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#世界
映画『Everything Everywhere All at Once』
かけがえのない、という日本語がぴったりくると思った。
運命というと狭く、さだめというとそれ以外の道が排除されてしまう気がする。人知を超えるほど世界は壮大かつ広大で、かけがえのないものが眼の前にあることを人は忘れてしまう。日々の雑事に追われて目が回る思いをしていれば尚更だ。他人との視野の違いや世代の違いで見えているものが異なれば、理解し合うのが難しいと思ってしまう。言葉が通じないのは喋る言語が違
映画『君たちはどう生きるか』
映画館を出ると世界が違って見えるのは映画の醍醐味の一つ。
何でも無い壁の染みや差し込む陽の光までもが愛おしく感じる。忙しなく行き交う人々の険しい表情も穏やかに受け止められる。
それは言わば遺言だった。
もうこの世界に触れられないのだと思うと、込み上げてくるものがある。残念ながら私はこの年になってもそれを受け継ぐ準備は出来ていなかった。だからこそ、伝えておかなければならないという思いに彼
Netflixドラマ『サムバディ』
時刻表通りに電車がホームに滑り込むのを当たり前に思っている。だから数分でも遅れればあちらこちらのスピーカーからお詫びと謝罪のシャワーが降り注ぐ。普段からこのような環境で生活を続けていると、予定通りに事が運ぶのがノーマルで、それ以外は異常事態に感じられるようになる。究極の予定調和こそが快適だとなると、相対的に世の中にはアブノーマルの領域が溢れてくる。だから都合の悪い事には目を瞑ったり脇に避けたり、
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