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よみきり記事

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弊サロンのオリジナル記事一覧です。 シリーズ記事は別途マガジン化しています。
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#考察

思想としての東京ディズニーシー

思想としての東京ディズニーシー

「思想として、ディズニーシーが好き」という人々がいる。

東京ディズニーシーのおもしろさの一つ(そして、日本のディズニーオタクが怖れられ、避けられ、嫌われる理由の一つ)は、この「思想としての東京ディズニーシー」にあると思う。

私は現在、このnoteの査読もしてくれているもちさんと、YouTubeで「RADIO ON D'AIR」というラジオをやっているのだが、もちさんも歴とした「思想としての東京

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東京ディズニーランドは入園する前がいちばんおもしろい?

東京ディズニーランドは入園する前がいちばんおもしろい?

東京ディズニーランドに行くとき、悩ましいのが開園待ち。
確かに入園後の時間は効率的に使いたいが……何もない空間で2時間も3時間も待つのは確かにしんどいと思う。

正直これらは覚えるとか調べるとかいうまでもなく、パーク内での体験を最大化するために覚えてしまうしやってしまうことだ。ほとんど無意識に近いのである。
記事を見ると「去年彼女がまだ大宮住みのころ、一度一緒に行ってみたいな~と思って、誘ったんで

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「タワー・オブ・テラー」とは何か、元ネタ映画を通して考える【随時更新】

「タワー・オブ・テラー」とは何か、元ネタ映画を通して考える【随時更新】

東京ディズニーシーの「タワー・オブ・テラー」はオープン時、“東京ディズニーシー史上最恐”とかいう親父ギャグを看板にしていた。フリーフォールタイプのアトラクションとして、そして呪いにまつわるホラーストーリーとして、二つの意味で恐いので、まあおかしくはないのであるが。
さて、「タワー・オブ・テラー」は、綿密に練られたストーリーが有名だ。栄華を極めたホテル、大富豪で探検家であったオーナーの突然の失踪、鍵

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リストランテ・ディ・カナレットでディズニーシーを感じよう

リストランテ・ディ・カナレットでディズニーシーを感じよう

東京ディズニーシーには、豪華でグレードの高いレストランが多数存在する。

しかし、「マゼランズ」をはじめとした最上級のレストランは、どうしても値段が高くなりがちだ。なんで、一食にチケット一枚分払わねばいかんのだ。おかしいじゃないか。そういう声があるのも、まあわかる。
500円のワゴンフード、1000円のピザ、1500円のセットメニューは物足りないけれど、5000円のコースはちょっとお高い。そんなあ

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ディズニーシーのロゴが教えてくれる「セカイとワタシ」

ディズニーシーのロゴが教えてくれる「セカイとワタシ」

「キャラクターが使ってたのと同じグッズが欲しい!」

オタクの切実な叫びは、だいたいどの界隈でも変わらないらしい。東京ディズニーリゾートにおいてもそれはやはり変わらない。とくに、ディズニーパークには様々な架空の企業や組織が登場し、それぞれのロゴが設定されている。ディズニーグッズといえば確かにキャラクターをあしらったものが人気だが、ディズニーの物語や造形、ストーリーやトリビアに魅入られたディズニーオ

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今夜きっと眠れなくなるディズニーシー乱歩

今夜きっと眠れなくなるディズニーシー乱歩

「ディズニーランドとシーって何が違うの?」

この質問にどう答えようか悩まされるディズニーファンは実は多く、私もその一人である。
東京ディズニーリゾートにある二つのテーマパークは、ひょっとしたら側から見れば同じに見えるかもしれない。どのアトラクションがどちらのテーマパークにあるかあやふやな人もいるだろう。
一方で、ディズニーファンからすればこの問題は深刻だ。東京ディズニーランドと東京ディズニーシー

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はじめての痛快ディズニーランド入門─四つの誤解とその答え

はじめての痛快ディズニーランド入門─四つの誤解とその答え

「ディズニーランドはカップル用! よってクソ!」
みたいな考え方の人がそれなりにいるんじゃないかと思っています。まあ、間違いではないんですけど、あそこはもうちょっとマシなところです。

このnoteは、ディズニーランドやディズニーシーに行く前に読むことをおすすめします。ですから、逆に考えると、このnoteを読んだ後はディズニーランドやディズニーシーに行きたくなってくれると嬉しく思います。
そして、

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ディズニーによる「夢の解体」が始まっている

ディズニーによる「夢の解体」が始まっている

「今度、ディズニーに行くんだ」

こういうときのディズニーは「東京ディズニーランド」なり「東京ディズニーシー」なりを指しているというのがいつもの流れである。そこに「へえ、あの夢の国ね」なんて付け足したらもう完璧だ。
“ディズニー”はいい。1日、東京の狂騒を離れ、楽しい音楽の溢れる“夢の国”へアクセスし、束の間の休息。あちらのアトラクションからこちらのアトラクションへ、ワゴンフードを買ってお喋りしな

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テーマエリアはおもしろいぞ─「自分探し」から「自分在り」の時代へ

テーマエリアはおもしろいぞ─「自分探し」から「自分在り」の時代へ

東京ディズニーランドの「トゥモローランド」や、東京ディズニーシーの「ミステリアスアイランド」のように、各エリアのことを「テーマエリア」と呼ぶ。ランドでは「テーマランド」、シーでは海に因んで「テーマポート」と特に括っている。

もしかしたら、ディズニーパークを訪れるにあたり、テーマエリアを意識することはあまりないのかもしれない。しかし、テーマエリアとは、ウォルト・ディズニーがディズニーランドに込めた

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ディズニーランドにかけられた呪い

ディズニーランドにかけられた呪い

ウォルト・ディズニーといえば、アメリカのエンターテイメントの王様である。映画、アニメ、テレビ、テーマパークと幅広い展開が魅力的な彼の思想を紐解き、ディズニーランドがかけられつつある呪いについて、手の届く範囲から考察を仕掛けていこうというのが今回の試みである。実際のものと相違があるかもしれないが、一ファンの考察として楽しんでいただけたら幸いである。

映画『トゥモローランド』の「現実世界」2015年

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