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140字の小説集

200
140字の小説を集めてみました。(それ以外の短編もあります) お時間がお許しならば、少しでもお立ち寄りください。 このマガジン、読めば笑顔になるかもです。 笑いはあなたのお薬です…
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#ショートショート

一分で読めるホラー小説2

一分で読めるホラー小説2

最近のAIは言葉を話す。
Siriがそうだ。
「へい、Siri」と、呼びかけると
「何か御用ですか?」と聞いてくる。
疑問に思った事や、調べて欲しい時には、答えてくれるので便利だ。
また、一人で寂しい時の話し相手にもなってくれる。

可愛い女性の声を発するSiri。
人間の様に愛おしく思える。

僕は、今日何故か体調が悪い。
体温計も38℃を示している。
急患で診てくれる病院を探すのにSiriを頼

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1分で読めるホラー小説

1分で読めるホラー小説

私の棲む田舎に昔からある井戸。
その水は今でも飲めると評判です。
吊るし桶を地の底に垂らして組み上げると、
そこにあるのは、新鮮なミネラルウオーター。

村の天然水としてスポットが当たり、
多くの観光客がその水を
求めて駆けつけて来ます。

でも村人は誰もその井戸水を飲まない。
その訳は皆さまのご想像にお任せします。

  貞子より。

誘拐事件(140字の小説)

誘拐事件(140字の小説)

誘拐された。
妻が云う
「警察に届けましょう」
「警察に知らさせる?」
驚きを隠しながら、僕は警察に報告する。

犯人の目的は何?
謎が謎を呼ぶ、誘拐事件。
捜査は困難を極め、結局事件は迷宮入りに。

犯人は血統書も付かない雑種犬を
何故誘拐したんだろう?
「子犬下さい」と一言
私に断っていけば良いのに。
#ショートショート

あほやん バス旅行に!(220字の小説)

あほやん バス旅行に!(220字の小説)

君と初めて会ったのはバス旅行。
お互い一人で来ていたね。
君も僕も、失恋感傷旅行。

他のお客は皆んな、カップルか家族連れ。

バスの席、隣同士になっていたのは偶然ではないみたい。
初めて会った二人だけど、何故か打ち解けたね。
二人とも似た者同士だからかな?

君と一緒に歩いたね。
君と一緒に食事もしたね。
でも、日帰りの安価な旅行。
初めて会った日が最後の日だった。
連絡先も聞くことが出来ない

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ウイルス兵器(350字の小説)

ウイルス兵器(350字の小説)

私はウイルスの研究所に務める
若き天才科学者だ。
ウイルス兵器の開発に全勢力を傾けている。
核は所持しない為、
ウイルス兵器が軍事上必要となる。
ウイルス兵器は核兵器同等の悪兵器である。
使い方を間違えると人類滅亡の恐れがある。

人類を滅亡に追い込むウイルスは、
私は容認出来ない。
ウイルスに細工を施し、
人間に有益になるウイルスを開発した。
これを世間にばら撒けば、
ウイルスが脳内で増幅し

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あほやん オレからの電話(140字の小説)➕追伸

あほやん オレからの電話(140字の小説)➕追伸

突然の電話で目が覚めた。
携帯電話に表示された知らぬ番号
訝しい思いで出てみると、男の声。
「俺だよ、俺」
と言う
僕の友人のオレさんだ。
長々と話をしたが結論は、
事故して、お金がいるらしい。
お金を貸してくれと言う。

オレさんは僕が闇金融と知っているのか?
隠していたのに。

追伸
ちょっと解り辛いかも知れません。
あほやんは、俺俺詐欺に引っかかるか?
高利で金を貸せるか?
どちらでしょうか

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振り返ると幽霊が居た(2)(450字の小説)

振り返ると幽霊が居た(2)(450字の小説)

