じょーじ

物語を書きます。絵も描きます。短歌作ります。お笑いが好きです。クリスチャンです。しょう…

じょーじ

物語を書きます。絵も描きます。短歌作ります。お笑いが好きです。クリスチャンです。しょうもないことから深いこと、考えたい!一人の妻とニ人の娘の四人家族。関西人。男性の育児、結婚生活のこと話したい。対話歓迎!

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    聖書の中の「箴言」をベースに小説を書いています。 正しきものと悪しきものの歩みをそれぞれ描いています。しかしその向かう先は、、、

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    聖書の中の「創世記」を組み込んだ小説を書いています。 戦後の絶望の中で、一人の人が神に呼ばれ歩んでいく物語です。

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自己紹介 じょーじです。友になる牧師に。(2023/09/03更新)

じょーじです! はじめまして! アーティストになろうとしています、いややってます! @hiro_art_in_christ でインスタやってます! 小説家もやってます!『Adam』がイチオシ! 短歌もたくさん詠んでます。 聖書もたくさん読んでます。 それら全部が相互作用して楽しいです。 聖書はアートに読むに限ります。 いろいろやってます!! モットーは、 「すべてのことに意味がある、すべてが無駄じゃない、虚しくない。  だからたくさん恥をかくんだ。  その恥が誰かの救いにな

    • 小説「洋介」 14話

       季節は春になった。 一週間の春休みが始まる頃。 終業式の後、二人は河原にいた。きっと二人は両想い。  石を浮かせるまでにもう1分もかからない。 彼女が隣にいても、スッと静まることができる。 そしてゆっくりと、縦にも横にも石を動かすこともできる。 静まりのスイッチをオンにしている状態は心地いい。 周りが静かになって、頭が冴えてくる。 いろんなアイデアが浮かんでくる。 それが楽しい。 本質を掴む、その感覚がどんどん研ぎ澄まされていく感じがした。  あの、この能力がバレた日

      • 小説「洋介」 13話

         始業式の朝。 教室につくと、久しぶりに見るあの子がいた。 なんとなく緊張してしまった。 あのあと何度か河原に行って練習をしていたが、結局冬休みの間は一度も会えなかった。 そのときは目が合っただけで会話なかった。 他の女子と話していたし、そのあとすぐに体育館に移動したから。 そして校長のあいさつやら、連絡事項があり、その間、一度も会話はなかった。 すぐに帰る時間になり、校門を出たところで彼女が待っていてくれた。 「久しぶり」  彼女が笑顔で話しかけてくれた。 心なしか表情

        • 小説「洋介」 12話

           冬休みに入って一週間が過ぎた。  親戚が家に来たり、家族でおばあちゃんの家に行ったりした。 普段は仕事で忙しい両親に、ここぞとばかりに連れ回されて、僕も忙しかった。 そのため、冬休みに入ってから河原には、行くことすらできなかった。つまりはあの子にも会えない。 会うためには家に直接行くしかない。 河原からすぐのところにあるらしい。 三丁目のスーパーの近くの一軒家らしい。 探せばすぐ見つかるだろう。 何度か行こうと思ったけど、照れくさくなってやめた。 彼女のことを考えると、な

        • 固定された記事

        自己紹介 じょーじです。友になる牧師に。(2023/09/03更新)

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          小説「洋介」 11話

           決意の翌日。  学校であの子を見つけると、うれしくなって「おはよう!」と笑顔で話しかけた。 僕の前日からの変わりように彼女は驚いているようだった。 そうだった、昨日は気まずかったんだっけ。 彼女は少し照れくさそうに「おはよう」と言ってくれた。 その間に流れる空気に少し緊張した。 でも、自然な流れにゆだねようと決めたのだ。 リラックス、リラックス、感情が自然に出てくるままに。 緊張はあっても、その緊張を押しやるように、喜びが心から溢れ出てきて、表面まで到達する、みたいな感

          小説「洋介」 11話

          小説「洋介」 10話

           次の日の学校。  ロクにあの子の顔を見ることができない。 さっと顔を避けてしまう。 彼女もこっちを見ないようにしている気がした。  放課後、河原に行ったが、とても練習する気にはなれない。 今日、あの子が来る可能性は低いけど、なんとなく土手に座って、あの子のことを考えていた。 「どうしてキスしたくれたんだろ。僕のことすきなんかなぁ」 そんなことを、足をバタバタさせながら、にやにやして考えた。 すると辺りが赤く染まってきた。 すると頭の回転はスローになって、どんどん思考の

          小説「洋介」 10話

          小説「洋介」 9話

           最近は日が沈むのも早くなった。 河原に来ても、長くいられないのが残念だ。 夕日に間に合わないこともあった。 でも浮くまでのスピードも、ずいぶん早くなった。 最初の時は、浮くのはいつも、ピンポン玉ぐらいの大きさの、きれいな丸い石だった。 最近は、違う石が浮くこともある。大きめの石も時々浮く。。 この時はまだ、特定の対象を浮かすというよりは、浮いてくるのを待つという感じだった。どうやって浮く石が選ばれているのかはわからない。 特に底まで行くの時間が短くなっている。心の凝りが

          小説「洋介」 9話

          小説「洋介」 8話

           石を浮かせられるようになったと、僕は確信した。 その方法を掴んだ、と。 あれから何度も、石を浮かせることに成功した。 特に意識していないが、いつも浮いてくる石は同じな気がする。 しかも、どんどん早くなっている。 浮かせるまでの一つ一つのポイントも言葉にして理解できている。 うれしい。 特に何がしたいとかじゃないけど、うれしい。 さらに熱心に、毎日夢中になって練習した。 練習は河原でのみ、ほかの場所では特にやろうとは思わなかった。 できる気もしなかった。  僕はこの力を

