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シン・映画日記『THE LEGEND & BUTTERFLY』

新宿バルト9で木村拓哉&綾瀬はるかのW主演映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』を見てきた。

木村拓哉の織田信長と綾瀬はるかの濃姫など、
主演クラスの有名俳優・女優による織田信長一代記ダイジェストを、織田信長と濃姫にポイントを当ててみました、という感じ。

検事であろうが、
盲目の武士であろうが、
ホテルに潜入捜査をする刑事であろうが、
木村拓哉。
そして、
織田信長であろうが木村拓哉。
ある意味、全くブレてはなく、そこはどんぴしゃり。

綾瀬はるかの濃姫はルックスそのものは綾瀬はるかだが、
やや強気な感じ。
お供には中谷美紀と伊藤英明という豪華なメンツ。

それで、信長と濃姫オンリーのシーンで「本当かよ?」と言いたくなるような「シン信長と濃姫」を見せ、中には思い切ったファンタジカルな演出もある。

けど、織田信長は織田信長。
ストーリーを崩しようがない中で168分という尺は短い。
えっ、そこに飛ぶ?というような飛び方をし、
一気に15歳から48歳の織田信長を見せはしたけど、どうしても物足りなさがある。
特に浅井長政との争いはやはり唐突な感じが否めない。
でも、木村拓哉と綾瀬はるかによる「織田信長と綾瀬はるか」という演目としては正解といえば正解。

そもそも、織田信長をガチで、真正面から題材にしたのは萬屋錦之介主演の『風雲児 織田信長』(1959年)以来で、やっぱり東映製作。
NHKの大河ドラマでも織田信長の生涯は1992年の大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」以来になるから、それから考えても約31年ぶりになる。
やはり、やるなら大河ドラマが無難だっただろうし、映画でやるならそれこそ『るろうに剣心』シリーズみたいに1作2時間半超えの5部にした方が丁寧に作れたであろうが、
木村拓哉と綾瀬はるか、中谷美紀、伊藤英明をNHK以外で長期拘束は難しいだろうし、NHKだってキムタク信長とかどうかと思うんじゃないかな。
ということで出来上がったのが「信長と濃姫」ダイジェスト。


すんごい織田信長ファンとか時代劇ファン、歴史好きには織田信長ダイジェストなのでどうしても不満というか違和感しかない。
だが木村拓哉と綾瀬はるかのファンなら大喜びであろう。
それ以外の人には
木村拓哉と綾瀬はるかの「織田信長と濃姫」という演目に1100円〜1900円払って映画館のスクリーンで見る、
それ以上でもそれ以下でもない映画(笑)。
ある意味、真っ当な日本の「ザ・商業映画」かな、と。


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