見出し画像

アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD):ワークショップ型読書会の活用事例、具体的な実践法、ファシリテーションのための背景哲学とは?

今回は、一般社団法人アクティブ・ブック・ダイアローグ協会が開発し、マニュアルを提供している超参加型読書会・アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD)についての紹介記事です。

私自身、協会の創設期に立ち会い、実施してきたワークショップ型読書会であるアクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD)。

今回の記事をまとめるに当たり、そもそもアクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD)とはどういったものか?ABD誕生にはどのような背景があるのか?などを、一人の実践者目線から捉え直し、その奥深さを味わうことができました。

ひとつの新しい読書会手法が生み出したインパクトや、これからまた生まれてくるかもしれない新たな可能性について、ぜひ思いを馳せていただければ幸いです。


アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD)とは?

アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎の概要

現在、Active Book Dialogueの頭文字を取ってABDの愛称で親しまれているアクティブ・ブック・ダイアローグ®︎は、ファシリテーションの技法・哲学を読書会に活かす形で生まれた新しい読書手法です。

一冊の本を複数人の参加者同士で分担して読み、要約し、プレゼン発表を行なった後、パワフルな問いをもとに対話を進めるという、参加型ワークショップ的な進め方が特徴です。

要約が壁面に張り出され、ファシリテーターがABDを進行している様子

現在のABDの原型は2013年、現・一般社団法人アクティブ・ブック・ダイアローグ協会代表の竹ノ内壮太郎さんがエドワード・デシ『人を伸ばす力―内発と自律のすすめ』の読書会を継続的に実施している際に、参加者の間でより生成的な学びを生み出していくためにさまざまな試行錯誤を続ける中で生まれたと言います。

一般社団法人アクティブ・ブック・ダイアローグ協会は、このABDという読書法を通じて『草の根の集合的な学びの広がり』と『書籍の叡智を誰もが分かち合い、対話し、繋がりあえる未来』を実現していくために設立されました。

現在は、今回実施する認定講座の実施の他、出版社や大学など様々なセクターとの協働、ABDに関する情報提供、書籍への寄稿などを行っています。

どのような場面で活用されているか?

アクティブ・ブック・ダイアローグ協会は2017年、ABDの実施方法についてのマニュアルの無料公開を開始しました。以降、現在に至るまでさまざまな場所で実施事例が報告・紹介されています。

大学のゼミ活動・研修会、中学・高校の国語や総合学習の授業、まちづくり現場での勉強会、有志の読書会など、全国各地で新しい学びや読書の体験として受け入れられられている他、最近では企業内での研修・勉強会の場に応用し、共通体験を通したチームビルディングや共通言語作りといった目的でも実施されています。

さらに、近年のコロナ禍においてオンラインでのコミュニケーションおよび学びの場づくり、ワークショップ実施の需要が高まったことから、対面だけではなく、オンライン上でABDを実施する事例も増えてきました。

具体的な進め方のイメージ

以下、リアルの会場でABDを実施する際のイメージです。

オープニング時の会場配置の一例。分担する本のゲラを分けてあります

ここから、具体的なABDのワークへと入っていきます。まずは、参加者一人ひとりが自身の分担を決め、要約を作成していきます。

参加者は分担しながら本の要約を用紙にまとめていく

要約を壁面に張り出し、リレー方式で本の要約をプレゼンしていきます。

一人ひとりが要約を発表していき、バトンを繋ぐようにプレゼンを繋いでいく

リレー方式のプレゼンを終えた後は、一人ひとりがプレゼンや要約で気になった箇所を確認したり、要約を眺めて回る時間を取ります。

要約を眺めながら、自身の気になったポイントを探る

最後、グループに分かれる、または全員で問いをもとに対話を行います。

この会では要約も眺められる半円形になり、全員で対話する形式を取りました

このように、一回の読書会でさまざまな体験(読む、まとめる、発表する、対話する等)を得られることも、ABDの特徴です。

これまでにABDが生み出したインパクト

読書会コミュニティがベストセラーを生み出す!