          小説「洋介」 8話

          小説「洋介」 7話

           河原についた。 誰もいなかった。 河原に来るともう、自然にスイッチが入る。 太陽のほうに体は向いていて、集中に入る。 ここまでは無意識だ。 心を静めて、自分の中の声を聴く。 目を閉じているよりは明るいほうをぼうっと見ているほうが集中できる。 「ん?あれ?お?」  ぐんぐん集中が進んでいく。 今日はなんだか調子がいい。 自転車が乗れるようになった時を思い出した。 一度できたら、できなかった時が信じられないぐらいに、当たり前にできる。 感覚を掴めたってことなんだろうか。

          小説「洋介」 7話

          小説「洋介」 6話

           次の日の学校。女子に話しかけられた。 「なぁ、昨日河原おらんかった?」  ギクリ。なんとなく嫌な気持ち。 河原の練習のことを知られたら自分の世界に集中できなくなる。 「いやまぁ帰り道やし」  ちょっとぶっきらぼうになってしまった。 「ふーん。なにしてたん?」 「べ、別に。ただ河原すきやねん」 「そうなん?!私も!」  いきなりテンション上がるやん。 クラスで話すときは関西弁になるんだ。  そのときちょうど授業開始のチャイムが鳴り、その子は僕の方を振り返りながら自分の席

          小説「洋介」 6話

          小説「洋介」 5話

           初めに石が浮いてから3か月。 二回目から2ヶ月。 今日もいつものように、誰もいない河原で練習していた。 もはや石を浮かそうという気持ちは薄れている。 むしろこの静まる時間が好きになっていた。 石を浮かすことは頭の片隅にそっとある、という感じだった。 ちょうど1時間ぐらいたち、周りの色がオレンジを過ぎ、青が少し混じってくるころが好きだ。 心は静かに、温かい気持ちになっていく。 そして段々と、体の力は抜け、"よりかかる"ことができるようになる。 その時、ストン、ストンと力

          小説「洋介」 5話

          小説「洋介」 4話

           うちの家族の帰りは遅い。 だから学校の後には大量の暇がある。 そして僕はどうやら変わり者らしい。 あんまり友達はいない。 話はできるやつが何人か。 いいんだ。一人のほうが好きだし。 どうやら周りのみんなもそれをわかっていた。 あんまり焦らない性格だったし、焦りを必要としない環境だった。 そのため他のことは気にせず、石を浮かせる練習にじっくりと時間をかけた。 “心の凝り”をほぐしていくにつれて気が付いたのは、 不安や恐れ、焦りが自分の中にあることだった。 その一つ一つを、

          小説「洋介」 4話

          小説「洋介」 3話

           走って家に帰った。家には犬のぺス以外誰もいない。いつものことだ。共働きの両親と中学の姉、高校の兄の帰りはいつも遅い。  ソファに座り、いつもはすぐにつけるテレビを、その日はつけなかった。 石が浮いた時の感覚を反芻した。 「まずは夕日だ。  あれは鍵だ。  そして次に心がゆるまないとダメだ。うん。  心を夕日でいっぱいにするんだ。  そして頭の中が溶けて、力が抜ける。  その後に大きな力に包まれて、、、  うん。そしたら浮いたんだ」 ペスがこっちを見てる。ひとりごとだよ。

          小説「洋介」 3話

          小説「洋介」 2話

           あの日から一ヵ月。 いまだに石は浮かない。  今も夕暮れ時。 あれから何度夕日をみてもあの感覚にはならない。  そもそもやろうとしてできるものではないのかもしれない。 期待してしまっている分、期待できていないのかもしれない。 もうどんな感覚だったかもはっきりと思い出せない。 あの時の記憶は薄れてしまっている。  そのときふと、河原からななめ右上を見てみると、 ベビーカーに乗っている赤ん坊とその母親を見た。 その時、心が緩んだのを感じた。 その瞬間、その心の隙間に入り

          小説「洋介」 2話

          小説「洋介」 1話

           帰り道、パンパンのランドセル、川沿いを通る。 広めの川を挟む広めの河原。 高く盛り上がった土手の上を歩く。  ぼくはここから見る太陽が好きだった。 夕日はもっときれいだ。 水面に反射して橋の裏側のところにゆらゆらと光が映っているところは、ずぅっと眺めていられた。 初めて石が浮いたその日も、ぼくは夕日を見ていた。  秋に入りたてのその日の夕日は特に強烈で、赤の中にオレンジと朱色がまじっていた。 少し落ち込んでいたその日は、川に白い鳥がいて、足を止めて見ていたんだ。 鳥が飛

          小説「洋介」 1話

          小説『洋介』プロローグ

           帰り道。 落ちている石を、おもむろに宙に浮かせる少年。 背負うランドセルより高く石は浮かびあがり、そしてクルクルと回る。  秋、夕日がかった河原、周りに人はいない。  小さな田舎町。 ここではこの時間、人はめったに通らない。 少年はこぶし大の石を3メートルほども浮かせ、楽しそうだ。  初めて石が浮いたのはちょうど一年前、少年は5年生だった。 少年の周りは静かに、赤と闇が交じっていた。 ーーーーーーーーーーーーーーー 過去に書いた「石」という作品を 改めて話で区切って

          小説『洋介』プロローグ