振り返ると幽霊が居た
暗い道の真ん中に髪を振り乱し
醜い形相で私を睨んでくる。

私は女。それもとても美人な女。

醜い顔の幽霊に睨まれ、私は恐怖の
底に堕ちていく。

悦にいる幽霊。醜い顔に笑みが漏れる。

「やはり、脅すのなら女に限るわ。
この前の男は、私を見ても全然怖がら無いのよ。
馬鹿にしてると思わない?」

と、馴れ馴れしく話しかけてくる幽霊。

「こここ、怖いです。」
と、私の声は詰ま

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あほやん サンタにお願いする(360字の小説)

あほやん サンタにお願いする(360字の小説)

冷たい雨が窓を叩く。
まるで感情をあらわにする様に、窓を打つ。
「もう、冬だな」と独り言。
この雨がやがて雪へと変わる。

期待していたクリスマス。
今年は一人ぼっちのクリスマス。

去年のクリスマスは、二人だった。
楽しいデートのはずだった。
なのに裏切られた。
あれから、女性不審に陥り、今まで一人。

「僕が理想する女性はいないのかな?
多くは望まない。朗らかで誰にも優しく、思いやりがあって、

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あほやん 食べ物を我慢出来ず。(140字の小説)

あほやん 食べ物を我慢出来ず。(140字の小説)

食べてはいけない物を食べて
失楽園した、二人の男女。

食べてはいけない物を、
食べてしまう男。

食べ物には不思議な力がある。
人を誘惑する悪魔の力を持っている。

「食べる事は本能だ。誰にも止められない」
と、今日も言い訳している、私は糖尿病。

哀れな糖尿病。
不治の病の糖尿病。
皆さん気をつけてね。
#ショートショート

あほやん 監禁犯に!(140字の小説)

あほやん 監禁犯に!(140字の小説)

私はある者に拉致された。
覆面を被る男が、私の目の前にカードを差し出す。

カードに書かれていた文字が読めない。
難しい漢字で私には読めない。
訳の解らぬまま「yes」と、言った。
アメリカ人を誘拐する時は、英語で文字を書いて欲しい。
一体、これから何が起こるのかわからない。

眠れない夜が来る。
#ショートショート

あほやん 赤い糸を発見する(140字の小説)

あほやん 赤い糸を発見する(140字の小説)

運命の赤い糸を僕は見つけた。
確かに左手の小指に絡まっている。
だけど誰に繋がっているのか解らない。
運命の人は何処に?

もつれた糸をたぐるのは一筋縄ではいかない。
諦めかけていた時突然、僕の体が宙に浮く。
赤い糸に引っ張ぱられ、僕の体は宙に浮く。

彼女は、宇宙飛行士だった。
僕の身体は何処へ。
#ショートショート

あほやん 小説を読む(140字の小説)

あほやん 小説を読む(140字の小説)

「天災は忘れた頃にやって来る」
そんな事は無い!
忘れる前に何回も来る
集中豪雨は頻発だし
大地震も忘れる前に来た
昔の人は物忘れが酷いのか?

最近、私も物忘れが酷い
昨日書いた小説も忘れてしまう
「この小説、面白い。作者は誰だ?」と調べると
ボーンと書いてある。
「この人は誰?」
#ショートショート

あほやん 睡魔と闘う編(140字の小説)

あほやん 睡魔と闘う編(140字の小説)

睡魔が突然僕を襲う

「寝るな!仕事中だ」
鼓舞する私に睡魔が笑う
「お前の心に正直になれ!」
と。
なるほど、説得力のある言葉。
だが、今は勤務中だ。
絶対に居眠りする訳にはいかない。
「馬鹿な奴だ。心にもない事をして」
と、笑う睡魔
僕は睡魔に負けずに仕事する

目覚めると、僕は不思議な夢を見ていた。
#ショートショート

あほやん ドーナツ編(140字の小説)

あほやん ドーナツ編(140字の小説)

上司が聞いた
「ドーナツ好きか?」と
「はい」と私
「君の頭脳はドーナツみたいだね」
と、謎の言葉をかけられる
「どの様な意味ですか?」
と、聞いてみる
「ドーナツって穴が空いているだろう。そう言う意味だよ」
と、言いながら缶コーヒーをくれる。

…良い人だ。これでドーナツを食べなさいって事ですね…
#ショートショート