天からのパン

新米職員のスロバキア駐在日記。

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新米職員のスロバキア駐在日記。

記事一覧

2024.08.04 暇を持て余した日の食事

ある程度スロバキアも満喫してきた週末。特段やることがなくなってきた。 「JICAの海外協力隊に行くと、隊員はうどんを自ら打つようになる」と聞いたことがある。たしかに…

天からのパン
20時間前
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2024.07.31 故郷

自然災害や紛争が起きたら、あなたは故郷を離れるだろうか? 今年の元日に起きた能登半島地震。 自宅から近い学校や公民館などの一次避難所から、市や県を超えて避難する…

2024.07.29 スロバキア語講座、開講!

1週間前に、一通のメールが届いた。 「スロバキア語講座のお知らせ」 駐在しはじめた頃、IOM(国際移住機関)主催の無料スロバキア語講座のメーリングリストに登録してい…

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2024.07.27 スロバキア人流、夏の過ごし方

夏は何して過ごしますか? 日本にいたら実家に帰る、旅行に行くなどと返答される。 だが、スロバキア人とウクライナ人は違う。 誰に聞いても、山登りと湖で泳ぐとしか回答…

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2024.07.26 パリ五輪

「オリンピックの開会式、on timeで見る?」 母からの家族LINEでのメッセージで、今日が開会式だと初めて知った。 スロバキアは、フランスと同じタイムゾーンにあるにも関…

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2024.07.24 心は熱く、頭は冷たく

私の論理的思考力のなさは、中学生の時に露呈した。 中学2年生、最初の中間テストで38点をとった。 平均点が60前後だったという言い訳をしても、あまりにひどい。 これほど…

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2週間前
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2024.07.20 他人事にしない

私はヘテロセクシュアルのシスジェンダーである。 この言葉を聞いて、どれくらいの人が理解できるのだろうか。 私自身、ジェンダー学については無知に等しい。 大学院時代…

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2週間前
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2024.07.17 顔厚忸怩

人道支援、国際協力の業界は特殊である。 新卒から入社することは不可能に等しい。 社会人経験はもちろん、語学堪能、修士号必須である。加えて、厳しい環境下で生活できる…

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2週間前
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2024.07.15 人の成長

毎週月曜日、17時半。 大きなショッピングセンターのフードコートで待ち合わせをする。 大概私が遅刻するが、今日は彼が珍しく遅れている。 15分ほど経ってから、ピンクの…

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2週間前
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2024.07.12 ドーサナイト

「次いつ家に来る?」 先日仲良くなったインド人家族から、何度も聞かれた。 同じマンスリーマンションに住んでいるのもあり、今週は3回も偶然道端で会った。 加えて、what…

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3週間前
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2024.07.11 心が砕ける音

仕事が楽しくない。 「思っているよりペーパーワークが多いけど、大丈夫ですか?」 入社面接のときの言葉の意味が、今になって分かった。 毎日、会議とその準備、書類の作…

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3週間前
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2024.07.09 遠すぎるウクライナ

「昨日キーウで爆撃があった。」 毎2週間に一度のウクライナとの会議。 今日は第6回目にして、初めてウクライナ側のプロジェクト・マネージャーがパワーポイントを準備し…

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4週間前
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2024.07.03 ブラチスラヴァに触れる

ブラチスラヴァと聞いて、何を思い浮かべるだろうか。 そもそも首都の名だと分かる人も少ない。 その中で、具体的な観光地の名前を上げる人がいたら、私は拍手する。 先…

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4週間前
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2024.07.01 1/2の確率

あれ、来ないやん。 ジャマイカとスロバキアのハーフの同僚が、一向に事務所に到着しなかった。 今日は一緒に外国人警察署に言って、一時居住許可証を申請予定だ。 ビザ申…

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1か月前
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2024.06.30 前途多難な兆し

長年先延ばしにしてきた宿題がある。 運動すること。 大学院進学でイギリスに引っ越した当初は、家の前が海だったのもあり、海岸沿いを走った。走った後に、地平線を眺め…

天からのパン
1か月前

あまりに更新できず2週間遅れなので、一気に書きます。。。

天からのパン
1か月前
2024.08.04 暇を持て余した日の食事

2024.08.04 暇を持て余した日の食事

ある程度スロバキアも満喫してきた週末。特段やることがなくなってきた。

「JICAの海外協力隊に行くと、隊員はうどんを自ら打つようになる」と聞いたことがある。たしかに、イギリスで出会った隊員OBOGたちは、スライサーで肉の塊を切り、納豆をヨーグルトメーカーで作り、タフな人たちが多かった。

スロバキアには一応うどんが売っている。韓国語と日本語が入り混じったパッケージに「UDON」と書いてあるものが

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2024.07.31 故郷

2024.07.31 故郷

自然災害や紛争が起きたら、あなたは故郷を離れるだろうか?