ABDの実施後は、参加者の中に、改めて自分で本を買って読み直したり、自分が要約を担当しなかった箇所を読み返してみたい、という気持ちが湧き上がってくることがわかってきました。

この気づきから、ABDを起点に「書店員一押しの書籍との出会いの場を作る」「これまでと違った形で本に触れ、親しむ」ことを目的とする場づくりの可能性が開かれました。

そして、ABDマニュアル公開の同年2017年には蔦屋書店とのコラボレーションが実現しています。

また、現在では10万部を突破し、日本の人事部「HRアワード2018」経営者賞を受賞したフレデリック・ラルー著『ティール組織』もABDと関係の深い書籍です。

アクティブ・ブック・ダイアローグ協会創設メンバーであり、ティール組織解説者でもある嘉村賢州さんは、500ページを超える本書をABD実施によって仲間と共に読み解き、対話することで読書会コミュニティを育てていけることに着目します。

そして、本書の編集者・プロデューサーである下田理さん、英治出版との協力の上で、本書のゲラをABD用に提供してくださる協力体制が生まれました。

出版社協力のもと、ゲラを用いた『ティール組織』ABDは全国各地で実施され、発売前のアマゾンランキングに急浮上し、その後のベストセラーにも繋がったとのことです。

この様子は、以下の日経MJの記事でも取り上げられています。

同じく、当時、編集者としてABDに出会った柏原里美さん(元・日本能率協会マネジメントセンター出版部)もまた、出版業界に身を置く立場からABDの可能性について以下のように記事をまとめてくださっています。

このように、ABDは読者と本の関係だけではなく、書店、編集者さらには著者との関係性すら新たな形へ編み直し、これまでと異なる読書文化を生み出す読書手法として注目されつつあります。

参加者100名超の大規模ABDを実施

ABDはファシリテーションの手法・哲学を読書会運営に活かす形で生まれた読書会手法であり、共通体験・共通言語づくりの他、参加型の新しい読書体験の実現、読書会コミュニティの創出など、さまざまな効果が期待できます。

ABD開発者である竹ノ内壮太郎さんもまた、日本ファシリテーション協会(FAJ)会員としての経験や、京都を中心とした対話の場づくりの現場、実践に触れてきた体験を有しており、これらの背景や素地がABDの開発に繋がっています。

上記のような背景から、2019年2月、日本ファシリテーション協会(FAJ)関西支部のイベントの中で、先述の『ティール組織』を題材にABDが実施されることとなりました。

私たちは組織にどう関わるか?~成果も人も大切にする「ティール組織」の理論と実践から学ぶ~』と題されたイベントには、120名を超える参加者が集まり、前代未聞の大規模ABDが実施されました。

この会は全体で10の分科会が生まれ、各分科会ごとにABDに精通したファシリテーターがサポートに回り、120人が同時進行で本を読み解きながら対話が実施されるという、類を見ない事例となりました。

(参照:アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎facebookページ

このイベントもまた、ABDが参加人数や実施方法も工夫次第でさまざまな形で運営できる、ということが示された一つの事例のように思います。

ABDの背景にある手法・哲学とは?

これまで、ABDの概要やこれまでの実践事例などを紹介してきました。

現在はABDを実施するための無料マニュアルも公開されており、誰もが自らの興味関心に沿って読書会を運営することが可能な状況にあります。

一方で、「マニュアルに沿ってABDを運営しようとしたものの、なかなかうまくいかない」というケースを聞くこともありました。

あくまで私視点から見た仮説ですが、そこにはABDを形作ったファシリテーションという技法とその哲学、また、2000年代〜2010年代の京都というファシリテーションや対話の場づくりの文化を育んだ土壌が影響しているように思います。

いざ、ABDをやろう!学びを生み出す対話の場づくりをやっていこう!となった時、それらが生まれた背景や、それらを生み、育んだ土壌について知ることは、より良い場づくりのための助けとなります。

以下、その背景について探究したいと思います。

ファシリテーションとは何か?

