東南裕美

株式会社MIMIGURI(Manager/Researcher)| 組織ファシリテーシ…

東南裕美

株式会社MIMIGURI(Manager/Researcher)| 組織ファシリテーションの知を耕すメディア『CULTIBASE』副編集長|立教大学大学院経営学研究科博士後期課程|CULTIBASE Lab運営|組織開発が組織の創造性にもたらす影響とメカニズムについて研究中

記事一覧

固定された記事

何をもって組織開発は“成功した”と言えるのか

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。 連載「組織開発の理論と効果」2回目の記事となる今回は、組織開発の成果指標を扱っていきます。 連載第1回目の記事で、組織開発…

東南裕美
4年前
101

MIMIGURIに研究チームを立ち上げて約1年を振り返る

この記事はMIMIGURI Advent Calendar 2023の12日目の記事です。前回は同じチームの小田さんの記事「アイデンティティは創造性の源泉だ​​」でした。 MIMIGURIは昨年から…

東南裕美
5か月前
48

MIMIGURI研究開発本部で実現したい3つのこと

この記事は、MIMIGURI Advent Calendar 2022の24日目の記事です。 株式会社MIMIGURIのメンバーが、12月1日から日替わりで記事を執筆しています。これまでの記事はこちらに…

東南裕美
1年前
41

組織開発は"漢方薬"、組織変革は"外科手術"、は本当か?

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。 「組織開発は漢方薬、組織変革は外科手術」 しばしば、「組織開発」は「組織変革」と対比してこのように喩えられます。 「組織…

東南裕美
3年前
24

組織開発でいかに変化をもたらすか:学習の鍵を握る「組織アンラーニング」

私が普段、組織開発のプロジェクトに直接関わったり、プロジェクトの様子を第三者から見聞きするとき、「組織開発は(大変だけど)面白いな。このプロジェクトではこんな風…

東南裕美
3年前
34

改めて"組織開発"の定義を探る

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。 よい事業を生み出していくには、その土台となる組織が健全な状態であることが欠かせません。 そんな健全な組織を作り出すために…

東南裕美
3年前
35

リモートチームで創造性や協調性を高める5つのコツ

2020年5月末、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言も全国的な解除をむかえました。 6月より再び出勤義務が課されている企業・組織もある一方で、リモートワーク期…

東南裕美
4年前
42

創造的な学びを促す「ワークショップ型研修」の効果をどのように測るか

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。 人材育成や組織開発を目的として研修設計をする際、参加者にどのような変化を生み出したのか、いわゆる「学習効果」を示さなけれ…

東南裕美
4年前
42

組織学習とは何か:組織の成長を支える学習のメカニズム

一般的に「学習」というと、個人が学習することを思い浮かべることが多いと思いますが、近年「組織学習」という考え方への関心・注目が集まっています。 「組織学習」とい…

東南裕美
4年前
178

"コミュニティ"とは何か:"組織"との比較から手がかりを掴む

"コミュニティ"と"組織"、これらはしばしば別の土俵で語られたり、あるいは曖昧な使われ方(区別のされ方)をすることがあります。 私自身、この区別について考え続けてき…

東南裕美
4年前
154

地域活性化に関する概念の整理:まちづくり、街づくり、観光振興などの違い

ミミクリデザインのプロジェクトでは、人材育成や事業開発の案件であっても、間接的に「地域活性化」に関わることが少なくありません。 しかし地域を"活性化する"といって…

東南裕美
4年前
90
何をもって組織開発は“成功した”と言えるのか

何をもって組織開発は“成功した”と言えるのか

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。

連載「組織開発の理論と効果」2回目の記事となる今回は、組織開発の成果指標を扱っていきます。

連載第1回目の記事で、組織開発は「広義」に捉えるスタンスがある、すなわち様々な組織介入を組織開発と見做す立場があることをご紹介しました。

組織開発の介入の範囲が広く捉えられることもあるためか、組織開発の先行研究をレビューしてみると、その指標が実に多種多様

もっとみる
MIMIGURIに研究チームを立ち上げて約1年を振り返る

MIMIGURIに研究チームを立ち上げて約1年を振り返る

この記事はMIMIGURI Advent Calendar 2023の12日目の記事です。前回は同じチームの小田さんの記事「アイデンティティは創造性の源泉だ​​」でした。

MIMIGURIは昨年からアドベントカレンダーにチャレンジしています。昨年のアドベントカレンダー企画で、私は「MIMIGURI研究開発本部で実現したい3つのこと」というテーマで記事を書いていました。

3つのことというのは、

もっとみる
MIMIGURI研究開発本部で実現したい3つのこと

MIMIGURI研究開発本部で実現したい3つのこと

この記事は、MIMIGURI Advent Calendar 2022の24日目の記事です。

株式会社MIMIGURIのメンバーが、12月1日から日替わりで記事を執筆しています。これまでの記事はこちらにまとまっているので、よろしければ合わせてご覧ください。

MIMIGURIは、今年2022年2月に、文科省認定の研究機関となり、社内に研究開発本部を設けることとなりました。創業時より事業の基盤とし

もっとみる
組織開発は"漢方薬"、組織変革は"外科手術"、は本当か?

