天からのパン

新米職員のスロバキア駐在日記。

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新米職員のスロバキア駐在日記。

最近の記事

2024.06.19 なんなん!?

この1ヶ月、ずっと戦っていた課題がある。 イギリスの犯罪経歴証明書の取り寄せだ。 (以前の投稿でも簡単には触れていたが、もう少し深掘りさせる) スロバキアの一時居住許可(ビザ)を申請するにあたって、犯罪経歴証明書の提出が必要である。 ・母国の犯罪経歴証明書 ・3年以内に6ヶ月間に90日以上住んでいた国の犯罪経歴証明書 私の場合、去年の夏までイギリスにいたので、この両方を提出しなければいけない。 さらに、スロバキアは旧共産国の名残として、非常に強い「スタンプ」文化がある。

    • 2024.06.16 体力勝負

      昨日は熟睡できなかった。 ベッドでゴロゴロしても仕方ない。強い日差しの中、歩き出した。 トプカプ宮殿。 オスマン帝国時代のスルタンの居住や宝物が展示されている一大観光スポット。 だが行くのを悩んでいた。何故なら、外国人観光客は約7500円の入場料かかり、果たして、それだけの価値があるのか...?と思ったから。だが、他にやることもないのでとりあえず足を運んだ。 9:00。ツアーが来る前にと思い、早めに行ったら門が閉まっている。 警備員曰く、今日はイードだがら11時からしか開

      • 2024.06.15 一種の賭け

        生きてる。 私はトルコに来て、人と対面して話す喜びを改めて噛み締めていた。 スロバキアに駐在して1ヶ月。その月日の中で、対面して人と会話したのは長くて1時間と言っても過言ではない。 理由は2つ。 1. 仕事上、スロバキア人同僚との接点がないから。 私のプロジェクトは、日本とウクライナで直接やりとりをしている。スロバキア支部は実質的には関わっていない。だがウクライナとの時差などを考慮すると、近隣国支部に駐在させた方が仕事が円滑だからと、私はデスクを間借りしている。そうすると

        • 2024.06.14 念願のイスタンブール!

          「こっちが『アジア側』かぁ!」 1時間飛行機が遅延し、結局カドキョイに着いたのは16時。だが、まだ日は高い。 地下鉄のホームから地上に上がり、最初に目に映ったのはマルマラ海。ベンチに腰掛け、水辺を眺める人たち。乗船場の前に点々と並ぶシュミット(円形のパン)屋さん。思っていたほど暑くなく、半袖で気持ちが良いくらいだった。 イスタンブール。アジアとヨーロッパの狭間。 世界史の資料集の表紙がイスタンブールで、最初の授業のとき教わった。なんてきれいで、異国情緒溢れた素敵な場所なんだ

        2024.06.19 なんなん!?

          2024.06.11 駐在の心構え

          私の考えが若いのか。 スロバキアに来てから週末勤務が多く、振替休日が3日も溜まってしまった。今月中に精算して欲しいとのお達し。 来て早々、3日も休みを取るのは至難の業だ。だが、会計処理も始まり本当に忙しくなる月末までには、とった方がいいだろうと思い、14日と17日はチームで相談の上休みにした。 思いがけずの4連休。 ビザのことなども視野に入れると、行けるときに旅行に行っておきたい…。イスタンブール行きの航空券をポチった。 駐在前に上司から、「プライベートのことだから口出

          2024.06.11 駐在の心構え

          2024.06.08 長い一日

          身体がヘトヘトだ。 新しい環境に慣れていないからか。 先週末出張していたからか。 歳をとったのか。 一日中ベットの上でゴロゴロしたい。 これで雨でも降ってたら都合いいものの、なんとも快晴。 なんだかんだ、ブラチスラヴァを開拓できていないしなぁ...。 ため息をつきながら、身体を起こし顔を洗う。 「サングラス持ってくればよかった」と思うほどの日差し。 スロバキアは日によって気温が全く違う。長袖に軽い上着が必要なほど肌寒い日。プールに入りたくなるほど暑い日。私は天気予報を見

          2024.06.08 長い一日

          2024.06.06 高校生向け経済学講座

          音楽と一緒に聞こえてきた人の声。 木曜日。 そうか、今日は事務所横で開かれる、ウクライナ避難民のための英語クラスの日か。 低めの男の声、笑っている女の子の声。いつもより、人が多いんだなと思った。 先週も先々週も顔をだしたし、今日は帰ろうかなと思った。 だが、複数人いるようだし、これも仕事かと考え直して足を部屋に向けた。 Ahoj!と挨拶したと同時に見えたのは、1人の男の子と5人の女の子。あとは、スタッフの女性が1人。みんなで円になり、人生ゲームのようなボードゲームを広げて

          2024.06.06 高校生向け経済学講座

          2024.06.03 今日は“あかん日”

          私は、のらりくらり仕事をしていると思っていた。 生活面でも何不自由ない。仕事も前任者が同じチームに在籍しているので、相談もできる。同じタイムゾーンに住む日本人の同僚もいるから、緊急時は連絡可能。 他の駐在者と比較して、圧倒的に過ごしやすい環境である。 だが、自分の気づかないところで負荷がかかっていたらしい。 防波堤が決壊した。 スロバキア国内にいるウクライナ避難民支援のプロジェクト(これまで事務所横や出張で行ったヘルプセンターの活動)。 これは、多くの課題を抱えている。引