『ファシリテーション(facilitation)』は、「促進する・容易にする」を意味する動詞・ファシリテート(facilitate)の名詞形です。

『ファシリテーションとは何か―コミュニケーション幻想を超えて』を引いてみると、ファシリテーションには以下のような定義が用いられています。

人々が集まって、やりとりをしながら共同で何かを行うときに、コミュニケーションの場を保持し、そのプロセスに働きかける取り組み・仕組み・仕掛け

『ファシリテーションとは何か―コミュニケーション幻想を超えて』

一般的には、参加型・体験型のワークショップの進行役がファシリテーターと呼ばれ、彼らが行う仕掛け・取り組みなどを指して「ファシリテーション」と称されることが多く、そのような認識をされている方も多いかと思います。

また、日本におけるファシリテーションの広がりにおいて、中野民夫さんの存在は欠かせません。

中野民夫さんが2001年に出版した『ワークショップ』は、それまでさまざまな業界・領域で実践されていたものの、体系立てて説明されていなかった参加型・体験型プログラムである『ワークショップ』、それらの担い手である『ファシリテーター』、そして『ファシリテーション』を広く日本に知らせることとなりました。

その中野民夫さんは、『ファシリテーション』について以下のように述べています。

明るい兆しが広がっている。
環境、社会、経済、どこをとっても危機だらけのこの時代に、いや危機が深刻だからこそ、なんとかしなければという人々の意識と行動が、ふつふつと湧き出してきている。
(中略)
様々な問題は複雑に絡み合い相互に関連していて、簡単な解決策などない。誰か特定のリーダーや専門家や先生が、すべてを一気に解決してくれることも残念ながらありえない。だからこそ、様々な現場を懸命に生きる私たち一人ひとりが、孤立しないで集い合い、問い合うことが、出発点になる。力を生み出していくきっかけになる。それぞれの思いや知恵を率直に出し合い、刺激し学び合う。理解を深め、共感し、新たな解決策と結びつける。 そして行動し、振り返り、改善しながら前に進み続ける。人々の参加を大事にしたこのような動きが確かに広がっている。
そして、このような場をつくり、人々の参加を促進し、対話を育み、学びや創造を容易にする技法が「ファシリテーション」なのだ。

『ファシリテーション 実践から学ぶスキルとこころ』

2001年に中野民夫さんによる『ワークショップ』の出版、2003年に堀公俊さんらが発起人となって日本ファシリテーション協会(FAJ)の設立と、国内におけるファシリテーションの普及・広がりは20年近くの歩みが存在します。

ABD開発者・竹ノ内壮太郎さんは2005年からFAJの会員となって活動に参加し始めると共に、竹ノ内さんの拠点である京都では2000年代後半にかけて、まちづくりの現場で対話の場づくりの実践が盛んに行われるようになりました。

ABDを生み、育んだ京都の土壌

京都市未来まちづくり100人委員会は、2008年〜2016年まで京都市で実施されていた、市民の主体的なまちづくりの取組と協働を創出していくことを目的とする事業です。

京都市から受託を受けた運営団体によって第1期〜第3期、第4期〜第5期とで運営方法が大きく異なることが特徴であり、市民の意見やアイデアを市政に反映するため、組織開発で実施されていた対話の手法およびプロジェクト運営の方法の応用が、全国に先駆けて実施されました。

第1期〜第3期においては、ワールドカフェ、オープンスペーステクノロジー等の対話手法を用いて取り組むべき課題を浮かび上がらせ、それらを解決していくための市民主導のプロジェクトチームを、京都市、NPOによる事務局が支援するといった形で事業が進められていました。

まちづくりの領域におけるワークショップの歴史を振り返ると、20世紀はハード建設のプロセスの一部として、都市計画コンサルタントらによって担われてきました。

しかし、2000年代以降はそれ以前までの市民参加…公共事業の意思決定への参加及び合意形成のためのワークショップだけではなく、市民協働…まちづくりの事業の実施段階も含めたプロセス設計、組織づくりが可能となるファシリテーションが求められるようになっていきます。

その結果、ファシリテーターにも、その場限りの合意形成にとどまらず、チームメイキングのような要素も期待されるようになっていきます。

一方、アメリカでは、オープンスペーステクノロジーワールドカフェフューチャーセンターなどの新しいファシリテーションの手法が開発され2000年代に日本に輸入されてきました。京都ではゼロ年代後半にNPO法人場とつながりラボホームズビーがこれを導入し、京都市未来まちづくり100人委員会で実装し、やがて2010年代に各区役所のデフォルトのサービスとして実装されていきます。この動きが京都の市民協働に大きなステップアップをもたらした事は記憶に新しいところです。