組織開発は"漢方薬"、組織変革は"外科手術"、は本当か?

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。

「組織開発は漢方薬、組織変革は外科手術」

しばしば、「組織開発」は「組織変革」と対比してこのように喩えられます。

「組織開発」は、目に見えないヒューマンプロセスの部分に働きかけを行い、対話を通してじわじわと組織を変えていくボトムアップの取り組みであり、「組織変革」はトップダウンでテコ入れをするように組織にグッと変化をもたらしていくもの。

組織

もっとみる
組織開発でいかに変化をもたらすか:学習の鍵を握る「組織アンラーニング」

組織開発でいかに変化をもたらすか:学習の鍵を握る「組織アンラーニング」

私が普段、組織開発のプロジェクトに直接関わったり、プロジェクトの様子を第三者から見聞きするとき、「組織開発は(大変だけど)面白いな。このプロジェクトではこんな風に人や組織が変わっていったのか」と思うことが大半です。

けれども以前、ミミクリ外で個人的に参加していた組織開発のプロジェクトで、なんだかもやっと感の残る場に居合わせたことがありました。今日はそのときのプロジェクトを振り返って考えたことにつ

もっとみる
改めて"組織開発"の定義を探る

改めて"組織開発"の定義を探る

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。

よい事業を生み出していくには、その土台となる組織が健全な状態であることが欠かせません。

そんな健全な組織を作り出すために、組織開発はここ数年で実務的にも数多く取り入れられ、その用語も頻繁に用いられるようになりました。

しかし、その広まりとともに、組織開発が誤って理解されてしまったり、組織開発が安直に取り入れられてしまったりすることもあります。

もっとみる
リモートチームで創造性や協調性を高める5つのコツ

リモートチームで創造性や協調性を高める5つのコツ

2020年5月末、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言も全国的な解除をむかえました。

6月より再び出勤義務が課されている企業・組織もある一方で、リモートワーク期間の対応を経て、今後も一部リモートワークに代替するといったように働き方を見直していらっしゃる企業・組織もあるかと思います。

ミミクリデザインでも、6月以降はリモートワークを基本とする勤務ガイドラインを作成し、緊急事態宣言になる前と

もっとみる
創造的な学びを促す「ワークショップ型研修」の効果をどのように測るか

創造的な学びを促す「ワークショップ型研修」の効果をどのように測るか

本記事はCULTIBASEにも掲載しています。

人材育成や組織開発を目的として研修設計をする際、参加者にどのような変化を生み出したのか、いわゆる「学習効果」を示さなければ、プログラムの効果を評価することができません。

しかし、多様なスキル獲得を目的とした人材育成や複雑な組織開発のために取り入れられるワークショップデザインに基づいた研修(以下、ワークショップ型研修)は、従来型の研修に比べて「目標

もっとみる
組織学習とは何か:組織の成長を支える学習のメカニズム

組織学習とは何か:組織の成長を支える学習のメカニズム

一般的に「学習」というと、個人が学習することを思い浮かべることが多いと思いますが、近年「組織学習」という考え方への関心・注目が集まっています。

「組織学習」という言葉への馴染みがない方でも、「学習する組織」や「U理論」といった言葉については耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。これらの概念は、組織学習に関連したキーワードです。こういったキーワードは実務家の間で認知が高まっている

もっとみる
"コミュニティ"とは何か:"組織"との比較から手がかりを掴む

"コミュニティ"とは何か:"組織"との比較から手がかりを掴む

"コミュニティ"と"組織"、これらはしばしば別の土俵で語られたり、あるいは曖昧な使われ方(区別のされ方)をすることがあります。

私自身、この区別について考え続けてきており、コミュニティ論や組織論のレビューを進めていたところ、両者の区別は非常に曖昧で、要は認識論として捉えるのが建設的なのではないか、という考えに至りました。

このような考え方に至った経緯について、もう少し丁寧に書いていきたいと思い

もっとみる
地域活性化に関する概念の整理:まちづくり、街づくり、観光振興などの違い

地域活性化に関する概念の整理:まちづくり、街づくり、観光振興などの違い

ミミクリデザインのプロジェクトでは、人材育成や事業開発の案件であっても、間接的に「地域活性化」に関わることが少なくありません。

しかし地域を"活性化する"といっても、多様なアプローチが考えられ、関連するキーワードも「まちづくり」「都市開発」「観光振興」などさまざまです。

そこで、地域活性化に関するさまざまな論文や書籍のレビューを通して、これらの概念の相違や関係性について整理を行いました。

もっとみる