甘噛社(あまがみじゃ)
日記的に書いた記事をまとめました
素人の映画感想文的な何かです。
読書後に想ったことを綴ります
例えばモーターなどの場合で、投入したエネルギーのうちどれだけの量を力に変えられたか、その割合のことを熱効率と言う。人体の熱効率はおよそ30%と言われているから、筋肉に投入したエネルギーのうち7割は無駄になっている。無駄になったものはどうなっているかと言うと、熱になっている。 人間は恒温動物だから体温を一定に保つ仕組みが備わっている。だから運動をすることで筋肉を動かして熱が発生すると、身体はそれを冷やすために血管を拡張したり汗をかいたりする。そうした作用は体表面から熱を
リスクと聞いて何を思い浮かべるだろうか。 倒産リスク、事故に遭うリスク、怪我をするリスク、健康を害するリスク、死ぬリスク。 何かを決める時、リスクに基づいて判断することが当たり前になっている。ピンとこないかも知れないが、健康に関するリスクを考えてみれば分かり易いだろうか。今の私たちは健康であり続ける事に半ば強迫的な社会に生きている。定期健康診断をはじめとし、抗菌、メタボ、禁酒、禁煙、ダイエットなど、健康である事を強いられているかのようだ。もちろん、健康である事は素晴ら
秋になって栗が店頭に並ぶと思い出すことがある。男子厨房に立たずと(言ったか知らぬが)普段は料理をしない父のことだ。栗の時だけはコンロの前で楽しそうにしていた。 赤い野菜ネット袋に入った殻のままの栗を一袋購入してきて大き目の鍋で茹でる。途中、浮いてくるのがあると、栗は虫に食われてるとこうして浮いてくるんだよ、と横で見ていた私に語りかけてきた。どうするのと聞くと、剝いてみなけりゃ分からないからそのまま茹で続けると言う。 何分火に掛けていたか残念ながら記憶にないが、茹で上がっ
う~ん。というのが個人的な感想。 先日観た一作目の『キングスマン: The Secret Service』が秀逸だっただけに過剰な期待を持っていたのが良くなかったせいもあるだろう。それはそれとしても、全体的にスポイルされてしまった感じを受けた。 元々キングスマンは在イギリスの諜報機関だから、いかにもロンドンの下層階級と紳士の対比がキャラクター構成として面白かったのだが、本作ではアメリカが前面に出てしまっていてイギリスらしさが薄まってしまった。 興行的には成功した
あくせく働かないことが定着して、働かないというより働けない国民になったとも言える。 かつて、カローシという言葉が海外でも注目されるほど、過酷な勤務の末に命を絶ったり病死したりする人が続出して社会問題になった。その結果、労働時間に関する法令遵守とその管理に対策の重点が置かれた。人命に関わることであり対策は急務であったからだろうか、職種や業務内容ごとの細やかな制度づくりではなく、押し並べて一律的な労働時間規制が展開された。反動で、過剰な残業は悪となり、サービス残業は殆ど無くな
何も悪いことをしていなくても、警察官の立つ交番の前を通り過ぎる時は普通の歩き方を忘れかける。私が意識し過ぎなのかも知れないが、警察の権力が強大であることの証だ。普通の会社であれば平社員には大した権力が無いが、警察官であれば例え任官したばかりのペーペーでも、市民に対しては 他の警察官と同等の権力を備えている。言われた方は言いがかりに思えたとしても、警察官が怪しいと判断した途端にあなたは犯罪者の端くれになる可能性があるのだ。 ある町に向かって長閑な道を自転車で走っていると、
徒競走やマラソンはスタートラインに並んだ選手たちが号砲とともに一斉にスタートし、最初にゴールテープを切った人が勝ちという単純なルールだ。しかしオリンピックをはじめとした現在の競技シーンを見ると、スタートラインとゴールテープ以外に必ずあるものがある。時間を計測する装置だ。 競技においてスタートからゴールまでの所要時間を計測し記録することが今では当たり前になっているが、これが実現出来ているのは高精度な計測技術があるからだ。人間の目では分からないほどの短い時間や短い長さをリア
昨日と同じ今日があり、今日と同じ明日があると思って生きているが、そんなことは保証されているものではない。だが、そう思ってしまうところに今の人間の弱点がある。 トラックやバスの運転士が足りないという。 運輸業界では時限外労働の上限規制が始まったからというのもあるだろうが、人手が足りないのは運転士に限らない。飲食店でもコンビニでも新聞配達でも同じだ。あらゆる企業で募集しても期待ほど人が集まらなくなっている。 このことから分かるのは、いつものバスが来なくなったり、電車の遅
