泉田隆介|マニュファクチュア

「つくりたい」を「つくれる」に変える。をコンセプトに「製作」に関わるあらゆる障害を取り…

泉田隆介|マニュファクチュア

「つくりたい」を「つくれる」に変える。をコンセプトに「製作」に関わるあらゆる障害を取り除きプロジェクトを実現させるためのお手伝いをする会社です。

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  • THE TECHNOLOGY NOTE

    • 49本

    THE TECHNOLOGY REPORTは、テクノロジーの風向きへの感覚を言語化・体系化していくことで、手段先行に陥ったり、進むべき方向を見失わないようにするためのコンパスを作ろう!という思いを共有するBASSDRUMとDentsu Lab Tokyoのメンバーによりはじまったプロジェクトです。

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最近の記事

世界を形作る型

「クッキー型の型のうた」をご存じだろうか。 NHK の番組「ピタゴラスイッチ」内で放送された歌だ。誤植ではなく本当に「型の」が2回続くタイトルとなっている。 内容としてはこうだ。 まず最初にクッキー型からクッキーをたくさんつくる歌、「クッキー型のうた」が流れる。 その後、以下のようなナレーションが入る。 そこで工場でクッキー型を生産している映像と共に「クッキー型の型のうた」が流れ始めるのだ。 クッキー型を作るための製造装置があり、ステンレス製の輪っかに金型を押しあてる

    • 紙みたいなものをつくる

      子供の頃、牛乳パックから紙を作る体験をしたことはあるだろうか。 牛乳パックを数日間水に漬け込み、柔らかくなったパックを細かくちぎってミキサーにかけドロドロにし、それらをすいて乾燥させ固める。 小学生の自由研究における定番のそれは、紙なんていうありふれた道具をつくるために、ものすごい時間と労力が必要なんだという当たり前だが忘れていた事実を、改めて再認識させてくれる良い題材だと思う。 そもそも二千年以上前の人類は、よくもまあそんな手間暇のかかる代物をつくろうと思ったものだ。 植

      • 朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足。この生き物は何か。

        インホイールモータをご存知だろうか。 その名の通り、ホイールの中にモータが内蔵され、タイヤとモータが一体化した部品のことを指す。 元来、モータとタイヤは別れていた。モータがあって、そこからシャフトが伸び、その先にタイヤが付いている構造だ。 また、モータというのはそれ単体では動作しない。例えばどんな速度で回したいか指示をうける通信回路だったり、モータの回し方を決める制御回路だったり、回転数を監視するためのセンサだったり、モータを回すための部品がいくつも必要で、そういった部品も従

        • 検索に探検心を取り戻す

          もうほとんど死語となってしまったが、かつて「ネットサーフィン」という言葉があった。 広大なネットの海に漂流しているコンテンツを、興味が赴くままに探索していく様をサーフィンになぞらえて、誰かがそう表現したのである。 もっともネットの海を探索していく行為は、個人的にはサーフィンというより潜水のようだと感じていた。 インターネットが普及し始めた当時、筆者は中学生だった。 夜な夜な親が寝静まった頃にPCの電源を付け、回線を接続し、広大なネットの海に旅立つことが日課となっていた。 ブ

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        記事

          レペゼン宇宙

          先日、ラッパーのOZworldが「GTA (Grand Theft Auto)」と自身の関わりについて語っているインタビュー記事を拝見した。 GTA とはアメリカのストリート文化を取り入れたオープンワールド型ゲームの先駆け的存在だが、件の記事でOZworldは、GTAが自身の第二の故郷であると語っている。 ゲームを「故郷」と表すのはいささか誇張しすぎた表現だろうか。それとも本当にゲームが「故郷」たり得るのだろうか。 実は筆者にも似たような「ゲームを故郷と感じた」経験がある

          俺は良いけど、AIがなんて言うかな?

          AIをパートナーとして抽象的な判断軸を自分の中にインストールしていく、ということができないかと考えを巡らせている。 唐突すぎて何を言っているかわからないと思うので、まずは「道徳感」を例にとった話をしたい。 サイバーカスケードという言葉をご存知だろうか。 SNSのタイムラインアルゴリズムによって同じ性質や思想の人々同士でばかりコミュニケーションが行われる、いわゆるエコーチェンバー現象がさらに進み、集団の意見が特定の方向に先鋭化しすぎてしまうことを、サイバーカスケード(集団極性

          俺は良いけど、AIがなんて言うかな?

          マグロでいて良い社会とそれを助ける機械

          先日、突発的にスケジュールがあいたため、思い立ってマッサージに行くことにした。 久しぶりに受ける施術はさすがプロの技と思えるほど的確で、最初から最後まですべての指圧がピンポイントに気持ちいいツボを捉え、それでいて余計な会話を一切しないマッサージ師だったため、60分間ただただ無言で気持ちよさにどっぷりとつかることができた。 かたや普段の生活の中ではなかなかマッサージ店に赴く時間を捻出するのも難しく、体が痛くてどうしようもないときは夫婦でお互いをマッサージし合ってしのいでいる。

          マグロでいて良い社会とそれを助ける機械

          サラダを作る人、いいねと言う人

          「ワードサラダ」という言葉がある。 コンピュータが生成する、文法としては正しいが使われる単語がでたらめな「一見それっぽいがよく読むと成り立っていない」文章を指す言葉だ。例えば以下のような。 このワードサラダ、一昔前まではインターネット上の大きな悩みのタネであった。 インターネット検索のアルゴリズムには「ページランク」という考え方がある。ユーザが検索した際、その検索ワードに関連度が高いウェブページを上位に表示させるために、あらかじめページにランク付けをしておく仕組みである。

          サラダを作る人、いいねと言う人