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エッセイ

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日々の感じた事、思い出を綴っています。
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#エッセイ

躁と鬱を反復横跳びする日々

躁と鬱を反復横跳びする日々

何か書きたい気持ちはあるのに、アイディアが浮かばない。書き始めれば何か書けるかも、と思って書き始めても、筆が進まない。私は普段スマホで文章を書いているので、厳密に言うと指が動かない。頭の動きも鈍くなっている気がする。

アイディアが思い浮かぶのは躁のときが多いので、おそらく今は普通と鬱の狭間なのだと思う。しかし、何か書きたいという創作意欲だけは強いので、もしかしたら躁と鬱の混合状態なのかもしれない

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障害者の私と結婚してくれてありがとう

障害者の私と結婚してくれてありがとう

Googleで「障害者 結婚」と検索すると、上位に「結婚できない」「結婚反対」などのワードが出てくる。「平成25年版障害者白書」によると、障害者の未婚率は、知的障害者96.7%、精神障害者63.9%、身体障害者35.4%、という結果が出ている。この数字が示す通り、障害者にとって結婚へのハードルはかなり高いといえるだろう。

私は、双極性障害と全身脱毛症を持っている。始まりは3年前。当時は、もう一生

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探偵は2時間前から待っている

探偵は2時間前から待っている

 探偵に会ったことってありますか。私はあります。24歳の時、ひと回り上の探偵と付き合ってました。

 先ほど道路脇に「探偵募集」の古びた看板を見つけ、当時の事を鮮烈に思い出したので今のうちに記録しておこうと思います。終わった色恋沙汰ってすぐ忘れますよね。

 ◇

 彼とはマッチングアプリで知り合いました。色んな人と会話しましたが、探偵と出会ったのは後にも先にもこの人だけです。

 当時の私はほや

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好きな言葉を集める

好きな言葉を集める

 この間、テプラを買ったと嘘をつきました。本当は夫に買ってもらいました。というのも、私が休日何もしないでただ椅子に座り、最低限の事もせず(お風呂に入るなど)毎日ぼんやりしていたからです。

 私は気になった言葉を収集しています。新聞を読んだり、広告を読んだりした際、「お、これは」と思ったものを携帯のメモに残しています。最近気に入った言葉はこちらです。

 夫や友達に伝えても「は?意味わからん」と一

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ダチョウの本質は目玉にある

ダチョウの本質は目玉にある

 ダチョウの目玉は脳みそより大きいらしい。脳みそが大体40g、目玉は60g。だからあまり記憶力がないらしい。ということはダチョウの本質は目玉にあるということ?謎は深まるばかりである。

 ◇本質:物事の本来の性質や姿

 私は純喫茶が好きである。尾道も好きだし、ケンコバのラジオも好き。横尾忠則も好きだし、和田誠も好き。特に純喫茶を取られると何もなくなる。活力が消えるし、日々の生活がままならなくなる

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何がしたいのか分からない

何がしたいのか分からない

 最近何がしたいのか分からない。仕事もこのまま続けていいのか分からないし、晩ご飯の献立も分からない。何なら休日何していいのかも分からない。先週今になってメルカリを始め、本が8冊売れた。それから何がしたいのか分からなくなってしまった。メルカリが諸悪の根源かもしれない。そんな考えに至るくらいには頭が悪くなってしまっている。

 今日は有給なので、早起きして喫茶店のモーニングを食べ、(調べずに行ったら1

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真夜中が寂しくてよかった

真夜中が寂しくてよかった

 駅前のタリーズにいる。オープンテラス型で、大通りを歩く人らを眺めながら何かしらのラテを飲んでいる。目の前には成城石井がある。おばさま方が惣菜を買う。女子大生はミスドに並ぶ。私は何とかラテを飲む。



 去年から突然全身の脱毛症になった。激務故のストレスかもしれなかった。そして私は双極性障害になり、先月から休職した。怒涛の勢いで迫り来る三重苦。背負うには余りにも重すぎる。

