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宛先のない手紙 vol.2

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ほぼわたしの考えを垂れ流すエッセイのようなもの。その2。
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#cakesコンテスト

わたしたちは融け合えない

わたしたちは融け合えない

群像劇が好きだ。群像劇とまでいかなくとも、主人公以外の登場人物たちが「生きている」ものが好きだ。

「生きている」と感じられるかどうかは、完全なわたしの主観だけれど、今パッと思いつくのはこのあたり。(完全なる好みです)

・ハイキュー!!
・鋼の錬金術師
・彼氏彼女の事情
・CRAZY FOR YOU
・金色の野辺に唄う
・レミゼラブル
・半分、青い
・大河ドラマ(すべてではないけれど)

映像も

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大樹にはなれないけれど

大樹にはなれないけれど

心のぐちゃぐちゃが体に及んで、倒れていた。子どもが持ち帰ってきた学校の便りも読めていない。何なら封書は封も開けられていない。

浮き沈みが激しい自分とは小学校高学年頃からの付き合いだから、ある意味で「慣れ」てはいる。それでも、つらいものはつらいし、避けられるものなら避けたい。慣れはただの「ああ、ヤバイな」という気づきにしかならなくて、避ける技術は一向に上がっていない気がする。

目覚めていると本当

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お金は目の前ではなく先にある

お金は目の前ではなく先にある

お金が好きだ。でも、稼ぐのは好きじゃなかった。

物欲はそれなりにある。だから、お金は必要で、「生きていけるだけあればいい」とまでは達観していない。ノストラダムスの予言の話を友人としながら、「恐怖の大王じゃなくて札束降ってきたらいいのにね」と言っていた小学生だった。結局、札束はもちろん恐怖の大王も降ってはこなかったけれど。

いつだって、やりたいことやなりたい職業がお金と結びつけられなかった。「こ

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孤独を飼い慣らす

孤独を飼い慣らす

「“ひとり”を好み、“独り”を怖がる若者たち」

高3の秋、AO入試の一次試験用に書いた小論文のテーマだ。携帯が当たり前のものになり、そこで起きるコミュニケーションの変化について、携帯を持っていない高校生として書いたものだった。

高3当時、携帯を持っていない人はかなりの少数派だった。そのことが関係しているのかどうかはさておき、二次試験の面接で教授たちに「小論文がおもしろかった」と言ってもらえたこ

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マンガとわたし: 3億は用意できないけれど

マンガとわたし: 3億は用意できないけれど

「好きな女に“何も考えずに休め”って言えるくらいは、持っておきたいんだよね」

マンガ「ハチミツとクローバー」に出てくる、真山のセリフだ。社会人になったのに、学生時代のまま格安家賃のアパートに住み続けている彼に、後輩の竹本(学生)が理由を尋ねたのだ。

その答えが、「お金を貯めたい」で、お金を貯めたい理由が、「チャンスが訪れたときに飛び込むための資金」と、冒頭の「好きな人」のためだった。

鬱の人

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マンガとわたし:大雑把なカテゴライズと悪意

マンガとわたし:大雑把なカテゴライズと悪意

昔、同級生に台湾の子がいた。両親ともに台湾人だったのか、ハーフだったのかはわからない。ただ、アジア人だから見た目が大きく特徴的だったわけではないし、言葉も不自然さのない日本語を話していた。もしかしたら、日本生まれ日本育ちだったのかもしれない。

彼はなかなかのヤンチャぶりで、クラスメイトと喧嘩をすることも多かった。女子から「バカじゃないの」と思われる男子生徒のひとり。見た目や話し方に特徴がなかった

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死ぬまでに、あといくつ箱を開けられるのだろう

死ぬまでに、あといくつ箱を開けられるのだろう

久しぶりに、小説の赤ん坊を書いていた。

小説の赤ん坊とは、プロットにすらなっていないメモレベルのもののこと。セリフであったり、一文であったり、ただのキーワードでしかない単語であったり。そんな、形になるのかすらわからない、言葉の集合体だ。

目の前に、「はい、どうぞ」と箱を置かれ、ほんの少しだけ開けてみた、そんな状態。とりあえず、まずは中身を覗いてみて、見えたものをメモってみました、といった感覚だ

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思考の言語化と念能力

思考の言語化と念能力

昨日、熟成させた方が書けるものもある、というnoteを書いた。

今日は、その続きのような内容だ。

***

ふだん、考えていることはありますか?