通勤電車の中で隣の席の人がうつらうつらしている。船を漕ぎ始めたその人は、次第に寄り掛かるように倒れてくる。良くある光景だ。そんな時、あなたならどうするだろうか。 寄り掛かってくるタイミングを見計らって避けるように身を躱したり、逆に相手方向に強く押し込んでみたり。あるいはじっと耐えて支え続けるか。多くの人は、誰にでもあることだから寄り掛からせてあげようというよりも、迷惑だな、何とかして起きてくれないか、早く降りてくれないかと思うことだろう。 では、その居眠りして寄り掛
AppleのiPhone16が発表された。生粋のAndroidユーザーである私には関係の無いことだが、新製品発表で打ち出される新しさがどういったものになるのか興味はある。多くの人が手にするデバイスの影響力は計り知れないからだ。 最近のiPhoneの新モデルにはあまり目新しさが無いと思っているのは私だけだろうか。スマートフォンというデバイスの限界すら感じさせる。恐らく私たちは、新製品発表にまだ見たことのない未来を見たいと思うのだが、いつもどこかで見慣れているものに似た何か
空を見上げると、そこには雲が浮かんでいる。 高いところに、低いところに、浮かんでいる。 浮かびながら風に流され、音もなく北東の方角に向かっている。 低い雲が前を譲ると、高いところの薄い雲が顔を出す。 もくもくしていた雲がいつの間にか姿を消すと、天を分かつように伸びる飛行機雲が一筋、空気に溶けて広がり出す。 夕焼けならあしたは晴れと│古《いにしえ》の人は言った 誰も教えてくれる人がいないから、空を見上げる事で知った 呪術ではなくて事実 自然の摂理を肌で感じ、
人ごと。この言葉が今の私たちを象徴していると言ったらどう感じるだろうか。何につけ私たちは自分には関係無いと思うようになってはいないだろうか。 政治は言わずもがな、自分が属している会社や学校、グループ等、あちらこちらで自分は関係無いし関係したくないと思っていることが無いだろうか。 自分さえ良ければいいというのとはまた違う。他のことは眼中に無いとも少し違う。関わらないで欲しい、話し掛けないで欲しいという感覚だろうか。これも少し違う気がする。 一人で勝手に生きられると思っ
ある調査によると、小学生低学年の女児のうち一割弱の子がメイク、つまり化粧をするのだという。小学生自らがメイクのやり方などを配信しているネット動画に影響されているそうだ。 小学生がメイクすること自体にどうこう思ったり物申したい気持ちは全く無い。それは自由だ。気になったのは、単にメイク技術の向上や可愛く見せることが目的なのでは無く、どう見られるかが重要な価値観の社会が小学生低学年にまで及んでいるのではないかという点だ。 そりゃあ小学生だって見た目を気にするし、その事自体は
夕闇迫る雲一つない茜色の南西の空に、ひっそりと月が浮かんでいた。そこに月があることで見ている自分が地球にいることを認識させられる。くっきりとシルエットになって美しい地上の風景に添えられた月は、細く鋭いながらも、沈んで行くのは時間の問題だ。その儚さを憂う頃には闇を深めた空に星が瞬き始める。 暦を調べると月齢は4だという。月齢4の月は思っていたよりだいぶ細い。最初、三日月よりも細いと思って見ていたが、三日月は新月から三日目、月齢は2だと言うからもっと細く薄いのだ。イメージと
今では知らない人もいるだろうから念の為に記しておくことにする。 その昔、駅の近くなどには必ずレンタルビデオ店があった。ビデオとは、ビデオテープのことだ。ビデオテープは、崎陽軒のシュウマイ弁当を少し小さくした位の大きさのプラスチックの箱状のもので、その中には二つの回転リールが内蔵されている。リールにはテープと呼ばれる細くて長いフィルムが巻かれていて、リールを回転させることで片方からもう片方のリールにテープを巻き取っていく仕組みだ。テープには磁気が塗布してあって、映像と音の
南海トラフのプレートには、マグニチュード8クラスの地震を引き起こすだけの力が貯まってきているという。ひとたび南海・東南海地震が起これば、大きな影響を受ける最大総延長は直線距離にして700km以上に及ぶ。震源域が連鎖的に広がることも想定されていて、各地で未曾有の災害となることが予想されている。 それとは別に関東では、首都直下地震の発生が年々近づいていると言われ、激甚な被害想定がなされているものの、それでも想定が甘過ぎるという見立てもある。 各地では被害想定に基づく防災対