今年の元日に起きた能登半島地震。
自宅から近い学校や公民館などの一次避難所から、市や県を超えて避難することを二次避難という。能登地震の場合、金沢市にあるホテルなどが二次避難所として設置された。だが、被災者全体の18%しか避難をしなかったという(NHK:2024、
「石川 2次避難が進まない 移動できない被災者の事情とは」)。

なぜ避難し

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2024.07.29 スロバキア語講座、開講!

2024.07.29 スロバキア語講座、開講!

1週間前に、一通のメールが届いた。
「スロバキア語講座のお知らせ」

駐在しはじめた頃、IOM(国際移住機関)主催の無料スロバキア語講座のメーリングリストに登録していた。スロバキア語を習得しても、面積も人口も小さなこの地でしか使えないため、熱心に勉強する気はない。どちらかというと友達作り、スロバキアの文化習得を目的にしていた。

事前調査で、コミットできる頻度・時間などを答えた。あまり深く考えず、

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2024.07.27 スロバキア人流、夏の過ごし方

2024.07.27 スロバキア人流、夏の過ごし方

夏は何して過ごしますか?

日本にいたら実家に帰る、旅行に行くなどと返答される。
だが、スロバキア人とウクライナ人は違う。
誰に聞いても、山登りと湖で泳ぐとしか回答されない。

長いと1ヶ月も休暇を取る彼ら。
その期間、ずっと山に籠っているのか?と思ってしまう。

だがせっかくスロバキアにいるので、郷に入れば郷に従うしかない。
週末しか休暇のない私は、自宅からバスで30分ほどの湖に向かってみた。

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2024.07.26 パリ五輪

2024.07.26 パリ五輪

「オリンピックの開会式、on timeで見る?」
母からの家族LINEでのメッセージで、今日が開会式だと初めて知った。

スロバキアは、フランスと同じタイムゾーンにあるにも関わらず、1mmもオリンピックが盛り上がっていない。
いや、もしかしたら盛り上がっているのかもしれない。だが、スロバキア語放送のテレビを一切見ない私には、その様子が伝わってこない。

19:00。
時々BBCなどを見る程度で、ほ

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2024.07.24 心は熱く、頭は冷たく

2024.07.24 心は熱く、頭は冷たく

私の論理的思考力のなさは、中学生の時に露呈した。
中学2年生、最初の中間テストで38点をとった。
平均点が60前後だったという言い訳をしても、あまりにひどい。
これほど低い点を取ることは以後なかったが、私は理系ではないと察するには十分な出来事だった。

社会人になり、訳のわからない√やsin/con/tanなどに触れることは一切ない。
だが、ここにきて理系科目で求められていた力というのに気付かされ

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2024.07.20 他人事にしない

2024.07.20 他人事にしない

私はヘテロセクシュアルのシスジェンダーである。
この言葉を聞いて、どれくらいの人が理解できるのだろうか。

私自身、ジェンダー学については無知に等しい。
大学院時代のフラットメイトが専攻していると聞き、話を聞かせてもらった程度の知識しかない。

寮の隣人だった彼女は、まだ20代前半で若い。だが、アクティビスト(活動家)として、女性の権利やLGBTQに対して声を上げてきた。イギリスにいた時もプライド

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2024.07.17 顔厚忸怩

2024.07.17 顔厚忸怩

人道支援、国際協力の業界は特殊である。
新卒から入社することは不可能に等しい。
社会人経験はもちろん、語学堪能、修士号必須である。加えて、厳しい環境下で生活できる忍耐力・柔軟性・協調性などの高い募集要件を満たし、それを裏づける必要があるからだ。
これらの条件をクリアし、自分の目指すポジションに向かうまで紆余曲折することは免れない。

