森髙まき|たまたま舎

北海道で活動するフリーランスの編集者・フォトグラファー。 「情緒」をかたちにする人です…

森髙まき|たまたま舎

北海道で活動するフリーランスの編集者・フォトグラファー。 「情緒」をかたちにする人です。 洞爺湖畔の本屋さん 「たまたま書店」店主 洞爺湖畔のぐるりのことを載せた新聞『LAKE TIMES』編集長  yourflag、スタートしました🚩

マガジン

  • いのちを燃やす場所

    「北海道でいのちを燃やすことにしたんやね」 大好きな祖父が、北海道移住を決めた私宛の手紙に書いていた言葉です。 二拠点生活の暮らしのこと、考えていること、悩んでいること。 叶えたい夢、届かない今、いのちを燃やしている日々のこと。 手渡しだからこそ、10人に伝えるくらいの距離感で書いていきます。 こちらに掲載しているエッセイは、営んでいる洞爺湖畔の本屋さん「たまたま書店」で本を購入いただいた方に無料配布しています。 定期購読いただいている方で、書店に来てくださった方にはオリジナルのしおりをお渡しします。(申告してね)

  • yourflag

    フリーランスを手段に、自分の人生を生きると決めた人を応援するサービス「yourflag」のマガジンです。サービスの説明や主宰者・森高まきの思い、モニター生の感想記事などを発信します。

記事一覧

フリーランスになりたいあなたへ。『yourflag』はじめました!

(最終更新日:2024年10月1日) 「ふつう」に逃げようとしていたあの頃 「ふつう」という言葉が嫌いです。 「ふつうの家庭は」 「ふつうの親は」 「ふつうの夫は」 そん…

ちょうどいい風に吹かれるカーテンのように

iPhoneが、たまたま舎が開業届を出してから3年が経ったこと、4年目を迎えることをリマインドしてくれた。 フリーランスは成長機会がないと聞くこともあるけれど、そんなこ…

400

生活の気配の満ちる

洞爺湖の古民家、「たまほーむ」に涙のさよならをしてから一ヶ月が経った。 月に数回洞爺湖に帰るたび、様子を見たり残置物を取りに行ったりして都度たまほーむに足を運ん…

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たまたま舎のこれまでとこれから

何してる人なの?とよく聞かれます。職種としては、〈編集・フォトグラファー〉がメインです。でもって、その周辺にあるいろいろ〈企画・ディレクション・ブランディング…

「やればわかるさ」、夢は磨きをかけるもの

民宿で夕飯をいただきながらついていたテレビを見ると、サラリーマンを退職後、いわゆる老後の夢を叶えた人たちが紹介されていました。 若い頃、いつかと憧れた北海道に、…

人生も、仕事も、どちらも本業。

フリーランスになってから、仕事の休みはあってないようなものになりました。仕事をまったくしない日はないし、考えない日はありません。 フリーランスになる前からそんな…

さよならたまほーむ

築100年を超えた古民家に住んでいた。 お湯も出ない、窓もあってないようなもの。虫も生き物も誰でもウェルカム。 「令和版北の国から」と友人たちに言われた。

400

たまたま舎、札幌支店つくりました

プロフィール写真を撮ってもらいたくて、写真家の文月ふみさんに撮ってもらいました。 「明日晴れそうだから、明日にしていい?」とふみさんから連絡をもらい、早めに就寝…

冊子をつくるうえで大切にしていること

フリーランスの編集者・フォトグラファーのたまたま舎 森髙まきです。 取材を通して対象の魅力を見つけ、それを形にして誰かに届ける仕事をしています。このたび、豊浦町の…

【Q&A①】フリーランス初期に考えていたこと

こんにちは!フリーランスのフォトグラファー兼編集者として、1000人未満の田舎の集落に暮らすたまたま舎の森髙まきです。週末に趣味で本屋を開いています。 インスタグ…

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マリナさんと仲良くなったら、50万のカメラを買うことになった。

新進気鋭のアーティスト、田中マリナ。 2024年1月には札幌チカホの500メーターズプロジェクト、2月には東京恵比寿の「sisiri」さんでの個展を控えている。 会うと利発な少…

望むくらしを叶えたいあなたへ

自己紹介を兼ねて、改めて書き残しておきます。 私はフリーランスのカメラマン・編集者としてクライアントワークをしながら生計を立て、週末に洞爺湖で本屋「たまたま書店…

表現は、恥ずかしければ恥ずかしいほどいいのかもしれない

「ラブソングを書けたはいいけれど、メンバーに見せるのが恥ずかしいんです」 ラジオリスナーからのそんな相談に、「恥ずかしいってことは、自分の心の内をさらけ出せたと…

