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世の中どうよ

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世の中、社会、不満もありましょう。憤りもありましょう。ほっとするニュースがあればいいですね。自分もその中に確かに存在する、その世の中。少しでも別の視点があれば、シェアしたいなと思…
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2022年3月の記事一覧

役員決めからの逃れ道

役員決めからの逃れ道

最近は少しずつ、改善されてきている、とはいう。小学校や中学校の入学式に出席した保護者を待ち受ける、あの一刻も早く逃れたい雰囲気である。いったいどうして自分は入学式に来てしまったのだろう、と後悔の念すら起きる時。PTAの役員決めのことだ。
 
なりたがり屋がいると、うさんくさく見られた時代もあったかもしれない。だが、たいていの場合、沈黙の時間が続く。担任教師が、最初はにこやかに切り出して、こんないい

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世界平和のために祈ること

世界平和のために祈ること

世界平和を祈ることは、簡単にできる。そう言うと偉そうに聞こえ、反発を買うことにもなるように思う。世界はこんなにも混乱しているではないか。戦争反対のために祈らないというのは、無責任極まりないことだ、けしからん、と。
 
祈らない、などと言っているのではない。それは簡単なことだ、と言っているのである。実現が簡単なのではない。口にするのにためらいをもつことがないだろう、ということだ。
 
あなたと仲違い

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メメント・モリ (死を忘ることなかれ)

メメント・モリ (死を忘ることなかれ)

新型コロナウイルスの感染者が、2022年になって急増した。不思議なもので、そのピークが去ったと判断したら、様々な規制を解除しようとしている。もちろん、商売が成り立たないという状態の人は気の毒である。だが、解除という文字で、もう大丈夫だと警戒心も思いやりもなくしていく人々が少なからずいるという点だけが問題なのであって、そのためのお上のお墨付きがそうした人を正当化するという構造さえなければ、私はどうぞ

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データの危険性

データの危険性

ネットでいろいろ調べていると、不思議な見出しによく出会う。次のようなものはぎょっとする。「日本人の三人に一人は離婚している」
 
そんなはずがない。ほかのを見ると、「日本人の離婚率は30%」あるいは「○○県の離婚率は45%」などとなる。
 
離婚率。なんだそれは。
 
開いてみると、どうやらそれは、その年の「離婚した人」÷「結婚した人」であるらしい。たとえば離婚件数が20万組で、結婚件数が50万組

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正義と芸術

正義と芸術

ロシア軍によるウクライナへの侵攻は深刻だ。傍らから眺めるようで申し訳ないが、ここからは祈るしかない。
 
だが、それに関して、「私たち」にとり、意識すべきことがある。それは、ひとつの意見や考えだけが正義のように見えてくるという危険である。緊迫した事態は、白か黒かの選択を自らしがちであり、また、他人にもそれを強いることになる。反対意見を言えない情況をつくりだす可能性が高い。いわゆる同調圧力と呼ぶべき

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相応しさ

相応しさ

今日で高校生活が終わるという人も少なくないだろう。今日から新しい環境になるという出発である人もいるかもしれない。ローマ時代だと、この三月が一年の初めだったという。その前の二か月は、寒くてまともな生活が営めないから、しばらく名前もなかったらしい。三月が初めだというのは、日本の四月の年度初めと発想が近いのではないかと思われる。春だからだ。
 
このとき、私はどうしても「三月ウサギ」という言葉が浮かんで

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