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思索

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考えることから始めよう
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「わかりあえなさ」の絶望と希望――あるいは「音楽の力」について

「わかりあえなさ」の絶望と希望――あるいは「音楽の力」について

 大学マンドリン部の演奏会プログラムを開くと、ここ数年は冒頭に必ずと言っていいほどコロナ禍への言及があります。日々の練習から定期演奏会までに渡る活動の制限、対面でのコミュニケーションが叶わない中での運営の苦悩、一筋縄にはいかない新歓活動、「当たり前」の喪失とモチベーションの減退、クラブの伝統を継承することの重みと困難…… withコロナという「終わりなき非日常」の中で、本来は危機的なはずのこれらの

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「人生の意味」という虚構

「人生の意味」という虚構

時間が余るほどあると、「人生の意味ってなんだろう?」というしょうもない事を考えてしまう。
突き詰めれば人生の意味なんて存在しないことは良くわかっている。それなのに、ぐるぐると頭の中で考えては、わからないわからないと悶えてしまう。

世界に投げ出されたという感覚。自分の意思と関わりなく、この世に生まれてしまったという意識。僕にはこいつらがいつも付き纏っている。人生は強制スタートであって、芥川龍之介の

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なぜ無意味に耐えられないのか。なぜ無意味よりも、虚構であることがバレバレな意味が選ばれるのか。

「生理的に無理」という言葉について

「生理的に無理」という言葉について

「生理的に無理」という言葉は大抵の場合、「無理」である理由の言語化が簡単に出来ないことを「生理的拒絶」と錯誤しているのであって、むしろそれは社会的に構築された「無理」である。

「部屋が汚い女性は生理的に無理!」と声高に叫ぶ男性を想定しよう。彼は部屋が散らかっている女性を見ると、えも言われずゾッとする。このなんとも表現しがたいゾッとした感覚のために、彼は「無理」という言葉の前にわざわざ「生理的」を

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自分にとって他者が異質であるように、他者にとって自分が異質であることを理解しなければならない。「共生」はそこから始まる。

「トマト」を思い出せなかった友人

「トマト」を思い出せなかった友人

1. バーにて

寮に住む友人とバーに行った時のこと。
彼は初めてのバーにそわそわしながら、「レッド・アイ」というカクテルを注文した。

まもなくカクテルが運ばれてきて、彼はごくりと一口飲んだ。

「あれ」が「どれ」を指しているのかはわからなかったが、名前がギリギリでないくらいの、赤色(レッド)のおそらく果物だろうから、たぶん無花果とかドラゴンフルーツとかそこら辺を指しているのだと合点していた。

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日常のドラマ/日常がドラマ

日常のドラマ/日常がドラマ

大阪から実家への帰りしな、電車内での一コマである。

とある駅から高校生と思しき男女二人組が乗ってきた。恋人同士のようにも見えるし、友達以上恋人未満の関係にも見える。
それまで窓の外の風景をぼーっと眺めていたが、以来その二人になんとなく注意が向いた。

男の子の方は電車に乗り込んですぐドアにもたれかかり、熱心にスマホを眺め始めた。そんな男の子の姿を女の子はじっと眺め、時折声を掛けているが、反応はあ

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「人それぞれ」という言葉の危うさ

「人それぞれ」という言葉の危うさ

現代は「多様性」という概念と切っても切れない関係にある。
そして多様性の現代において、「人それぞれ」という言葉は濫用されているきらいがある。

「人それぞれ」という言葉が普及しているのはむしろいいことなんじゃないか、とあなたは思うかもしれない。
しかしながら、この言葉は場合によっては「多様性」とは正反対の方向に作用しうるのだ。

危うい「人それぞれ」の用法はTwitterなどのSNSで散見される。

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永遠

永遠

帰省したついでに姫路城の周りを散歩した。

6月の肌に纏わりつくような暑さと湿気の中、城の西側の堀と好古園とに挟まれた道には沢山の野良猫が集合していた。
高校時代、毎日この道を通って通学していた僕にとっては、非常に馴染みの深い光景であった。

ふと堀沿いのベンチを見ると、下に2匹の猫がいた。
どちらも人馴れしているのか、近づいても全く動じないし、眠たいのかうとうとしてさえいる。

ランボーは「太陽

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生きろ、しかる後に死ね

生きろ、しかる後に死ね

これは、この世界における唯一の至上命令である。

我々は生まれることを選択できない。自分の意志とは無関係に世界に投げ出され、生きることを強制され、そして死ぬことを運命づけられている。

生きろ、しかる後に死ね

これは、あらゆるものが解体され、もはや大きな物語があり得なくなった現代における唯一の真理である。

この世の苦しみ、悲しみ、矛盾は、すべてこれに由来する。

芥川

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人身事故について 

今朝の吉祥寺駅は、中央線で起きた人身事故の影響で大混雑だった。

ふと、なぜ人は数多ある自殺の方法から「列車に飛び込む」という選択をするのだろうと思った。

人身事故が起きると、通勤・通学客が多大なる影響を被ることになる。「死ぬ時くらい人に迷惑をかけるなよ」という言葉は、人身事故が起きた時によく聞かれる言葉だ。

しかし実態はむしろその逆なのではないか?

ここからはあくまで僕の推察であるが、他人

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ムダに無駄に厳しい私たち

この前ふと、「山手線一周チャレンジ」をやってみたくなった。

内容は簡単。渋谷から出発し、一周して帰ってくるまで山手線に乗り続けるというものだ。

僕はこの一大計画を、数少ない友人のうちの一人に打ち明けた。

帰ってきた答えは、まあ予想通りのそれだった。

「そんなことやって何になるねん?」

確かに山手線一周チャレンジをしたって、別に表彰状をもらえるわけでもなければ、大学の成績が良から優上に跳ね

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