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じょーじ
2024年6月22日 18:32
世界は祈りでできている祈りは消えない。願いは終わらない。誰かの思いは目に見えないところで静かに降り積もり溢れる時を待つ。やがて積もった祈りの海はマグマのように熱くなり小さな刺激で爆発する。その爆発が火をつけてその脳みそが回りだすそうしてモノが生み出されるのだ。良いも悪いも元を辿れば誰かの祈りであったのだ。世界は祈りでできている。宇宙と歴史のはじまりがひ
2024年6月22日 10:51
さっそくロードマップをおっちゃんに見せる。おっちゃんはじっくり見た後、ニヤリと笑って「あとは社長と話せや」と、言った。3人で猪肉を食べて解散した。次の日、河川敷にあの3人が遊びにきていた。宇宙の映像を夜まで眺めていたあの3人だ。町工場に派遣されて3ヶ月ほどが経っていた。数学女子のセナ、パソコンオタクのハマ、日焼け坊主のヤヘイである。昨日に引き続き、河川敷は宴会である。と
2024年6月21日 15:43
二つ目の砂場に着手しはじめた。うちの近くにある公園は、高低の2箇所に分かれる。低いところにあるメインの大きい公園と、僕ら家族が拠点にしている高台にある公園だ。その二つの間に森がある。その森を降ってもう一つの公園を通り、僕らはいつも児童館に行く。その低いところのメイン公園の砂場も、綺麗にすることにした。しかし、骨が折れた。行くのに山を降らなければならないからだ。上
2024年6月20日 10:03
河川敷に着くと、目一杯に紙を広げて、てっぺいが何かを描いていた。牧場で描いていた地図に熱心に書き込んでいるようだった。それが読めない文字なのか、絵なのか、僕にはわからない。でもとにかく思いつくままに書き殴っている。出てくるアイデアに手が止まらないという感じだ。おっちゃんは微笑みながら、その横を通って家に入っていった。僕はてっぺいをずっと見ていた。一時間が経つ。てっぺいはまだ
2024年6月19日 12:08
僕はとにかく、高い山を作ることにした。砂場もすっかり綺麗になって、娘も砂場に飽きてきて、何をしようかと悩んだ末に、でっかい山を作ると決めた。とにかく砂を集めていく。100均で買ったスコップを僕が、冷凍庫で氷を掬う用のスコップを娘が持って、そのプロジェクトは動き出した。これには理由があるんだ。前の梅雨明けに学んだが、砂場は放っておくとどんどん草が生えてくる。雑草の、根っこも種も根
2024年6月18日 07:52
その牧場はハイテクだった。一見、家族経営の小さな牧場に見えたそこには、たくさんの科学技術と哲学が詰まっていた。そこは完全に自給自足になっていたのだ。電気、ガスなどのエネルギーも、だ。ここは本当に日本なのか?僕が学んだ限りでは、日本の食料自給率は世界でも最低水準で、エネルギーに関してはことさらに低いはずだ。それがここでは、、、BBQの後、牧場の全貌を見せてもらった。牧場は思って
2024年6月17日 18:00
公園に"救い"の手が入った。行政だ。公園のボーボーに伸びていた雑草を一気に刈ってくれたのだ。電動の機械で。僕が手動でやった草刈りはなんだったんだと思うけど、まあそれはいい。今がいいならそれでいい。それによって公園がすごく綺麗になった。なるほど、清潔感って大切なんだな。これで「虫がいるからあの公園いきたくない!」って言ってた子どもたちも公園に来てくれるだろう。どうやら僕は公
2024年6月16日 22:49
中学が始まるまでの春休み、僕らは毎日おっちゃんのとこにいた。朝から晩までだ。あれからママがとやかく言うことはなくなった。まだパパとは話せていないけど。おっちゃんはそのことについて、何か聞いてくることはなかった。その日、おっちゃんのナワバリの広さに、さらに驚くこととなった。朝、おっちゃんが「肉が食べたい」とつぶやいたかと思うと、農具を置いて歩き出した。僕らも声をかけられて、おっ
2024年6月14日 08:39
砂場の草はなくならない。だいぶ減ったかと思ったら梅雨に入り、梅雨が明けたらまた生えていた。しかもけっこうしっかりしたやつ。悔しさに混じって、まだ続けられるという安心があることに、僕は驚いた。そろそろ暑くなってきた。夏になったらどうなってしまうのか。まだ草を抜いているのだろうか。終わりの見えない草抜きを、終わりが来るまで続けていく。そのうち何かが見えるはず。そんな時、妻が
2024年6月13日 07:09
「お前は何をしてるんだ」第一声がそれだった。グッと胸が苦しくなる。「この大事な時期に遊びまわって、 中学受験もせず、母親にもそんな態度で、、、」相変わらずこっちの話は聞かない。ろくに家にいないくせに。「僕は公立中学に行きます。 私立受験はしません。まあもう間に合わないけど」カッとなって立ち上がった。前と同じだ。同じじゃダメだ、と思って言葉を絞り出した。「あのさ! 僕
2024年6月12日 07:55
天邪鬼で多動症で注意散漫の僕は、おそらく苦労した人生だった。なにかしなければいけないことがあるときは、なるべく自分を騙して、これは別に大事じゃないと思った方がやれるのだ。なるべく「べき思考」のプレッシャーを減らさなければ、僕は苦しくなってしまう。小学校の時はずっと授業中に小さい声で歌ってたし、中学の数学のケアレスミスは止まらなかったし、高校で受験勉強中、両足で貧乏ゆすりをして、
2024年6月11日 21:35
てっぺいは「教室ビジネス」を急速に発展し始めた。家庭教師が教えてくれたことがある。「良いビジネスモデルは売れる」僕はこのとき、この言葉を理解した。てっぺいはクラスに弟子を作り始めたのだ。「えんぴつけずり」「消しごむハンコ」の注文は増え続けていた。そして自分でもできるんじゃないか、という男たちも出てきていた。それを見て、「教えてやろうか」と声をかけていったのだ。そして注文をそ
2024年6月11日 10:11
日曜の夜、僕にパパとの交渉の場が設けられた。毎日あった家庭教師を半分に減らしたい。できるだけあの河川敷のブルーシートの家で、てっぺいとおっちゃんと過ごしたい。そして門限を6時に設定し、余計な心配をされるリスクを減らしたい。だから、まずてっぺいの話をしてその次、、、「ダメだ」は?なにも言っていない内に放たれたパパの一言目がそれだった。あまりの強引さにイラついた。用意してただけに狼狽
2024年6月11日 01:39
小六のこんな中途半端な時期に転校してきたコイツは、ひどく個性的な見た目をしている。髪の毛はボサボサで、服は汚れていて、ずっと口を開けている。授業中もずっと歌ってるし、貧乏ゆすりもひどい。黒板を見ることもなく、何かをノートに書き殴っている。かと言ってずっとひとりぼっちなわけじゃなく、休み時間になるとクラスの人気のある女子を口説いていた。とにかくマイペースで周りの目は気にしない。だいぶ