 いや余り重くない

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消えたポムの樹はいかにして出現するか

消えたポムの樹はいかにして出現するか

 消えたと思っていたポムの樹が県をまたいで出現した。本当の事を言えば神戸在住時代よく通っていたポムが潰れ、愛知に引越したら近所にポムが開店したというただそれだけの話である。



 神戸を離れてしばらく経つ。もう5年ほどになるだろうか、転職してから全国転勤になり、縁もゆかりもない土地、愛知に辿り着いた。愛知県民には失礼な話だが、この土地には何もない。都会かと思いきやまあまあの田舎で、うるさいバイ

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カラオケ喫茶のマナーについて

カラオケ喫茶のマナーについて

 大学病院横のコメダ珈琲には高齢者しかいない。隣席に座るお姉さま方四人組は、最近の床屋事情に花を咲かせる。歳を取ると床屋に行かず自分で邪魔な部分を剃るらしい。全然知らなかった。



 喫茶店に行くのが好きだ。特に純喫茶だとなお良い。大抵高齢者しかいないし、静かだしタバコも吸える。軋んだ椅子に深く座り、客たちの会話に少し耳を傾ける。盗み聞きも甚しいが、これが楽しいのである。

 高齢者の騒がしさ

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ポムの樹の出現と消失

ポムの樹の出現と消失

 1番近くのポムの樹が潰れた。これで市内は全滅である。元々は4店舗ほどあったはずだが、いつのまにか全員消えてしまっていた。ああ、愛しのポム。消えた君らはどこへ行ったというのか。私を置いてどこで何をしているのか。



 大事なものはいつのまにか無くなるわけで、ポムの樹だけでなくずっと通っていた喫茶店も潰れた。彼氏も別れて分解したし、美味しかったスタバのなんとかラテは期間限定でもう飲めない。大事な

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病院のスタバにて

病院のスタバにて

 大学病院内のスタバにいる。待ち時間が2時間はざらなので、利用する人は多い。高齢者がほとんどであるため、注文はホットかアイス。〇〇フラペチーノは言いにくそうになんとか伝えている。レジ横のベンチで新作を飲みながら、高齢者の列を眺める。

 なかなか呼ばれない。1時間スタバで潰したがまだ呼ばれない。私は皮膚科に通院している。全身の脱毛症を患っており、普段はウィッグを着用して生活している。戸惑ったのは最

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記録は自分を助けるか

記録は自分を助けるか

 五右衛門のパスタが食べたかったのにランチはどれも1000円以上するので向かいのクリエでパスタセットを頼んだら1023円した。



 私は日記をかれこれ5年ほど書いている。大学4年生の頃からおおよそ2週に1回のペースで書いている。感想も書くが、ほとんどは記録である。何月何日誰と会った。どこへ行った。何をした。疲れた。大体こんな感じで思ったことはそれ程残さない。

 先日読んだ本に、「1日の終わ

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日々を助けてくれる夜

日々を助けてくれる夜

 夜が助けてくれる日がある。今日の名古屋は柔軟剤と雨上がりのアスファルトが混じった初夏の匂い。サラリーマンをやっていると、交通事故的理不尽に遭う事もあり、何もできない事もある。本当にサラリーマンやってる。自分、えらい。まじで。



 深夜0時を過ぎると、街行く車はほぼタクシーになる。都会と田舎の狭間をゆく名古屋も、夜はそういうところが都会的とでも言うのだろうか。しかし爆音で走る

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名古屋について

名古屋について

 名古屋の夜ってどうしてこんなにも甘ったるい匂いがするんでしょうか。洗濯物、柔軟剤、香水...そういった類の人工的な甘さを感じます。
 15階建の11階に住んでいるので眺めはなかなか良いのですが、なぜ地上の匂いがここまでやってくるのか。うっすらと疑問に思ったまま1年が過ぎてしまいました。

 今となっては名古屋の事を少しずつ愛せるようになってきましたが、異動したばかりの時はかなり拗ねました。当時の

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