          2024.06.03 今日は“あかん日”

          2024.06.01それぞれの立場

          「また6月集まろう、もし私が日本にいたら!」 去年の12月に集まった時にした約束。幸か不幸か、6月に日本にいなかった。 だから、学部時代の5人の友人は集まり、私はオンラインで参加した。 7時からチェックアウトギリギリの10時まで、しっかり話した。今時のスマホは優秀で、複数人が同時に話してもちゃんと対応してくれる。さらに、通信状況も完璧。何不自由なく話せた。 大学時代は、みんな横並びで同じ立場に置かれていた。そこから社会に出ると、それぞれの道に枝分かれする。結婚する者。仕事に

          2024.06.01それぞれの立場

          2024.05.31彼女たちの頑張り

          5:30起き。7:20の電車に乗って、4時間の電車旅が始まった。 4人がけ向かい合わせの電車。 窓際に座るのは、老夫婦。脚の長さゆえか、仲がいいだけか、足を交互に挟み座っている。 私はパソコンを広げ、車内のwifiを使って仕事をしていた。 Poprad。スロバキア第二の都市、コシチェに行く途中の駅で下車。 待ち合わせまで1時間半あるので、簡単に街中を歩き腹ごしらえをする。 Google mapの評価が高いクレープ屋か、観光客向けっぽいスロバキア料理か...。 何度か店の前で

          2024.05.31彼女たちの頑張り

          2024.05.29 心の平安 VS 仕事の効率

          スマホの時計をみると、19:00。自分の仕事じゃないのに、なんでこんな残業しているんだろう….。 細々と行なっている、スロバキアにいるウクライナ避難民へのプロジェクト。日本側のPM(プロジェクト・マネージャー)が私で、スロバキア側はセシリア(仮名)。このPM同士が協力し、プロジェクトの管理をするのが基本。だから、誰とペアを組むのかは重要である。 セシリアは、30代前半ぐらいの女性。細身でカジュアルな服装を好み、胸元には花のタトゥーが彫られている。人間関係はドライだが、頼ん

          2024.05.29 心の平安 VS 仕事の効率

          2024.05.26 輸入店巡り

          青地に黄色。どこの国に行っても同じ外観のその建物。まるでコピペしたようだなと思いながら、足を踏み入れる。 仕事の活動地へ行くと、大概どこもIKEA商品で埋め尽くされている。小さな街のブラチスラヴァでは、IKEAが娯楽施設なのではないかと思う。 展示エリアを見るのは好きだが、この地で私が大型家具を買うわけはなく、足早に通り過ぎた。今日のお目当ては、スリッパ・包丁・掃除用具など細々とした生活用品。何を買うのか事前に決めていたのもあり、1時間余りで終了。 先を急いだのには理由が

          2024.05.26 輸入店巡り

          2024.05.25 友人から見た私

          日本の友人や家族との電話は、私が健康的な生活を送るためには必要不可欠である。 新天地で友人ができても、日本語で気楽に話せるというのが大事である。 「5月25日、電話しよう」 まだ私が日本にいる時から、友達が気にかけ予定をあけてくれた。指定された時間に電話を繋げると、まだ夕食の準備中だったらしく、ライブ料理教室のような映像が画面に映っていた。それを見て、私も昼食を準備。 いざ会話が始まったのは予定の一時間後。 新生活について報告しながら、日本での様子も聞く。お酒も入れながら

          2024.05.25 友人から見た私

          2024.05.24 心臓の強さ

          ウクライナ支部のPM(プロジェクト・マネージャー:プロジェクト長)から、メールが入るといつもドキッとする。 私に決断を求められる時があるからだ。 私が属している組織は国際NGOで、アメリカに本部を置き、世界各地に支部を持っている。団体の中では支援をする国と、支援を受ける国に分かれている(もちろん有事の時は立場が変わる)。 日本は支援する側だ。一言でいうと、資金を集め支援を受ける国に渡す。そして、実際に手を動かすのは現地支部の人たちや、そこの支部が雇った人たちである。しかし、

          2024.05.24 心臓の強さ

          24.05.23 思いがけない二つの出来事

          最初の一歩って勇気がいる。 だが、今日はそれを振り絞らないといけない日だ。 事務所の横の広い部屋。そこで毎日ウクライナ人対象の活動をしている。今日はそこの活動見学をしつつ、調整役である女性のアリーナ(仮名)にインタビューをしなければいけない。 扉を開くと、アリーナと離れたところに若い男の子。各々、スマホを眺めていた。 「こんにちは。今日、ここで英語講座があるって聞いていたんだけど…」 アリーナは英語が分からないから、必然的に顔を男の子に向ける。 「そうだけど、まだ誰も

          24.05.23 思いがけない二つの出来事

          2024.05.22 チャレンジデー

          スーパーマーケットに行くのが好き。 根っこ付きのセロリのようなもの。ごつごつした根野菜。魚のパテ。 自分の知らないものが陳列されていて、「どうやって使うんだろう」と想像を膨らます。 未知なるものに手軽に出会える場所、それがスーパーだ。 しかし、スロバキアに来て困っているのが、英語表記が非常に少ないことである。パッケージの裏を見てもSK・CZ・PL・UAと周辺国言語での使用が記載されている。そこに英語が入ってこない。そのため、私はGoogle翻訳と大親友にならざるを得ない。

          2024.05.22 チャレンジデー