「たまたま」の発動条件

たまたま舎という名前を付けたからには、たまたまについて日々研究しています。 2020年の研究によると、「たまたま」が発動するには、ちょっとした能動的な行動が必要なこ…

コトノネが教えてくれたこと。

ありのままであることで、何の役に立てるだろう『コトノネ』vol.40「森の福祉」の写真を撮影しました。オール下川町8ページの特集です。 「福祉」と聞くと関連して介護や…

北海道内二拠点生活はじめました

”洞爺湖と二拠点生活を始めました!” 2019年、夏。 ラムヤートのますきさんにご紹介いただいて、アルトリ岬の福田夫妻を訪ねた。 うちに泊まったら?とお声がけいただ…

フリーランスになりたいあなたへ。『yourflag』はじめました!

フリーランスになりたいあなたへ。『yourflag』はじめました!

(最終更新日:2024年10月1日)

「ふつう」に逃げようとしていたあの頃

「ふつう」という言葉が嫌いです。
「ふつうの家庭は」
「ふつうの親は」
「ふつうの夫は」
そんな諌めかたをして、人の可能性をつぶそうとする人の言葉をたくさん見てきました。そして、自分自身がそう言ってる人の一人でした。

夢を持ち、追うパートナーと暮らしています。
ふつうじゃないところが好きだったのに、相手にふつうである

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ちょうどいい風に吹かれるカーテンのように

ちょうどいい風に吹かれるカーテンのように

iPhoneが、たまたま舎が開業届を出してから3年が経ったこと、4年目を迎えることをリマインドしてくれた。

フリーランスは成長機会がないと聞くこともあるけれど、そんなことはない。絶対にない。4年でかなり遠くまで来たな、と思う。「1年前の自分は、こうなっていると思ってなかった」という未来を、どんどん更新している気がする。現に、1年後の自分の姿がまったく予想できない。

自分の成長をふりかえって悦に

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生活の気配の満ちる

生活の気配の満ちる

洞爺湖の古民家、「たまほーむ」に涙のさよならをしてから一ヶ月が経った。
月に数回洞爺湖に帰るたび、様子を見たり残置物を取りに行ったりして都度たまほーむに足を運んだ。

がらんどうとして猫がいない、元わが家の寂しさったらない。視界のどこかに猫の気配を感じて錯覚してしまう自分がいた。

おじいちゃんが出て行って空き家になって、2年ぶりにたまほーむに生活の気配が満ちる様子を、住み始めた当初はつぶさに観察

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たまたま舎のこれまでとこれから

たまたま舎のこれまでとこれから


何してる人なの?とよく聞かれます。職種としては、〈編集・フォトグラファー〉がメインです。でもって、その周辺にあるいろいろ〈企画・ディレクション・ブランディング・取材・SNSなど〉も仕事にしているので、何をしている人なのかをまとめてみます。

私について名前|森高まき
生まれ|1994年5月13日
好きな食べ物|ホタテ
好きな作家|梨木香歩
出身|長崎県

熊本大学文学部コミュニケーション情報学科

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「やればわかるさ」、夢は磨きをかけるもの

「やればわかるさ」、夢は磨きをかけるもの

民宿で夕飯をいただきながらついていたテレビを見ると、サラリーマンを退職後、いわゆる老後の夢を叶えた人たちが紹介されていました。
若い頃、いつかと憧れた北海道に、長年勤めた後移住して宿やガイドを始めた方たち。笑顔が輝いていました。

その日々もきっと輝かしいものでしょう。けれど、私は彼らのように長く勤めて、挙句の夢を叶えるために生きることができません。未来のために今を耐えたり、我慢することができない

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人生も、仕事も、どちらも本業。

人生も、仕事も、どちらも本業。

フリーランスになってから、仕事の休みはあってないようなものになりました。仕事をまったくしない日はないし、考えない日はありません。
フリーランスになる前からそんな感じでしたが、不思議なことに、「仕事をさせられている」という強制感がまったくなくなりました。固定給ではないので、常に仕事モードであることに関してのストレスがほぼないのです。そんな私はたぶんフリーランスが向いているのだと思います。

どれくら

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さよならたまほーむ

さよならたまほーむ

築100年を超えた古民家に住んでいた。
お湯も出ない、窓もあってないようなもの。虫も生き物も誰でもウェルカム。
「令和版北の国から」と友人たちに言われた。

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たまたま舎、札幌支店つくりました

たまたま舎、札幌支店つくりました

プロフィール写真を撮ってもらいたくて、写真家の文月ふみさんに撮ってもらいました。
「明日晴れそうだから、明日にしていい?」とふみさんから連絡をもらい、早めに就寝。
翌朝は4時に目覚めて、夏のパワーを閉じ込めたような朝日に照らされながら湖畔へと向かいました。