谷亮治世界で一番親切なまちとあなたの参考文献』p115-116

京都市未来まちづくり委員会にファシリテーションの手法を取り入れ、京都の地を中心にファシリテーションや対話の場づくりの普及・文化づくりに取り組んだ場とつながりラボhome's viは、ファシリテーションの第一線で活躍する人々からの学びの場を作ることも重要視していました。

『場づくりカレッジ』と題され、2014年に初めて開催された一連の講座群には、先述の中野民夫さんを第一回の講師として招くなど、home's viはファシリテーションに関する最新の知見の紹介と実践を西日本を中心に行ってきました。

home's viと竹ノ内壮太郎さんとの親交も、この2000年代〜2010年代以降、始まっています。

加えて、アクティブ・ブック・ダイアローグ協会創設期メンバーには、このhome's viのメンバーも多く参加しています。

ティール組織解説者・嘉村賢州さんや、今回の第14期認定講座のディレクターでもある荒川崇志さん、『はじめてのファシリテーション』や『描いて場をつくるグラフィック・レコーディング』などの書籍に実践例を寄稿している山本彩代さんもまた、home's viとしての豊富なファシリテーションの実践経験を持つ、アクティブ・ブック・ダイアローグ協会創設期のメンバーです。

アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎の誕生と実践には、上記のような国内におけるファシリテーションの歴史や、京都を中心とする対話の場づくりの文化もまた、DNAのように受け継がれており、現在に繋がっています。

ABDとは一見、誰もが取り組める読書会の一手法ですが、さらに詳しく探求や実践を深めていくと、その背景にあるファシリテーションや対話の場づくりのための仕組み、仕掛け、叡智が内包されていることが見えてきます。

学びにファシリテーションが求められる社会的背景

ABDのような新しい学びの形は、社会的な背景も手伝ってその必要性が高まりつつあります。

近年では、学習指導要領の改訂により、2020年から小学校で、2021年から中学校で、2022年から高校での新しい学習指導要領が実施され「探究」の授業が小学校・中学校・高校で実施されるようになりました。

文部科学省による「総合的な学習(探究)の時間」は以下のような説明がなされています。

総合的な学習(探究)の時間は、変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標にしていることから、これからの時代においてますます重要な役割を果たすものである。

文部科学省 総合的な学習(探究)の時間

また、「探究的な学習における児童・生徒の学習の姿」として、文部科学省は以下の図のような一連の学習過程を示しており、課題の設定、情報の収集、整理・分析、まとめ・表現の4つのプロセスが含まれるものとしています。

出典:文部科学省「学習指導要領解説 総合的な学習の時間編」高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説(平成29年告示の同資料小学校学習指導要領では、「生徒」を「児童」と表記)

このように、学校教育の場面において自ら課題やテーマを設定し、学びや実践を更新していく主体的な学びの形が求められつつあります。

これに合わせて、私たち大人自身も学びに対する姿勢を捉え直していく必要がありますが、市川力さん(一般社団法人みつかる+わかる代表理事)と井庭崇さん(慶應義塾大学総合政策学部教授)は、その新しいあり方として『ジェネレーター』という存在を提唱しています。

ジェネレーター 学びと活動の生成』の中で著者の一人である井庭崇さんはここ100年の社会の変化を、3つの「C」というアイデアで言い表しています。

Consumption(消費):消費社会
1920年代〜、よいモノ・サービスを享受することが生活・人生の豊さを表す。物質的なモノに重点が置かれる時代。

Communication(コミュニケーション):情報社会
1990年代〜、インターネット・携帯電話の普及。リアル、オンライン問わず良い関係性、社会的(ソーシャル)な関わりが人生の豊かさとされる時代。

Creation(創造):創造社会
2010年前後〜、自分で何をつくっているか・どのようなつくることに関わっているかに重点が置かれる。創造的な方向へと人々の関心が向かう時代。

