんなで渡れば怖くない」式の考え方だ。一人一人はまともなのに、集まるとバカになる。集団浅慮ともよばれ、日本の組織にはありがちなことである。太平洋戦争は、みんなで赤信号をわたり、みんなでダンプにひかれた。オウムやナチスもそう

もっとみる
もはや橋を架けられる状態にはないかもしれない

もはや橋を架けられる状態にはないかもしれない

だれの頭の中にも、ものの見方やとらえ方の土台というか、世界観みたいなものがある。「パラダイム」とよばれている。パラダイムは個人の信念のようなものではなくて、ある時代、ある社会、分野などで広く共有されるものだ。それを共有することで人と人との意思疎通が可能になるのである。逆に言えば、ある程度の世界観を共有している人同士でなければ、コミュニケーションは成り立たない。

通常、パラダイムは、あるときガラッ

もっとみる
ここ10日間で明るみに出た事実

ここ10日間で明るみに出た事実

5月23日、カナダの寄宿学校跡地から子ども215人の遺体が発掘されたという報道がありました。大規模な虐待が行われていた模様です。

これ自体、大変なことなのですが、今回はそのことについて書くつもりではありません。このニュースを受けてぼくが思ったのは、「有史以来、世界の津々浦々でこういうことが起こってきたのだろうな」と、そして「そのほとんどは闇から闇に葬られているのだろうな」ということです。

有史

もっとみる