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小説家プロジェクト

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小説を書いてみよう。 思いついたものから。
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記事一覧

『公園物語』 その16

二週間に一度、ぐらいのペースで公園に行って絵を描いた。 娘のおかげで全然怪しくない。孤独…

じょーじ
1日前
8

「天才とホームレス」 第18話 『おっちゃんと過去』

俺は天才だった。 昔から神童と呼ばれ、村では誰よりも優秀やった。 高校に上がって街に出て…

じょーじ
8日前
10

「天才とホームレス」 第17話 『てっぺいと過去』

大阪の汚ない街で生まれた。 小学校に入った頃、父ちゃんが死んだ。 おれは死んだの意味がわ…

じょーじ
11日前
11

『公園物語』 その15

「自然農法」 そんな言葉が飛び込んできて、僕は飛びついた。 肥料も農薬も使わない「ほった…

じょーじ
2週間前
10

「天才とホームレス」 第16話 『教会とお祭り』

教会にはたくさんの「悩み」が集まるらしい。 僕らはあの黒人神父のところに頻繁に通うことに…

じょーじ
2週間前
13

『公園物語』 その14

僕も秘密基地を作ろうと思った。 先日の「秘密基地騒動」を経て、ぐるぐると考えが巡った。 …

じょーじ
3週間前
16

『公園物語』 その13

冬の入り口に立った公園は静かだった。 もう砂場にも、公園にも、あんまり草は生えていない。 砂場で大きめの山を作ってその上に座って空を見る。 その時、フェンスの奥の山の中で、影がサササッと動いた。 「ぬぬ?!」 なんだあれは? バッと立ち上がって、ダッと駆けていって、ソローっと覗いてみる。 そこには素晴らしい「家」があった。 秘密基地だ、、、! 落ちていた木が丁寧に組み合わされている。 そのクオリティに驚いた。 その「部屋」から出てきた少年に声をかけた。 「これすご

「天才とホームレス」 第15話 『ロケットえんぴつと教会』

僕を除く4人は、水を得た魚のように、売り場を獲得していった。 てっぺいは、あのタバコ屋や…

じょーじ
1か月前
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『公園物語』 その12

骨組みだけで屋根のない、赤レンガのスペースにあるベンチに、 少女が僕から1.5メートルあ…

じょーじ
1か月前
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「天才とホームレス」 第14話 『中学とコミュ力』

中学校には小学校の倍の人がいた。 二つの小学校から来るのである。 しかし、半分は小学校か…

じょーじ
1か月前
25

『公園物語』 その11

夏を乗り越えて過ごしやすい秋になった。 その頃、僕は長年の夢だった、油絵を始めた。 夏休…

じょーじ
1か月前
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「天才とホームレス」 第13話 『賛辞と始動』

おっちゃんは不労所得が嫌いらしい。 「働いた分、お金をもらう。  働かんと儲かったらそれ…

じょーじ
1か月前
18

『公園物語』 その10

実は僕は英語ができる。 昔、一年弱、アメリカに行ったのだ。 そのときも、何か立ち止まりた…

じょーじ
1か月前
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「天才とホームレス」 第12話 『お泊まりとお風呂』

泊まるのに必要なものをすべて与えて、 てっぺいと部屋に入った。 こんなことは初めてだ。 友達も、友達が泊まりに来るのも、 実はてっぺいが初めてなのだ。 ママは張り切って豪勢なご飯を出した。 てっぺいはガツガツと全部たいらげた。 ママは嬉しそうだった。 てっぺいも幸せそうだった。 そうかてっぺいのお母さんは、、、 いやいや、そんなこと、勝手に考えるのは失礼か。 しかし、てっぺいがいつもより甘えた顔に見えた。 そんなわけで、僕の部屋に入った頃には二人は動けないぐらい満腹で