『ジェネレーター 学びと活動の生成』の記述を基に作成

この時代の変遷に対応するように、必要とされる学び・教育の担い手のあり方も変化すると述べています。

曰く、消費社会においては知識・スキルを教える/教わるという関係性を結ぶティーチャー、インストラクター、あるいはトレーナーが尊ばれていましたが、情報社会、創造社会へと移行するにしたがってコミュニケーションの促進を促すファシリテーター、創造的な学びのプロセスに自らも参加するジェネレーターの存在が必要とされてくる、というのです。

講師や指導者といった正解を教える・伝える立場から、支援者や助産師のような相手側に寄り添い、生まれてくるものを尊重し、促す立場へ。

学び手は、一方的に与えられたものを受け取るのではなく、自ら問い、探求し、協働し、新しいものを作り上げていく存在へ。

こういった社会背景もまた、ABDやABDを実践するファシリテーターの存在を後押ししてくれているのかもしれません。

私とABDの出会い

以上、ABDに関して、私の見聞きしてきたプロセスをご紹介してきましたが、私自身もまたhome's viという団体に所属する中でABDに出会い、実践をしてきました。

ABDとの初めての出会いは2017年4月。アダム・カヘン『手ごわい問題は対話で解決するを扱った会でした。

2017年4月『手ごわい問題は対話で解決する』ABD

そして、私自身がABDのファシリテーターとして本格的に活動を始めたのは2019年のことです。

コワーキングスペース『Impact Hub Kyoto』と共同で新しい働き方・組織のあり方をテーマに約半年の連続企画を実施するなど、東京、神奈川、京都、四国などでも、お誘いがある場所へ伺っては実施してきました。

コワーキングスペース「Impact Hub Kyoto」と共同で開催していた、毎月1回のABD連続企画

そしてつい最近でも、私は海外の友人クリスティアーネ・ソイス=シェッラーの書いた『愛、パワー&パーパス』という書籍を扱ったABDをNexTreams合同会社と共同で開催しました。

私自身は、もともと本を読むことが好きで、小説、漫画、専門書など問わず読み進めることができるタイプでした。

ただ、そんな本好きが『どうしても、この本の内容を!共感できる誰かと分かち合いたい!!!』となった時に、ABDを実施することで多くの仲間を得ることができました。

また、プログラムの設計の仕方によって、共通するテーマ本のシリーズ企画とする、同じ本を扱っても人数構成などによってプログラム構成を変更するなどの工夫を行うことで、一回一回がまったく違った体験となったことも思い出されてきました。

こんな時に思い出されるのが、ある時、ABD開発者の竹ノ内さんとお話しした際に伺った想いです。

ABDは、本を通じて垂直方向のつながりと水平方向のつながりを実現できるんですね。時間にすると何千年前の人の知恵も、今ここで対話しながら読み解くことができる。

そして、水平方向では現在はZoomなどのオンラインの技術も発達して、日本全国、世界中の人々とも学びを共有することができる。

そして、垂直・水平のつながりでの学びは、私たちそれぞれの現場に生かしたり、研修などに活用していくこともできます。

ABDは実施すればするほど、このつながりと学習のプロセスを加速していけるものでもあると、考えているんですね。

力と愛の両極を行き来する:アーノルド・ミンデルとアダム・カヘンの共通点を探り、その先を探求したABD読書会での学び

この言葉に私は深く感動し、また、なぜ私自身が本を読むことが好きだったのか?を思い出させてくれるような瞬間でした。

そう、私たちは本を通じて何千年も前の人の知恵を、現在ではオンラインツールを活用することで世界中の人とわかちあうことができます。

ABDはその可能性を引き出し、加速させてくれる読書会運営法と言えるかもしれません。

もしよろしければ、以下のサイトにアクセスいただき、新しい学びと対話の場づくりの世界に触れていただければ幸いです。

さらなる探求のための関連リンク

Active Book Dialogue by Teamwork Bound

オンラインABDで準備したいこと by ABD LIFE!

アクティブ・ブック・ダイアログを活用した オンライン読書会―学習コミュニティ形成への試み―

https://www.jstage.jst.go.jp/article/generalist/43/4/43_145/_pdf/-char/ja

サポート、コメント、リアクションその他様々な形の応援は、次の世代に豊かな生態系とコミュニティを遺す種々の活動に役立てていきたいと思います🌱