草原に佇むふみさんを見つけて、朝露に足元を濡らしながら近づき言いました。「今日、このあと札幌の部屋の契約なんだよね」

言ってよ!みたいな顔

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冊子をつくるうえで大切にしていること

冊子をつくるうえで大切にしていること

フリーランスの編集者・フォトグラファーのたまたま舎 森髙まきです。
取材を通して対象の魅力を見つけ、それを形にして誰かに届ける仕事をしています。このたび、豊浦町の地域おこし協力隊募集冊子を制作しました。
デザインは安定のdrop around 青山剛士さんです。

私の仕事に一貫して言えるのは、愛があることなんです。それが、この仕事ではとてもわかりやすい。表紙からすでにそれを感じとっていただけたら

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【Q&A①】フリーランス初期に考えていたこと

【Q&A①】フリーランス初期に考えていたこと


こんにちは!フリーランスのフォトグラファー兼編集者として、1000人未満の田舎の集落に暮らすたまたま舎の森髙まきです。週末に趣味で本屋を開いています。

インスタグラムのストーリーでnoteに書いてほしいテーマを募集したところ、たくさんコメントいただいたのですが、一向に書けていなくてすみません。かなり間が空きましたが、少しずつ答えていきますね。

質問①フリーでやっていくと考えた時に、まずどうい

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マリナさんと仲良くなったら、50万のカメラを買うことになった。

マリナさんと仲良くなったら、50万のカメラを買うことになった。

新進気鋭のアーティスト、田中マリナ。
2024年1月には札幌チカホの500メーターズプロジェクト、2月には東京恵比寿の「sisiri」さんでの個展を控えている。

会うと利発な少女のような印象なのに、作品には孤独が描かれているように感じるものが多くて、そのギャップにやられてしまった。
個人的にファンで、2021年に仕事で手がけた倶知安町の記念誌で扉絵を描いてもらったのが初めましてだった。

それか

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望むくらしを叶えたいあなたへ

望むくらしを叶えたいあなたへ

自己紹介を兼ねて、改めて書き残しておきます。

私はフリーランスのカメラマン・編集者としてクライアントワークをしながら生計を立て、週末に洞爺湖で本屋「たまたま書店」をやっています。

長崎県で生まれ、熊本大学文学部コミュニケーション情報学科でメディアのことを学び、就活のため東京の笹塚で暮らしました。ある日面接へ向かう満員電車で呼吸が浅くなり脱落。都会は性に合わないことを悟りました。ならばと、大好き

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表現は、恥ずかしければ恥ずかしいほどいいのかもしれない

表現は、恥ずかしければ恥ずかしいほどいいのかもしれない

「ラブソングを書けたはいいけれど、メンバーに見せるのが恥ずかしいんです」

ラジオリスナーからのそんな相談に、「恥ずかしいってことは、自分の心の内をさらけ出せたということ。僕だって、曲をリリースするときはいつもどう思われるかなって、とても恥ずかしい。表現は恥ずかしいもの。だから表現において、恥ずかしいことほどすばらしいと思うから、自信持って(意訳)」

ラジオパーソナリティもとい、シンガーソングラ

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「たまたま」の発動条件

「たまたま」の発動条件

たまたま舎という名前を付けたからには、たまたまについて日々研究しています。

2020年の研究によると、「たまたま」が発動するには、ちょっとした能動的な行動が必要なことがわかっています。(私調べ)

たとえば運命的な作品とたまたま出会うためには、晴れていて気持ちがいいからと街へ出かけること、街角でポスターを見かけること、ポスターを見て個展に行ってみようとギャラリーへ入ること、そういった自主的な行動

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コトノネが教えてくれたこと。

コトノネが教えてくれたこと。

ありのままであることで、何の役に立てるだろう『コトノネ』vol.40「森の福祉」の写真を撮影しました。オール下川町8ページの特集です。

「福祉」と聞くと関連して介護や障害者施設などを思い浮かべるかもしれませんがそうではなく、すべての人たちにとっての生きやすさという意味なのだ、と都度説明されていた編集の田中さん。言葉の意味が、取材を終えて腑に落ちることになりました。

下川町は森林を中心に据えた町

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北海道内二拠点生活はじめました

北海道内二拠点生活はじめました

”洞爺湖と二拠点生活を始めました!”

2019年、夏。

ラムヤートのますきさんにご紹介いただいて、アルトリ岬の福田夫妻を訪ねた。
うちに泊まったら?とお声がけいただいて、前日初めて今野家に宿泊。
翌日取材した内容に、優しい平手打ちを食らったような衝撃を受けた。

福田夫妻の姿。今野家で過ごした時間。そして、帰りに国道285号線の坂を上りながら左手に湖を望み、上りきったあと目に飛び込んでくる夕日

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