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彼らの伸びしろが見えない

今から10数年前。たぶん2007~08だったと思う。知人がニューヨーク旅行に行った。そしてマンハッタンを見物しながら「ここにはもう変化の余地がないな」と思ったそうである。つまり、アメリカにはもう伸びしろがないということだ。

ちなみにこの人は経営者で、20~30年先のことをぴたりと当てる。しかし、ご本人いわく、つねに「140億年先を考えている」そうで、宇宙の消滅まで視野に入れて行動している人だ。だから30年くらいは当たって当たり前なのだろうが、ぼくのような凡人がアメリカの限界を考えるようになったのはそれからである。以上、さりげなく書いたけど、かなり貴重な情報だ(笑)。

さて、ちまたでは「2030年問題」が取りざたされており、これは2030年までに日本の人口の3分の1が65歳以上に達し、超高齢化社会がおとずれることを指す。

しかし、2030年は世界的にも大きな節目としてとらえられており、気候変動対策も2030年をめどに努力目標が立てられることが多い。

そして、2030年前後には、アメリカを中心にした世界秩序のようなものも、大きく見直しを迫られる可能性がある。もっと早いかもしれないし、すこしズレ込むかもしれないが、遅かれ早かれそうなると、いまでは多くの人が考えている。

今回のG7(6/11~13)がそれをよく表していた。「中国の一帯一路構想に対抗するための巨大インフラ支援新構想が決定した」とされているが、あくまで表向きのことだ。アメリカに対して、他の参加国が調子を合わせただけだろう。

菅総理は、17日の記者会見で「私は対中包囲網なんか作らない」と述べている。

そもそも日本は、「第三国における一帯一路協力方式」を打ち出しており、一帯一路に対抗する立場にない。またイタリアは、正真正銘の一帯一路加盟国だ。ほかの欧米諸国も中国と深い経済関係にあり、対抗できる立場にはない。

また、ロシアのこともある。ドイツはロシアから天然ガスのパイプラインを引く「ノルドストリーム2」という計画をすすめており、これがまもなく完成する。アメリカは、このパイプラインの完成を「あらゆる手を使って阻止する」(ブリンケン国務長官)と語っていたが、結局、制裁は見送られた。

ほかにもいろいろあるが、アメリカの覇権はじわじわと、しかし確実に切り崩されつつある。

まあ、ぼくら庶民はいかに生き延びるかを考えるだけなんだけど、アメリカがどうなるかは庶民生活にも大きな影響がある。Apple、Google、Netflixなどの「巨人」が世界を支配し続けるという未来が、ぼくにははっきり見えない。しかし、世間にはGAFAを不沈艦隊のように考えている人があんがい多く、そういう前提で話をされても、あまり本気で聞く気になれないのである。

以下は、将来の宇宙旅行についての記事だが、プロレスラーが向かい合っているようにも見え、なんだか過去の画像のようにも思えるのである。

こういう記事がアップされるということは、もはやこういう時代認識が終わりかけているということかもしれない。まあ、ぼくがまちがっているだけかもしれないですけど。

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