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【雲の中の富士山を登った時の話・1日目⑯】山小屋の悲劇

こんにちは! 雲の中の富士山を登った月見里です!

今までの記事は、こちらのマガジンにまとめてありますので、ぜひご覧ください!


前回、天が裏切って雨の中、ようやく目的の山小屋にたどり着いたところからスタートです!

ちなみに、左手側が真っ白なのは、雲としぶきです!!

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久しぶりの屋根がある室内


くたくたになりながら、戸をスライドさせました。

指がかじかんで、うまく取っ手の溝に入らなくて苦労しました笑

中はこのように、木造の作りで、山小屋といった感じです。

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雨が降っているからか、土間の腰掛部分には、一面ブルーシートが引いてありました。山小屋の方々もお見通しだったのですね。

特別暖かいわけではないですが、風がなく、雨も降っていない分、ありがたいです。



開けると、私の先に二人いるだけで、全体的に暗い空間でした。

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私は、入ってすぐスタッフと手続きをしました。

事前に予約をしていたので名前を告げると、タオルとポリ袋を渡してくれながら、簡単な説明を受けました。

ざっくりいうと、

①濡れた服やバッグ、靴は、手渡されたポリ袋に入れて管理すること

②その荷物は自分たちの布団の上にあるフックにかけること

③夕食の時間は30分刻みで選択できること

④夕食の時に明日の朝ご飯としての弁当が配給されること

⑤お手洗いは外の離れにあり、300円を一度支払ったら、そのあとは何度も使用可能なこと

が主な内容でした。


③の夕食の時間については、私は約一時間後の六時半を指定しました。お腹も減っていましたが、まずはこのずぶ濡れの状態を何とかしなくてはいけません。風邪をひいてしまいます。

外気が寒いときは、自身の冷えた体に疎くなっていましたが、室内に入ってわずかに暖かいところに来ると、自身のおそろしく冷えた体に震えてしまったのです。




ずぶ濡れ


さて、まず私は、スタッフに渡されたポリ袋に濡れたものを入れるところから始めました。

震える手で、ゆっくりとレインウェアを脱ぎました。

なんとなく予想していましたが、ずぶ濡れでした……。上半身は、首元、手首が、下着、タートルネック、ともに濡れていました。レインウェアの首元、手首の袖から濡れたのでしょう。一方方向に雨が落ちるのと違って、霧が常に浮いているものだから、袖の隙間から水気が入ってくるのです。

さらに、上半身はまだしも、問題は下半身でした。レインウェアが機能していなかったのか、あるいは上半身の水蒸気が下半身にたまったのか、下着ごとずぶ濡れでした。部分的とかではなく、完全に濡れていました。

皆さんは、私のようにちゃちな古いレインウェアではなく、↑のミズノのしっかりしたレインウェアなどを使ってください!!

正直、登っているときは、ほぼ常に動いているからか、そこまで濡れているものだとは気づきませんでした。



寝床へ


ひとまずレインウェアだけ脱いで、カバンと一緒にポリ袋に入れて、私は、自分の寝床まで行くことにしました。


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玄関から寝床はカーテンで仕切られていました。

カーテンをくぐると、カニ歩きをしないと通れないくらいの細い道がまっすぐ伸び、両側には二段ベッドが所狭しと並んでいました。

戦争映画で見たことがあるような光景でした。


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寝床は、隣とは薄いカーテンで上半身の部分だけ仕切られているだけの簡素な造りでした。かろうじて目線は合わないようなカーテンの位置ですが、起き上がれば丸見えです。

このシングルサイズ以下のスペースのみが、個人に許されたパーソナルスペースです。ここでのみ、自分の荷物を置くことができ、ここでのみ眠ることが許されるのです。

足元の天井のフックに、ポリ袋を吊るすのです。泥だらけの靴もポリ袋に入れて吊るします。

実際そうしてみると、実に狭い。圧迫感が凄まじいのです。

しかも、その作業をする間に、布団が濡れていきます。

それに、天井に近いため、常に中腰になって作業をするので、とてもつらいです…。

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バッグを開ける


この濡れた状況を何とかしないと、明日も濡れたレインウェアを着て寒い目にあうことが必至でした。

しかしその時、閃きました。私は、汗拭きのためにタオルを持ってきていたのです。

まさか雨を拭うために使うとは思ってもみませんでした。一方で、タオルを一枚しか持ってきていないことを後悔しました。

しかし、タオルを取ろうとバッグを開けると――バッグの中もずぶぬれでした。

水分補給やゼリーを取り出すときになんとなく気づいていたものの、気づかないふりをしていました。気づいたところで、対策のしようがないからです。

しかし、そろそろ現実を見なくてはいけません。

防水のはずでしたが、チャックの布地のところか、背中に当たる部分から染み込んだのか、浸水したのでしょう。

皆さんは、ちゃんとした防水の登山バッグと、吸水性の高いタオルを持っていくことをおすすめします!!


財布も、紙幣一枚一枚がずぶ濡れの状態でした。しかし、さすがは日本のお札は和紙で作られているだけあって、水に強いです! 破ける気配はありませんでした。

とても幸いなことに、替えの着替え類はジップロック付きの圧縮袋に入れていたおかげで濡れていませんでした!!(というより、その確信があったからこそ、登山を続行しました。もし、替えの着替えもずぶ濡れだったら、気温0度近くで濡れた状態は危険なので、登山を断念していたかもしれません)

皆さんも、絶対に袋にいれたほうがいいです!!

それも、圧縮袋ならかさばらないので、一石二鳥です。

私は、この圧縮袋に救われました!

実は、着替えが濡れたか濡れていないかで、山小屋の人々の明暗は分かれます……その話はまた次の記事でお話しします。

ちなみに、持ち物についてはこちらの記事で触れているので、ぜひこちらもご覧ください!



 今回は以上となります。

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