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2024.06.08 長い一日

身体がヘトヘトだ。
新しい環境に慣れていないからか。
先週末出張していたからか。
歳をとったのか。

一日中ベットの上でゴロゴロしたい。
これで雨でも降ってたら都合いいものの、なんとも快晴。

なんだかんだ、ブラチスラヴァを開拓できていないしなぁ...。
ため息をつきながら、身体を起こし顔を洗う。

「サングラス持ってくればよかった」と思うほどの日差し。
スロバキアは日によって気温が全く違う。長袖に軽い上着が必要なほど肌寒い日。プールに入りたくなるほど暑い日。私は天気予報を見ず、部屋からの様子だけで服装を決めている。だから、外に出て失敗することが多々ある。だが、今日は半袖で正解だったようだ。

ミレチコヴァ。
前任者におすすめされたマーケット。最寄りから、道か駐車場か分からないところを歩いた。突き当たりを曲がり、そこから3分ほど直進とGoogle mapは言っていた。指示通り歩みを進めると、低いテーブルに古本が並べらているのに気がついた。目線を上げる。

色とりどりの吊るされた服。すでに薄汚れているスリッパ。白や黄色の造花。
アジアのマーケットを彷彿させるディスプレイだ。
なんともテンションが上がる。そのまま進むと、左側には季節外れのクリスマスマーケットのような木造のレストランが並ぶ。右側には一面、八百屋や花屋が所狭しと埋め尽くされていた。直径30cmのスイカを割る店主。新鮮な野菜やフルーツ。見ていると、うずうずしてきた。

2周したところで、とうもろこしが目に留まった。
店主の女性に「ドブリー」と挨拶し、物定めをしていると「どれも一緒よ」と笑顔で言われた。一本選び袋に入れると、彼女から2の指。€2のコインを渡し、「ジャクイェム」と店を後にした。

奥まで行くと、道路に平行して路面店が続いていた。
そこで、背中を丸めたおばあさんが小さなワゴンで、ラズベリーを売っていた。ペンキでも入っていそうな、大きな丸いプラスチックケースから、グラム売りしているようだ。

彼女の雰囲気にやられ、足を止めた。
バケツのラズベリーを傾け、スロバキア語で語りかけられる。何言っているか分からず頭を傾げる私。ラズベリーで赤く染められた手で一つ選び、私の手に運ばれた。味見させてくれるようだ。
特段甘いわけではなかったが、せっかくだし。こちらではプラスチックコップに入れられたものに、おばあちゃんがビニール袋で包んでくれた。

The Old Market Hall。
中心街にあるマーケット。こちらは入った瞬間、洗練された店が立ち並んでいた。先ほどとは対照的なヨーロッパの雰囲気全開。
お土産にもなりそうな、きれいなハチミツ。丸々と太ったパン。
角にあったクレープ屋で、スロバキア名物の羊のチーズを挟んでもらい、近くの席に座る。目の前では生演奏のピアノ。なんとも優雅な空間だった。

せっかく街中まで出てきたので、散策。
あまりの暑さに、サボテン味のジェラートを購入。近くの木陰のベンチに座る。レストランのテラス席に座る観光客らしき人や、道ゆく人たちを眺めていた。
ただただ、ぼーっとする時間。
友達もいない異国の地。1人だと一日がなんとも長いなと思った。

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