私も教師の仕事、英国大学院を乗り越えNGOに入った。
何度も人生

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2024.07.15 人の成長

2024.07.15 人の成長

毎週月曜日、17時半。
大きなショッピングセンターのフードコートで待ち合わせをする。

大概私が遅刻するが、今日は彼が珍しく遅れている。
15分ほど経ってから、ピンクの髪をいつものヘアバンドで留めた姿の彼が来た。
6月20日に、ウクライナ避難民のコミュニティセンターで会った男の子だ。

初めて会った時、ポケモンカードのご指導を受けただけでなく、アニメへの愛、日本への留学検討について話を聞いていた。

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2024.07.12 ドーサナイト

2024.07.12 ドーサナイト

「次いつ家に来る?」
先日仲良くなったインド人家族から、何度も聞かれた。
同じマンスリーマンションに住んでいるのもあり、今週は3回も偶然道端で会った。
加えて、what’s upでのメッセージ。
その度に、同じ質問がきた。

「仕事が忙しくって...。」
「今日は疲れちゃって...。」
平日は、自分の時間が欲しいのもあり断っていた。
だが、せっかく誘ってくれるので、今日は自ら連絡してお邪魔した。

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2024.07.11 心が砕ける音

2024.07.11 心が砕ける音

仕事が楽しくない。

「思っているよりペーパーワークが多いけど、大丈夫ですか?」
入社面接のときの言葉の意味が、今になって分かった。
毎日、会議とその準備、書類の作成、証憑の確認、会計処理。山積みとなるデスクワークが私を襲い掛かってくる。
同僚から資料を共有されることもあり、それは50ページ以上の英文にも目を通さないといけない。英語が苦手な私には苦痛でしかない。

会議を開いても、うまく話せずにい

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2024.07.09 遠すぎるウクライナ

2024.07.09 遠すぎるウクライナ

「昨日キーウで爆撃があった。」

毎2週間に一度のウクライナとの会議。
今日は第6回目にして、初めてウクライナ側のプロジェクト・マネージャーがパワーポイントを準備してきた。

最初のページにあったのは、キーウの小児科病棟の写真だった。
大きく破壊された建物の前に人が集まり、水を運んでいる様子が写っていた。
他にも、白い壁が赤く染まった写真など生々しいものが含まれていた。

小児科病棟には、癌など重

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2024.07.03 ブラチスラヴァに触れる

2024.07.03 ブラチスラヴァに触れる

ブラチスラヴァと聞いて、何を思い浮かべるだろうか。

そもそも首都の名だと分かる人も少ない。
その中で、具体的な観光地の名前を上げる人がいたら、私は拍手する。

先日の日本人会で仲良くなった女性に誘われ、ブラチスラヴァ城へ仕事帰りに向かった。本来入場料がかかるところ、毎月第一水曜日は無料らしい。

重厚な扉を抜け中に入ると、最初に出迎えてくれたのは、歯が数本ない笑顔が素敵な男性だった。無料だが、形

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2024.07.01 1/2の確率

2024.07.01 1/2の確率

あれ、来ないやん。
ジャマイカとスロバキアのハーフの同僚が、一向に事務所に到着しなかった。
今日は一緒に外国人警察署に言って、一時居住許可証を申請予定だ。
ビザ申請所に関わらず、一切英語が通じない窓口に1人で行くのは暴虎馮河と言える。

即座に連絡を取り、事務所最寄りの路面電車の停車場で落ち合った。
今朝実家のあるトレンチンから、電車で帰ってきた。しかし、車内にカバンを忘れ、探しに回ったら遅れたよ

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2024.06.30 前途多難な兆し

2024.06.30 前途多難な兆し

長年先延ばしにしてきた宿題がある。
運動すること。

大学院進学でイギリスに引っ越した当初は、家の前が海だったのもあり、海岸沿いを走った。走った後に、地平線を眺めながらぼんやりする一時も含め好きだった。しかしそれも、冬が近づくにつれ、毎日台風並みの雨風が吹き荒れるようになり、次第に足が重くなった。

日本に帰国後も、やらなきゃ…と思いちょこザップのホームページを検索した。が、眺めるだけで終わった。

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あまりに更新できず2週間遅れなので、一気に書きます。。。