マガジンのカバー画像

THE TECHNOLOGY NOTE

49
THE TECHNOLOGY REPORTは、テクノロジーの風向きへの感覚を言語化・体系化していくことで、手段先行に陥ったり、進むべき方向を見失わないようにするためのコンパスを作…
運営しているクリエイター

#ChatGPT

さよなら検索

さよなら検索

ググるのがうまい人と、下手な人が存在する。

実際問題、効率よく、素早く目的の情報に到達できる、検索力の高い人というのは現代の仕事の現場でも競争力が高いといえる。筆者は技術系のディレクションを生業としながらも、自分でプログラミングをすることもある。

プログラマーなんかの場合、よほどの上級者でもない限り、やったことがない実装をやるような場合、あるいは何らかのエラーでつまずいて解決できないような場合

もっとみる
人間とAIの付き合い方をめぐる5つの記事

人間とAIの付き合い方をめぐる5つの記事

THE TECHNOLOGY NOTE更新2回目、今回ディスカッションで話題の中心になったのは、前回に引き続き「AI」。なかでも昨日APIも公開され一気に様々な用途が開発されつつある「ChatGPT」でした。私たちはChatGPTのようなAIとどのように付き合っていけばいいのか、AIの社会実装が進んだ先にどのようなことが起こるのか?様々なディスカッションの末、今回は以下の5つの記事が執筆されました

もっとみる
おしゃべり人工知能の憂鬱

おしゃべり人工知能の憂鬱

キャラクター設定が好きなロボットに「マーヴィン」がいます。1978年にBBCラジオドラマとして発表されたスラップスティックSF『銀河ヒッチハイクガイド』シリーズに出てくるシリウス人工頭脳株式会社製のロボットです。

マーヴィンは、人工知能に感情を与えるためのプログラム"GPP(Genuine People Personalities):本物の人間の個性"の試作機として作られました。惑星1個ほどのサ

もっとみる
混沌から勝ちを拾う

混沌から勝ちを拾う

将棋好きならAmebaTVで使われているSHOGI AIをご存知ではないだろうか。

素人にはぱっと見判りづらい盤の有利不利をAIを使ってパーセンテージでリアルタイム表示しよう、という試みだ。実際に出している表示は勝率だが、これによって有利不利が見えるようになっている。

このキャプチャーのように画面上部に棋士2人の名前の間にゲージがあり、パーセント表示でどちらが有利なのかを可視化している。観客が

もっとみる
短期記憶を持たないAIとの会話、あるいは私達がそう感じるもの

短期記憶を持たないAIとの会話、あるいは私達がそう感じるもの

ChatGPT、便利ですよね。テレビでも取り上げられるなど一般認知度も急上昇している印象です。しかし知名度が急に上がったことに反して、実はそれほど、急に出てきた技術ではありません。GPTシリーズ最初のGPT-1が発表されたのは2018年です。

Google Trendsで検索数を見ても、やはり2022年11月のChatGPTリリースから検索数が急激に伸びている印象です。それ以前からあったGPTの

もっとみる
サラダを作る人、いいねと言う人

サラダを作る人、いいねと言う人

「ワードサラダ」という言葉がある。
コンピュータが生成する、文法としては正しいが使われる単語がでたらめな「一見それっぽいがよく読むと成り立っていない」文章を指す言葉だ。例えば以下のような。

このワードサラダ、一昔前まではインターネット上の大きな悩みのタネであった。
インターネット検索のアルゴリズムには「ページランク」という考え方がある。ユーザが検索した際、その検索ワードに関連度が高いウェブページ

もっとみる
THE TECHNOLOGY NOTEはじまります

THE TECHNOLOGY NOTEはじまります

THE TECHNOLOGY REPORTは、テクノロジーの風向きへの感覚を言語化・体系化していくことで、手段先行に陥ったり、進むべき方向を見失わないようにするためのコンパスを作ろう!という思いを共有するBASSDRUMとDentsu Lab Tokyoのメンバーによりはじまったプロジェクトです。

2022年度は、「解像度」という概念について考えた創刊号、テクノロジーを用いた刺激的な見世物「スペ

もっとみる
人ではないものたちとの話し方

人ではないものたちとの話し方

ChatGPTに調べ物の下拵えをお願いしながら、ふと疑問に思ったことを聞いてみました。

 スマートスピーカーが家庭に入りはじめた頃、子供が音声アシスタントに何かをお願いする際に「please」を付けないということがアメリカで問題視されたそうです。その結果、AlexaにもGoogle Assistantにも子供達が乱暴な話し方をするとたしなめ、"please" をつけるとほめる機能が盛り込まれるこ

もっとみる
生成系AIと哲学者のサッカー

生成系AIと哲学者のサッカー

「銃夢」という漫画があります。その未来世界では老いから解放される技術が存在します。初めはそれは限られた人のみが使える技術でしたがある事件により一般に広まります。本作はその後の世界が舞台となっています。

老いや死から逃れたいというのは普遍的な願望です。僕もできることなら、永遠に美味しいものを食べたり、好きなものを作ったり、ずっと未来のゲームで遊んだりしたいです。

けれど望んだ技術を手に入れたはず

もっとみる