こう問いかけられて、「まったくない」と答える人はいないのではないかと思う。人は何かしら考えながら生きている生き物なのだし、家事にしろ仕事にしろ、何も考えないだなんてことは無理だろうから。

ただ、「考え続けていることはありますか」と問われると、

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“書き頃”まで熟成させる

“書き頃”まで熟成させる

中学生頃から、何かを思いつくたびにメモをする習慣がある。学生時代は、そのほとんどが創作に関するネタだったけれど、今はnoteやブログに書きたいと思ったものの断片をメモすることも多い。

昔は手書きのノートだったけれど、今はほとんどがスマホに詰め込まれている。中にはnoteの下書きに直接入れられているものも。キーワードだけであったり、一文であったり、タイトルだけであったり、メモの形はさまざまだ。

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“一応オトナ”のこどもの日

“一応オトナ”のこどもの日

わたしは、一体いつからオトナになったのだろう。

そんなことを思う。いやいや、そもそも“オトナ”になれているのだろうか、とも。

曲がりなりにも子どもをふたり育てているわけで、それなりに年齢も重ねてきているわけで、さらに仕事もさせていただけているわけで。さすがにコドモではないだろう、と思いたい。

だけど、じゃあ、果たしてわたしはオトナなのだろうかと考えると、子どもの頃のわたしがイメージしていたオ

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わたしだけの100点を目指し、貫け

わたしだけの100点を目指し、貫け

緑の中にいる。

木々の中を吹き抜けていく風が気持ちいい。空気は澄んでいて、ほんの少しだけ冷たい。カサカサカサ、と葉が風に擦れる音が聞こえる。見上げると、ときどき葉の間から差す光が目に入り、目を細めた。

周囲にはそれなりに多くの人がいるけれど、人の放つエネルギーよりも、木々が放つエネルギーの方が多くて、どこか落ち着く。息子たちは相変わらずややこしいけれど、ふだんよりもゆとりをもって見守れるのは、

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卯岡note・スキ数TOP5記事

卯岡note・スキ数TOP5記事

前回はアクセス数のランキングをご紹介しました。noteではアクセス数のほか、コメント数、スキの数でも並べ替えることができるので、今回はスキの数が多かったものを5記事ご紹介してみます。

アクセス数と多少異なる結果になっています。見比べてみるのも楽しいですね。

この仕事だけに限った話ではありませんが、「どうしようどうしよう」という不安って、大なり小なりあるものですよね。

今成功していると感じる人

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今を変えられる過去のアリはいない

今を変えられる過去のアリはいない

映画「バックトゥーザ・フューチャー」が好きだ。もうなくなってしまったけれど、ユニバーサルスタジオジャパンにあったアトラクションも好きだった。

タイムマシン・デロリアンを作ったドクと主人公とのやりとりが時にコメディタッチで、ハラハラしたり笑ったりしながら家族と観ていたことを憶えている。

1のエピソードは、過去に飛んだ主人公が、両親が出会うはずだった出来事に関わってしまい、自分の存在が危うくなると

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卯岡note・アクセス数TOP5記事

卯岡note・アクセス数TOP5記事

noteに投稿したものの数が200を超えていました。今日は、全期間のアクセス数で多かったものを下から5記事ご紹介してみます。

GWのお暇なときにでも、よろしければどうぞ。

相変わらず、新しい仕事に手を挙げてみては、そのたびに「わたしの精一杯で足りるだろうか……」という恐怖感でビクビクしています。

「えいやっ」という勢いと、「ガクガクブルブル」が同居している、そんなわたしです。

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